中部国際空港 セントレア(愛知・常滑市)
少し間が空いてしまいましたが、前回に引き続きまして、中部国際空港(セントレア)開港1周年祭の模様をレポートします。前回はポケモン関係のイベントのお話が中心でしたが、今回は…そうです。タイトルにも書きましたとおり、未だに万博の幻影を追いかけている様子をお伝えします。確か彼らは森に帰ったはずでは…?幻影はキャラクターだけではありませんでした。セントレア1周年祭には万博の幻影がいっぱいでした。
さすが共演もしていたのね
<モリゾーとキッコロ>
多くの子どもたち、そしてその子どもが来たがっていることを理由にやってきた、未だに万博燃え尽き症候群から逃れられない人たちが、ポケモンと同じくらい楽しみにしていたのがモリゾーとキッコロです。10日から19日までの金・土・日曜のステージに、何度か登場し盛り上がりました。愛・地球博のマスコットキャラクターであるモリゾーとキッコロ。
閉幕後しばらくして解禁になったことはご存知の方が多いと思いますが、その解禁には確か「万博の理念を継承するイベント」という条件がついていた気がするのですけどね。空港を盛り上げることが、万博の理念を継承することになるのですかね?
そういえばモリゾーとキッコロは今、版権がとある会社に移ったそうですね。ですのでもう愛知県などでは好き勝手に使えないそうです。ということはつまり、万博会場跡地に作られる「モリコロパーク」には、公園の名前とは裏腹にモリゾーやキッコロの面影はほとんど無いということになる可能性が高いのです。「モリゾー・キッコロパーク」ではなく、「モリコロパーク」であることがミソなのです。
「モリコロ」という言葉は版権にひっかかりませんからね。セコい…。でも公園オープン時などは、一時的にお金を出して彼らを呼ぶことはあるかもしれませんけどね。
私たちは見られなかったのですが、時間によってはモリゾー・キッコロと、セントレアのマスコットキャラクター「なぞの旅人フー」の共演があったそうです。そういえば産みの親は一緒ですからね。あの人たちは今回の万博がらみで相当儲けたのだろうなぁ…と邪推。
万博を思い出させる…
<愛・地球博写真展>
モリゾーとキッコロを見て、「ああ、万博は良かったな~」と思っている人々に追い討ちをかたのが写真展です。2月1日から15日と、17日から28日まで、1階のセントレアギャラリーで愛・地球博の写真展が開催されました。懐かしい写真がたくさん。セントレアの成り立ちを考えれば当然のことですが、やはりトヨタグループ館関連の写真が多めでした。
そしてその写真展会場のなかには、万博会場の模型が置かれていました。結構精巧に作られていて、長久手会場の企業パビリオンゾーンなんかは、それぞれの建物の形も忠実に再現されていました。そして面白かったのが瀬戸会場の模型です。瀬戸会場は配置が斜めになっているため、真四角の土台で作られた模型では、左右の団地や大学の部分が入ってしまいます。
でもその模型は団地や大学の部分も精巧に作ってあって、むしろ愛知工業大学内の建物の方が模型の数が多いという状態で、この模型は瀬戸会場の模型なのか愛工大の模型なのかどっちなんだ?という感じになっていました。
面影じゃなくてそのものが
<ロボットコーナー>
写真展を見終わってふと振り返ると、そこには万博のトヨタグループ館が…?錯覚ではありません。そこには確かに、トヨタグループ館で見たロボットの姿があるのです。
開港1周年を記念して常設展示として1階のセントレアギャラリーに設置されたのが「セントレアロボットコーナー」です。愛・地球博のトヨタグループ館のメインショーで活躍した「i-unit(アイユニット)」と「パートナーロボット」が展示されています。パートナーロボットは12時半から15時半の間、1時間ごとに2曲の演奏を行います。
また正午から午後5時の間は、アイユニットには乗って記念写真を撮ることができます。この日は撮影に長蛇の列ができていて、万博を思い起こさせました。たぶん、数ヶ月経った後の平日は、ひと気の無い空間で、アイユニットとアテンダントさんが暇そうにしていることでしょう…。そこが狙い目。
フーの除幕式が
<「フー」のモニュメント完成>
4階のイベントプラザに開港1周年を記念して設置されたのが、セントレアのマスコットキャラクター「フー」のモニュメントです。高さは何と4メートル。かなりの存在感です。17日の午前中には除幕式が開かれました。また、フーについての秘密がわかると評判(?)の絵本がこの度発売となり、2月10日以降の土日には、特製フーのオリジナルスタンプを押してもらえる発刊イベントが行われました。絵本はもちろん空港内で買い求めることができます。ますます稼ぐなぁ…と再び邪推。
<セントレアフレンズ号>
いつも空港へは車で来る私たちは見られなかったのですが、列車にセントレアフレンズのキャラクターを配した車輌が、3月31日までの予定で走っています。先頭車両には1周年記念のフーの姿もあります。
写真が無いので、代わりといっては何ですが。名古屋が誇る金鯱をモチーフにしたといわれるゴールドジェットをご覧ください。この機体は台湾路線などに就航しています。台湾行きたいなぁ。
<アランジキャラバン>
そして3月2日から12日までは「なぞの旅人フー」と「モリゾー・キッコロ」の産みの親である「アランジアロンゾ」のオリジナルキャラクターグッズ販売を行うブースが登場するそうです。一体どこまで名古屋で稼ぐつもりなんだ…とさらにさらに邪推。
空港でいただくおいしいもの
さて、相方は全く万博への未練も無く、このセントレア1周年祭もさほど興味は無く相当お疲れの様子。ということで遅めの昼食を食べることにしました。もちろん私のおごりであります…。相方が選んだのは蕎麦専門店の「紗羅餐」。名古屋ではあまり蕎麦専門店を見かけませんが、このお店はもともと名古屋のお店です。そこで牡蠣天麩羅と十割蕎麦を注文しました。
さすが十割蕎麦。歯ごたえがすごいです。苦手な人もいますよね。そして牡蠣の天麩羅もおいしかった。最後の蕎麦湯が濃い!私も普段はあまり外食で蕎麦を食べるということは無いのですが、これはおいしかったです。ただ、お腹は膨れませんでしたが…。
以前このセントレアに来た時に食べたお店で、もうひとつオススメをご紹介しましょう。栄の地下街などにもお店を構えている鈴波です。魚の粕漬けをメインにしているお店です。鈴波は、名古屋名物でもある長細い大根の漬物「守口漬」で有名な大和屋の直営。焼き魚を口に入れると、芳醇な味わいが広がります。ご飯にもこだわっていて、シンプルな定食ですが大変人気があり、お店の前には行列ができています。
人が集まる空港集める空港
他にも開港1周年祭では、てじなーにゃの山上兄弟や、エロカッコイイ倖田來未さんもステージイベントに登場した日があり、特に後者は空港が大変なことになってしまうほどの人出だったそうです。人集め、話題作りをしたいのはわかりますが、そこまでやってしまうと、飛行機を利用する人にとっては不便な空港になってしまうような…。
就航路線の撤退も増え、実は順風満帆ではなくなりつつあるセントレア。1周年は盛り上がりましたけど、今後はどうなることやら。空港自体を観光地化するという新境地を開拓したことはすごいことですけれども、果たしてその効果がいつまで続くことやら。空港利用の本質の部分で、さらに価値のある空港へと進んで欲しいものです。
既に本来の役目を終えたモリゾーとキッコロに比べると、フーの肩にはかなり重いものが乗っかっているようです。肩無いけど。
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