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最終日まで残った 日本で最後のサークルKはカフェ併設のあの店舗 さようなら「マルケー」

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★名古屋生まれのコンビニ サークルKが消える ファミマと統合
★セブンの名古屋進出から16年 消えるサークルK
★サークルKがなくなる日…最終日まで営業した最後の1店舗

 ファミリーマートとの統合により、店舗ブランドが統一されることとなり、会社としても店名としても消えることとなった「サークルK」と「サンクス」。2018年11月30日を持ってその歴史に幕を下ろすこととなったのですが、最終日に営業を行っているのは、埼玉県のサンクス2店舗と愛知県のサークルK1店舗のみ。その、日本で最後のサークルKとなったお店はカフェも併設されている特殊な店舗。そのお店が、日本で唯一のサークルKとなった瞬間に行ってきました。

かつてはサークルK王国だった名古屋

 「北海道のコンビニといえばセイコーマート」と同じくらい、かつては「名古屋のコンビニといえばサークルK」でした。

 名古屋にサークルKが誕生したのは、1980(S55)年3月15日のことでした。天白区の島田に1号店として「サークルK島田店」が開店。名古屋に地盤を置く流通大手、ユニーによるコンビニエンスストアで、同じく名古屋に本社を置き、1971(S46)年に日本初のコンビニとしてオープンした「ココストア」の誕生から9年後のことでした。ちなみに日本のセブンイレブンの1号店オープンは1973(S48)年です。

 それ以降、愛知県はずっとサークルKとココストアが圧倒的なシェアを占め、店舗数1位がサークルK、2位がココストアという状態が長く続きました。お酒を買うならココストア、普段の買物はサークルKという棲み分けもあり、両者は名古屋のコンビニのツートップとして君臨しました。

セブンイレブンの無い世界

 サークルKとココストア。名古屋のコンビニ事情が特殊だったのは、今思えば「セブンイレブンが存在しなかった」からです。21世紀に入り、状況は一変します。

 まず、その直前に大きな煽りを食らったのがココストア。2001(H13)年、規制緩和によりお酒の距離基準による販売免許制が撤廃され、どこのコンビニでもお酒が扱えるように。「お酒はココストアでしか買えない」というアドバンテージがなくなり、ココストアは凋落していきます。

 そしてその翌年、2002(H14)年、セブンイレブンが名古屋に上陸します。

 それまで名古屋にはセブンイレブンがありませんでした。ですので、全国ネットのテレビ番組にて、東京でセブンイレブンのCMが流れている際、名古屋では同じグループの「デニーズ」のイメージCMに差し替えられることもありました。

 また、テレビ東京のお正月恒例だった時代劇「12時間超ワイドドラマ」は、かつて2000(H12)年までセブンイレブンが冠スポンサーだったのですが、名古屋は「ココストア」「シャチハタ」「木曽路」「ラフォックス」「生活創庫アピタ」など、すべてローカルスポンサーのCMに差し替えていました。テレビ愛知が独自で営業活動をしていたのでしょうね。

 ずっと名古屋は、セブンイレブンの無い世界だったのです。

進出から16年で陥落

 東海3県(愛知・三重・岐阜)には、ずっとセブンイレブンが無い状態が続きました。その影響で、3県全体にはサークルK、愛知県にはココストア、三重県には近鉄が運営するam/pm、岐阜県にはタイムリーと、それぞれ独自のコンビニ文化がありました。2002(H14)年までは。

 セブンイレブンが愛知県にやってきました。2002(H14)年7月12日。静岡県への商品配送網を活用する形で、豊橋市に2店舗がオープン。そして12月4日のことでした。名古屋への商品配送ルートを整え、名古屋市内に同時に5店舗が開店。「サークルK王国の牙城を後発セブンは崩せるか?」と話題になりましたが、16年で陥落させることに成功したわけです。

ユニーのサークルKと長崎屋のサンクス

 ユニーのコンビニ「サークルK」はその前年、セブンイレブンの名古屋進出を見据えて、長崎屋のコンビニであった「サンクス」と経営統合。長崎屋は「サンバード」など、ほとんどの業態の頭に「サン」をつけていましたね。2004(H16)年には会社も統合され「サークルKサンクス」となりました。しかし、店舗ブランドは統合されることなく、サークルKとサンクスはそれぞれ存在しつづけました。

 2005(H17)に開催された愛・地球博(愛知万博)では、会場内に3つのコンビニがありました。「ファミリーマート」と「サンクス」と「サークルK」です。

ユニーがファミリーマートに統合

 2016(H28)年9月1日。サークルKサンクスの持ち株会社であった、ユニーグループ・ホールディングス自体がファミリーマートと経営統合。サークルKとサンクスはファミリーマートと統合されることになります。

 店舗ブランドはファミリーマートに統一されることとなり、当初の予定からは遅れて、2018(H30)年11月30日をもってサークルKとサンクスは全店、ファミリーマートとなることになったのです。そして、ユニーは切り離され、ドン・キホーテと統合されることに。ドンキには既に長崎屋が吸収されています。

 サークルKを作ったユニー、サンクスを作った長崎屋。どちらもドンキに飲み込まれました。

 そして、2005年の万博に出店していた3つのコンビニはすべてファミリーマートとなったのです。まさか当時は、その3つがすべてファミリーマートに統一されることになるとは、想像もできませんでした。

 その愛・地球博で、会場内の最も目立つ位置にあったのが「サークルK」でした。万博会場にあったサークルKは記念として、ユニー本社に一番近い位置に移設され、サークルK稲沢天池店として営業を続けていました。駐車場は、万博会場のような演出も施され、立ち寄るとあの万博を思い出す、そんなスポットとなっていました。

 しかし、こちらは2018(H30)年2月末をもって閉店。そして、ユニー本社も稲沢市から名古屋駅前に移設されることとなりました。

最終日まで営業の唯一のサークルK

 東海3県には「サークルK最後の日」の直前まで十数店舗のサークルKが営業していたのですが、ほとんどがその前日の2018(H30)年11月29日をもって営業を終了しました。午前10時に閉店した一宮市の店舗ではセレモニーが行われ、北名古屋市の店舗が午後3時に終了。別業態の「サークルKフレッシュ」も商品がなくなり閉店。

 日本のサークルK最終日。11月30日も営業を続けるのはただ1店舗。「サークルKミニ名古屋空港店」です。

 このお店は、空港のお土産店「SKY SHOP 翼」と併設されており、さらにはサークルKのカフェ業態「K’sカフェ」もあります。カフェのパンケーキに「小倉バター」があるところが、名古屋のサークルKって感じがしますね。

 最終日の前日夕方に行ってきました。あれだけ名古屋そして東海3県じゅうにあったサークルK。現時点で、日本ので営業しているサークルKはここだけ、という感覚は不思議でもあり、終焉を感じました。

 「Kステーション(カルワザステーション)」「ゼロバンク」も見納めですかね。

 サークルKミニ名古屋空港店は、11月30日(金)午後6時で閉店。その瞬間、日本からサークルKは消滅します。

 なお、このお店は12月8日午前7時からコンビニ部分はファミリーマートとしてオープン。カフェのリニューアルは未定。お土産店は休まず営業を続けるとのことです。

名古屋の平成を駆け抜けたサークルK

 昭和の末期、名古屋に誕生したサークルK。平成に入り、名古屋といえばサークルKという状態になったものの、21世紀に入ると苦戦。平成が終わるとともに、名古屋から、日本からは消えることとなりました。

 海外のサークルKは日本とは関係無いので、これからも存在します。

 名古屋の街は、赤とオレンジのサークルKがあちこちにあり、他の街から来ると、温かい印象があったといいます。今は緑のセブンイレブンに、青と緑のファミリーマート。名古屋の街全体の印象も変わりました。

 なぜサークルKはセイコーマートになれなかったのか。名古屋の商売人にとっては、大きな研究テーマとなりそうです。

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