★台湾のサークルKはこれからも無くならない!
★台湾のサークルKには寿がきやのカップヌードルが充実!
★台湾のサークルKはポイントがポンタ・サークルKポンタがいる!
8月31日をもって、会社名としては消滅した「サークルKサンクス」。店舗ブランドも順次「ファミリーマート」に切り替えられ、店舗名としてのサークルKも2018(H30)年2月末までに消滅することになっています...と言っても、それは日本だけの話。
日本におけるサークルKの起源は、アメリカのサークルKと名古屋のユニーがライセンス契約を交わし、1979(S54)年に「サークルケイ・ジャパン」として出店したことが始まりです。現在、アメリカのサークルKはロゴを変更しており、日本のサークルKのロゴは、アメリカ人にとっては「旧ロゴ」で懐かしさを感じるそうです。
そんなアメリカのサークルKも1990(H2)年に一度破産するなどし、現在はカナダのコンビニの傘下にありますが現存。また、アメリカと日本以外にも各地に店舗があります。なかでも注目は台湾です。
さっそく、台湾のサークルKに急行してみると...。なんと、同じ名古屋を発祥とする寿がきやのカップラーメンが置いてありますし、あの、ポンタが、サークルKの制服を着ているではありませんか!あれ?サークルKってポンタだったっけ?
台湾の4大コンビニとは
台湾には4つの大手コンビニチェーンがあります。セブンイレブン、ファミリーマート、ハイライフ、そしてサークルKです。現地の方にお話を伺いますと、かつてはもっと多くのチェーンがあり、淘汰されてこの4つになったとのことで、日本に似た流れではあります。
店舗数の順に見て行きますと、1位のセブンイレブン(統一超商)は、台湾最大手の食品企業である「統一企業」が1978年にスタートしたコンビニエンスストア事業で、独自キャラクターのOPENちゃんが人気を集めており、OPENちゃんを使ったキャンペーンやイベントを行なっているほか、OPENちゃんを全面に押し出した、オブジェなどが満載の旗艦店もオープンさせています。日本の電通がキャラクターの企画・デザインを行なっていますが、あくまで統一企業のキャラクターであり、経営母体の違う、日本のセブンイレブンで使われることはありません。
2位はファミリーマート(全家便利商店)。こちらは1988年に設立。セブンイレブンとは対照的に、100%日本資本の「独資」の形で進出したため、当初は苦戦を強いられたものの、現在は逆に日系企業であることを全面に押し出し、フェアなども含め、日本色の強い立ち位置となっています。
3位はハイライフ。1989年設立で、唯一の台湾独自資本・独自ブランドで、地元色の強いコンビニとなっています。他の3つは日本でも見かけますから、ハイライフに行くと、いかにも台湾な印象を受けます。
そして4位が、1988年設立のサークルK(來來超商/OK便利商店)です。4位という立ち位置も日本のサークルKにそっくりですし、正直、上位2つのコンビニに比べますと、店の雰囲気も洗練されていませんし、立地も地味なことが多く、懐かしさすら感じる内装は、いかにもサークルKって感じだな...と思えます。
「サークルK」と言えない
台湾のサークルKは、ロゴは「OK」となっていて店名表記は「OK MART」と書かれています。実は、台湾だけでなく中華圏の方にとって「サークルケイ」は、ものすごく発音がしにくい言葉なのだそうです。そのため中華圏では台湾だけでなく各地で「オーケイ」という店名を採用しているとのこと。ちなみに名古屋では「マルケー」と呼ばれていました。
さっそく入ってみましょう。まず目に飛び込んでくるのは「OK CAFE」の文字。日本でもコンビニエンスストアで初めて、本格的にコーヒーを提供したのはサークルKサンクスでした。コーヒーに力を入れているという点も、日本のサークルKと共通しています。
サークルKだから?充実の寿がきや
店内はオレンジ色の照明が目に付きます。確かにサークルKといえばオレンジですが、この色合いは、どちらかというとデイリーヤマザキを思い出すオレンジです。
カップラーメンコーナーを見てびっくり!あの、名古屋の寿がきや食品のカップラーメンが充実。日本のサークルKは名古屋が発祥です。台湾のサークルKも名古屋色強いね!と思ったら...。
売られていた寿がきや食品の「アジアン食堂」シリーズ。あれ?こんなの日本であったかな...と全部買ってみました。
「スパイシーヌードルトムヤンクン」「スパイシーヌードルカリー」「スパイシーヌードル鶏塩風味」すべて商品名は日本語表記ですし、説明も日本語表記、スーちゃんもいます。しかし。
実はこの商品、富永貿易と寿がきや食品との共同開発商品でして、マレーシア製のハラル認証商品なんですね。かつてはユニーのアピタでも限定で販売されたこともあるそうです。ただ、これは台湾向け商品。台湾向けでも日本語はそのまま。それにも理由があります。
台湾では日本の製品であることが信用であり、意図的に日本語にすることがよくあります。逆に、台湾製の台湾メーカーのせんべいでありながら「北海道」という商品名だったりすることも。日本のパッケージのまま売ることが、ブランドになるわけですね。
すべていただきましたが、スパイシーでありながらも優しい味で、もっと日本で展開しても売れそうなんだけどな。
ポンタがサークルKの制服を着ています
日本のサークルKサンクスが、ファミリーマートと統合されるに当たって、直前までわからなかったのがポイントです。日本のサークルKは「楽天Rポイント」、日本のファミリーマートは「Tポイント」。結局、これはTポイントに統一されることになりそうです。
しかし、台湾のサークルKならこれからもポンタが使えます!あれ?違う違う、ポンタって日本ではサークルKじゃないよね?店頭には、サークルKには似つかわないタヌキの姿が。ポンタじゃないですか。ポンタがサークルKの制服着ています。これは日本では絶対に見られないポンタです。
日本ではポンタといえばローソンですが、そうですね。台湾にはローソンがありません。だからポンタがサークルKなのですね。
これからも、台湾ではサークルKが存在し続けます。ポンタが使えるサークルKという、イレギュラーな感覚を味わいに、台湾にお越しの際はぜひサークルKへ!と書こうと思ったら、台湾のポンタカードは日本のポンタ加盟店で既に使えるのですが、逆の、日本のポンタカードを台湾のサークルKで提示しても今のところはダメだそうです。
しかし、年内には台湾用のポンタカードを日本人ポンタ会員に発行する形で、ポンタのポイントを貯められるように対応するとのことで、日本のポンタポイントを台湾のサークルKでゲットできるようになります。
近い将来、日本からサークルKが姿を消して、どうしようもなく寂しくなったら、サークルKの店の雰囲気は似ていますし、制服は日本と一緒。そんなサークルKの制服を着たポンタに会いに、台湾を訪れてみてはいかがでしょうか。
台湾のサークルKポンタと一緒に描かれているのは、サークルKのクマのキャラクター。そういえば、日本のサークルKにも、楽天Rポイントを採用した際に、赤いクマのキャラクターが登場しましたっけね。ポイントは違えども、クマは一緒なのね。