瑞穂区[8] 弥富
おもちゃの安全性にこだわりたい-木のおもちゃ専門店
中根町の東八幡社を後にして、北の山の手方面へと歩きます。ここからはもうほとんど工場は無く住宅街とそのなかにお店がチラホラという状態になります。
しかも坂を上れば上るほど高級な住宅になっていきます。高級住宅街には大手企業の社宅と豪邸が立ち並び、本物志向のお金持ちが住んでいると思われます。そういった人に気に入られなければならないので、この街にあるお店はとても個性的です。
まず、東八幡社のすぐ北にあるのが木のおもちゃ専門店です。
ここ最近、口に入れたりしたときに安全でありなおかつそのぬくもりの良さから、木のおもちゃが注目されています。このbrook(ブルック)では、輸入品から国産品まで、取り扱い品も積木からインテリアとして使えるものまで幅広く、おもちゃは子ども用という枠組みを越えた観点で商品を揃えています。
また、ぬいぐるみや絵本も扱っているのですが、やはり万が一口に入れても大丈夫なものというところに気を遣っていらっしゃいます。お店の壁面にはかわいいイラストが描いてあるのでとても目立ちます。こういうこだわりのお店が登場すると、高級住宅街が近いということを感じます。
▲口に入れるかもしれないからこそ、木のおもちゃ
エキサイティングな夜を!-のれん街
そのまま北へ歩くと弥富通にぶつかります。すると何軒か飲み屋さんが並ぶのれん街があります。少し時代を感じさせるような建物で、懐かしい感じさえするのれん街ですが、やはりお店のネーミングセンスが違います。「呑み食い処・いつかは社長」。
▲山の手のふもとには、こんなのれん街も
このお店には豪邸に住む実業家ではなく、本社から名古屋に飛ばされてしまった、社宅に住む中間管理職がやってきそうです。いつかは東京に帰って社長になるぞ。と、毎晩その意気込みが伝わってきそうな気がします。
▲弥富通の北が高級住宅地
東に歩くと、そんなサラリーマンの憩いの場がさらに登場します。どうやらダンスやショーを見られるお店のようで、「エキサイティングな夜を!」とあります。そのお店がある道を左に曲がると、山の手に圧倒されます。
▲エキサイティングな夜を!
行く手を阻む強烈な坂-弥富公園
▲この坂はキツそうだからと、避けても
何に圧倒されるかといいますと、それは坂です。この先には弥富公園があり、その周辺には本当のお金持ちがたくさん住んでいます。そこは山の手。その地に辿り着くには坂を上らなければならないのですが、その坂が半端ではありません。
かつてTBSテレビの「8時だョ!全員集合」で、とてつもない坂を走って上るという、細川たかしさんがアキレス腱を切ったコントがありましたが、まさしくそんな坂です。
▲隣りの坂もやっぱりこんな感じ。まるでドリフ
一歩を差し出すのが本当に辛い。やはり高級住宅地は敷居が高い。しかしそんな坂のせいか、高級外車がガリガリと音をたてて下って行く姿を何台か見ました。山の手に住むのも大変です。
▲坂を登ればやっぱり絶景。家の窓からこんな景色が見えたらいいね
どうやって走行すればいいのか-桜並木・魔法舎
そして坂を上りきると南側の景色が開けます。緑区の大高や桶狭間方面を臨むことができます。周囲の住宅は豪邸ばかり、表札はお金持ちならではのフルネーム表記、防犯カメラは標準装備です。
その頂点から少し下ると弥富公園があります。ここはかつて大根池という農業用のため池だったのですが、農業を営む人はいなくなりその役目を終えました。
▲かつては農業用の大根池だった弥富公園
池は埋め立てられて現在は運動広場になっているのですが、大雨の時はここを遊水地として使用するそうです。こんな急坂の上で水が溜まったら、ものすごい勢いで下に流れるでしょうからたまったものではありません。しかし山の手の高級住宅街は、洪水も高見の見物です。
▲噴水の音が涼しげ
弥富公園の北側にも高級な住宅街が広がります。かつてはみかん畑だった蜜柑山町、弥富町の先には名古屋セレブが集う昭和区のヒバリーヒルズがあります。
▲桜並木がずっと続きます
弥富ヶ丘とヒバリーヒルズを結ぶ山手グリーンロードの地下には、地下鉄名城線が2004(H16)年10月に新たに開通しこの界隈はとても便利になりました。しかし、本物のセレブは高級外車で外出するので、地下鉄を利用することはありません。総合リハビリセンター駅を下車してやってくるセレブもどきにご注意を。
▲ヒバリーヒルズへと続く、山手グリーンロード
弥富公園から西に伸びる通りは桜並木で有名です。道路沿いには「桜並木保全のため、車高の高い車は桜に注意して走行してください」という市の注意標識が建っているのですが、それは通るなということでは無いのでしょうか。桜をよけて蛇行運転しろということでしょうか。まさか、そのときだけ車高を低くしろなんて無理ですよ、ナイトライダーじゃあるまいし。
▲車高の高い車は、どう注意したらいいんでしょう
桜並木を通り過ぎると、山手グリーンロードとの角に不思議な雰囲気のブティックがあります。看板にはホウキに乗った魔女の絵が描かれ、お店はツタに覆われた「魔法舎」です。個性的な品揃えだそうで、女性に魔法をかけるというコンセプトのようです。そんなお店もこの街には似合います。さすが山の手。
▲店の名前とツタの雰囲気がマッチして、とても不思議な店構え
この山手グリーンロードは地下鉄工事も終わりようやく静かになったことから、今後ヒバリーヒルズと瑞穂の高級住宅街を結ぶショッピングストリートに化ける可能性があります。注目のエリアです。
▲この地下に、新たに地下鉄名城線が通りました
では山手グリーンロードを南に進み、高級住宅街から今度はスポーツの殿堂へと向かいます。
▲南に下ると、その名も山下通へ
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