三重 東海あまのじゃくツアー

もう少しでトラップにひっかかるところでした-夫婦岩

記事公開日:2006年7月23日

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 鳥羽から国道42号で伊勢へと向かうと、現在は伊勢市になっている旧二見町を通ることになります。二見といえば夫婦岩です。そこにはトラップが...。

 国道42号線は近鉄鳥羽線と並行していて、海岸線を離れると一気に山里風景という三重県らしさのある風景が車窓に広がります。夫婦岩については事前に全く調べていなかったので、道路端の看板が頼りです。すると「トンネル出たらすぐ右側・夫婦岩駐車場」という看板がありましたので記憶に留めておきます。

 二見シーパラダイスが見える頃から42号は再び海岸線を走ります。新二見トンネルを越えると、看板の通り右手に駐車場があったので車を入れます。すると係員が寄ってきて紙を渡されました。「本日の駐車場料金は2時間まで700円以降1時間ごとに500円」とあります。相方が「アホくさいからここやめよ」と言うので車を出します。

 するとすぐに「夫婦岩駐車場右」という道路標識が現れ、右折してしばらくすると無料駐車場があるではありませんか。そこに車を停めると、今度はニコニコしたおじさんが近寄ってきました。今度は一体何...。

あんたらあそこに車入れようとしたやろ?

 おじさんは私たちが車を降りるや否や、「あんたらあそこに車入れようとしたやろ」と言って、遠目に見える先ほどの駐車場を指差しました。「あ、はい。」と言うと...。

「無料駐車場の手前であの商売、よくやるわ。苦情も出てるんやわ。あんたらの車見て、『出て来い出て来い』って念じとったもん。」

 と笑われてしまいました。確かに、あの有料駐車場に停めて夫婦岩へと歩くと、この無料駐車場を目にすることになります。そりゃ、怒る人もいますよね。「この先、橋を渡ったところでもあの店はお茶を配って店に引き込もうとするサービスみたいなことやってるから気ーつけや。」とおじさんは言ってくれました。ありがたいですね。このおじさんは一体どういう人なんだろう...。でも、あのお店にとっては営業妨害ですよね。ははは。

海岸線には旅館街

 この駐車場がある海岸線の通りは旅館街へと繋がっていて、修学旅行でこの地を訪れる学生達が多く宿泊します。道路は電柱が地中化され、綺麗に整備されています

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 夫婦岩は二見興玉神社にあります。1926(T15)年に作られたという立派な鳥居をくぐります。まず目に飛び込んでくるのが、表面がゴツゴツしている「さざれ石」です。そう、あの君が代に歌われているさざれ石です。岐阜県揖斐郡春日村(現在は揖斐川町)産のもので、小石が石に集結したものです。

 そしてその先では本当にたくさんの「かえる」を見ることになります。かえると言っても本物ではなく石でつくられたかえるです。小さな子どものかえるを背中にのせたものや、水の中にいるかえるもあります。

夫婦岩とかえる

 水の中にいるのは「満願蛙」で、このかえるに水を掛けると願いが叶うとのこと。何回水を掛けたら良いのかわからず、何回もかけていたら相方に「いくつお願いをすれば気が済むの」と言われ、近くにいた人に笑われてしまいました。いや、何回水をかけたら良いかわからなかっただけで、願いごとを欲張ったわけでは...。

 なぜ、この二見興玉神社にかえるがたくさんいるのかと言いますと、古事記や日本書紀によると、この神社の祭神である猿田彦大神は、天照大神が天孫降臨の際や伊勢神宮御鎮座の際に道案内をされ、古来交通安全の守護神として信仰を集めているのだそうです。そして蛙は、猿田彦大神の使いと信じられています。

 かつてここで旅行の帰路の無事をお祈りをした人々が、実際に無事に帰ることができたことから、ご利益があったと献納されたかえるがいっぱい並んでいるのだそうです。

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こっちにもある天の岩屋

 するとその満願蛙の横に、「天の岩屋」という岩屋があるではありませんか。ここに来る前に志摩市で天の岩戸を見てきたのですが...。岩屋の前には石像もありました。

 天の岩戸伝説が残されている場所は全国各地にあるわけで、どちらが本物かなどというのは野暮ですが、確かにここに天の岩屋があるのも納得できるのです。それは、夫婦岩の間から日が昇るからです。天の岩屋に天照大神が閉じこもってしまったことで世の中は闇に包まれ、出てきたことで再び光に包まれたわけですからね。

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いざ本殿でお参りします…

 本殿でお参りをします。時節柄、本殿前には茅の輪が設置されていました。くぐると夏風邪をひくことなく、平穏に残り半年を過ごせるというものです。さて、二見興玉神社の祭神である猿田彦大神縁の霊石があるとのことなのですが、この本殿にあるわけではありません。

 その石は沖合い700メートルにあり「興玉神石(おきたましんせき)」と呼ばれています。興玉神石は夫婦岩の沖にあり、夫婦岩はその鳥居の役目をしているのだそうです。だから大注連縄がふたつの岩にかけられているわけですね。注連縄は年に4回張り替えられます。興玉神石には神様が寄り付くと言われていて、この浜は神々のいる常世の国からの波が最初に届く聖なる浜と信じられています。

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 すると、本殿には口を開けたかえるがいます。蛙みくじです。背中には子どものかえるが乗っかっています。早速口の中からひいてみます。するとおみくじと一緒に開運招福のお守が入っているではありませんか。「熊手と小判」「大黒」「恵比寿」「招き猫」「小槌」「無事かえる」「銭亀」「だるま」「軍配うちわ」「六瓢箪」「お多福」「鷽鳥」「福銭に茄子」のうちどれかひとつの縁起物が入っています。

 私は「銭亀」でした。ご利益は「長寿延命・財宝授与・無病息災・諸難消除」とのこと。しかもおみくじは「大吉」。二見興玉神社大好き!現金ですみません...。財布に入れておくと良いとのことなので早速入れておきます。財宝授与楽しみにしています。

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 赤い橋を渡ると、いましたお茶のサービス。私たちはさっとかわして先を急ぎます。するとそこには境内社の竜宮社があります。海岸にありながら朱色が鮮やかです。海を守護している綿津見大神を祀っています。本殿の前には、日が昇る夫婦岩の間を龍が海中からこちらに飛んでくる絵が飾ってありました。カッコイイ。

 その下にはたくさんの絵馬があり、そのなかに、願いごとが英語で書かれた外人と思われるものがあったのが印象的でした。

浜参宮からの外宮・内宮

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 この神聖な浜では、伊勢神宮の神事に参加したり、外宮から内宮へと廻る神宮参拝をする前に禊をするのが古くからの慣わしで、禊のためにこの浜で御祓いをうけることを「浜参宮」と言うのだそうです。海水に浸って禊をするのが本来の姿なのですが、現在ではここに参拝をして、興玉神石から採取した無垢鹽草で身を清める御祓いを受けるのが一般的なのだそうです。

 私たちは御祓いは受けませんでしたが、この二見興玉神社で浜参宮のかわりにお参りをして、伊勢神宮の外宮、内宮という正式な参拝のコースを辿ってみることにしました。というわけで、続いては伊勢神宮の外宮へと向かいます。

 ところで、二見のかえるには無事かえる以外にもご利益があるのだそうです。「貸したものがかえる」や「失い物がかえる」などなど。私たちは「無事かえる」ご利益のために交通安全お守りも手に入れました。でも欲を言うと「若がえる」もそろそろお願いしたいお年頃...です。

 帰り際にも、あのおじさんに会いました。御礼を言って帰ります。というわけで、無事駐車料金もかからずに夫婦岩を後にすることができました。あのおじさんは二見かえるの化身だったのかな?

関連情報

二見興玉神社
夫婦岩(かんこうみえ)

二見興玉神社 夫婦岩(三重・伊勢市)MAP

三重県伊勢市二見町江575

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