★機動性高く・報道部のすぐ横にスタジオとサブが隣接
★美術が細かい!奥行き感はこうやって出しているのね
★「伝えたい」思いあふれる地元目線のニュース
9月6日に東海テレビ「みんなのニュースOne」で放送された「行ってみたらこうだった “名古屋走り”ホントにある?」で、名古屋走りがなぜ生まれるのかについてコメントをさせていただきました。
東海テレビにお邪魔してお話をさせていただいたのですが、やはり昔からテレビ好きな私としては、「ニューススタジオを見てみたい…な」という思いが隠せず、伝えてみたところ快諾いただけまして…、今回は、東海テレビのニューススタジオ見学編です。
報道部に隣接しているのですね
東海テレビのニューススタジオは「東桜一丁目Nスタジオ」と名づけられていまして、報道フロアのすぐ横に、スタジオとサブ(副調整室)が並ぶ格好になっています。通常、スタジオとサブは別の階にあって、サブからスタジオを見下ろす格好になっていることが多いのですが、機動性が重視され隣り合っています。
報道フロアのなかにあるスタジオといいますと、天井が低く狭いイメージがありますが、そんなことはありません。天井も高く、これならかなりカメラが引いても、天井の照明が映ることはありませんね。
角を使った奥行き感はもちろんのこと
ニューススタジオでよくあるのは、角の部分を使うことでぐっと奥行き感を出すという手法です。もちろんそれもありますが、東海テレビのニューススタジオは、テレビで見ていても、平面の部分にもしっかりと奥行き感が出ていると常々感じていました。
実際に見てみますと、レイヤーかのようにセットが重ねられていて、それぞれに小物が置かれていることで、奥行き感を出しているのだなということがよくわかります。
そしてその小物へのこだわりがすごいですね。これほとんど映らないだろうに…というところにも、番組のタイトルである「ONE」の文字があちこちに。マグカップだったり、テーブルだったり。
東海テレビの独自感
フジテレビ系列の夕方ニュースは「みんなのニュース」というタイトルになっていますが、東海テレビではその文字は小さく「みんなのニュースOne 東桜一丁目テレビ」というタイトルになっていて、ツイッターでの番組ハッシュタグは「ニュースONE」。「ワン」が前面です。番組のロゴデザインやテロップの配色なども白と青を基調とし、東京とは色合いも違い、独自感を強く出しています。
ローカルの時間帯は、トップニュースと、17時20分~53分、18時14分~ラストとなっていまして、月曜の17時台や、18時台のラストに全国区の素材を使うことはありますが、そのほかは基本的に地元ニュースです。
18時台は王道のローカルニュース。東海テレビは昔から、検証型の報道を得意としていると感じます。世間の注目を集めている大きな問題から、なかなか光の当たらない社会の影の部分まで、ぐっと掘り下げてじっくりと伝え、しかも一方的な押し付けではなく、あくまでも「視聴者に考えさせる」構成という印象です。
一方の17時台は、中日新聞と連動した、この地方で暮らす人々のスケッチのほか、「行ってみたらこうだった」は、名古屋そして東海3県目線にこだわった地域ネタが多いのが特徴です。
「学校のキャンプでトーチトワリングをやるのは愛知県だけ」「ところてんを一本箸で食べる?」「東海3県の2番目は岐阜?三重?」「愛知県の第2の都市は『刈谷』」といったものから、今回のような「名古屋の定説」を検証するものも。
なかでも、これこそテレビ局じゃないとできないだろうなというのが「境界線シリーズ」です。「大あさりを食べているのはどこまで?」「冷やし中華にマヨネーズをかけるのはどこまで?」などなど。
放送好きにはたまらなかったのが「東海テレビが見られているのはどこまで?」三重県の伊賀地域では東海テレビも関西テレビも見られているという実態を、当事者の東海テレビが取り上げたことはとても珍しいことですし、営業サイドとしてはそれはどうなんだろ…と勝手に心配したりしてしまいました。
東海テレビのニュースから感じる「伝えたい」思い
私は三重県が大好きで、三重テレビのニュースは毎日録画してチェックしていますのでそれは別としまして、東海エリアのニュースに関しては、私はかつてザッピング派でした。しかしこの「みんなのニュースOne」のなかで、福島キャスターが1対1で対談するコーナーがありまして、そこで、どう見ても本音を話されていたのですよね。
そういえば、この番組が始まる前、福島アナはフィールドキャスターとしてずっと現場を飛び回り、そしてこの番組を担当されるようになってからも、午前中の事故現場を自身でレポートしていたりと、「伝えることへの情熱」と言いますか、感化されるものがありまして、それ以降わが家では「One」を見ることが多くなりました。
そこで気づいたのが、以前からの社会派の報道はもちろん、17時台の地域文化ネタからもひしひしと感じられる、圧倒的な地元目線の強さです。
スイッチのスタジオもすごいねこれは…
さらに、午前中の生ワイド「スイッチ!」(9:50~11:15)が放送されているAスタジオも見させていただいたのですが、ひとこと、すごい。
広いスタジオに凝りに凝ったセット。美術さんどれだけこだわっているのだろう…と。こちらも、絶対に映らない場所にまでスイッチの文字が入っていたり、「スイッチ」という雑誌が置かれていたり、芸術作品ですね。そういえば、日曜午後の「スタイルプラス」って、セットで賞を獲っていましたよね?
放送大好き人間としては、こうやって東海テレビのスタジオを見させていただける日が来るとは思っていませんでした。そして、17時台に出させていただけるとは。
そうですよ、私は学生の頃も、17時台はあっちではなく、「パコパコチャンネル情報発信局」を見ていましたからね。そうだ、その当時、その番組を担当されていた庄野キャスターと同じ枠で出させていただけたんですね。本当に感慨深いです。
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