ガイドさんゴメンナサイ-ロッキーツアー出発

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カナダ・プレイス(ブリティッシュコロンビア州)

カナダ旅行2日目です。

今日からは3泊4日でカナディアンロッキーツアーに参加します。朝5時半に目を覚まし、荷物を持ってホテルを朝6時半にチェックアウトします。ツアーの集合場所は、1986年バンクーバー万博が開催された際に埋め立てられて建設されたカナダ・プレイスです。荷物をコロコロと転がしながら、人気の無い街中を歩いていきます。日没は午後9時過ぎでしたが、既に陽が昇りかけています。

3泊4日でカナディアンロッキーツアーに

街を歩いていると、フラフラと人が近づいてきました。その人は私達に両手を差し出し、

「小銭を下さい。」

と言います。私はドキッとしたのですが相方は無視して歩いていきます。

「こっちのホームレスはプライドが無いからね。」

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▲豪華客船とカナダプレイス。白い帆船はバンクーバーのシンボル。

相方はさらりと言いました。それからもカナダ・プレイスに着くまでに何人ものホームレスに物乞いをされました。こちらでは毎日当たり前のことなのだそうです。お店を出て小銭を手に持っているときは、相方も渡すことがあるそうです。なんとなくですが、カナダが移民受け入れに対して厳しくなっていることが理解できました。

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▲次第に朝日が辺りを照らしていきます。

ロブソン通りからバラード通り(Burrard St.)を左に曲がり、ずっとまっすぐ歩いていくとカナダ・プレイスがありました。その先は海です。バラード入江には太陽に照らされた豪華客船の姿があります。また海の上には、そういった客船に給油するガソリンスタンドがあります。海面にある「ESSO」の看板。なかなか面白い風景です。

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▲海面に浮かぶエッソのスタンド。

ロッキーツアーに出発!

すると既に同じツアーに参加すると思われる人達が集まっていました。日本語も聞こえてきてちょっと安心しました。と言うのも理由があります。バンクーバーからカナディアンロッキーに向かうツアーはたくさんあるのですが、相方は安いツアーに申し込みました。それは「O.K.ツアー」という会社です。その旅行会社の「英語・韓国語ツアー」が一番安かったのだそうです。

ですから、韓国人の参加者ばかりだと思っていたので、日本語が聞こえてきて安心したのです。

カナダ・バンクーバーで「OK」と言えば、大橋巨泉さんが経営している「O.K.ギフトショップ」を連想されるかもしれません。私も相方もこの時は、 O.K.ツアーも巨泉さん関連の会社だと思っていました。ところがこの旅行会社、相方が電話をするといつも韓国語で出るのだそうです。

巨泉さん関連のわりにはえらく韓国びいきだな。と思っていたらそれもそのはず、私が帰国後に調べてみたところ、このO.K.ツアーはソウルに本社のある韓国の旅行会社で、大橋巨泉さんとは関係が無いのです。相方はすっかり勘違いしていたようです。ひょっとしたら他の日本人参加者も勘違いしていたのかもしれません。

続々とツアー参加者が集まってきました。私達も含めて合計17人。見たところ日本人が6人、韓国人が11人です。日本人の男は私だけ、あとは女性です。韓国人は男の子3人組1組と、女の子2人組が2組、カップルが2組です。そして集合時間の7時になる少し前に、ガイドさんが登場しました。ガイドさんも韓国人です。

荷物をバスのトランクに詰めて続々とバスに乗り込みます。私達は荷物を乗せるのが最後になってしまったため、バスに乗った時には席が後ろから埋まっていて、一番前しか空いていませんでした。ということで、運転手さんのすぐ後ろに座ります。しかし運転手さんは現れません。

なんと、ガイドさんと運転手さんは兼用。つまりガイドさんが運転するのです。しかし、最終目的地のカルガリーはここバンクーバーから直線距離で約680km。これはハードな運転です。しかもガイドをしながらということですから、結構大変な仕事ですね。するとガイドさんはペラペラと韓国語、英語で話を始めました。

ガイドさんは結構面白い人で、英語でもジョークを言っているようです。「ようです」というのは、このガイドさんの英語は結構流暢で、私には聞き取れないのです。しかしあるところで車内のみんながどっと笑ったりするので、面白いことを言っているんだな、と感じていました。

するとガイドさんは、私に向かって直接一言を言って一旦バスを離れました。私は相変わらず聞き取れなかったので、相方に何て言っていたのかを聞いてみると…。

「私は英語が苦手だから、ゴメンネ。だって。」

違うんです。あなたの英語が悪いのではないのです。私に英語を聞き取る能力が無いからわからなかったのです。たぶん、みんなが笑っている中で私だけが無表情だったのでしょう。それをガイドさんは、自分の英語が私に通じていないと感じたのだと思います。こちらこそ本当にゴメンナサイという気持ちでいっぱいになりました。

この時から私は、周囲が笑っている時は意味がわからなくてもとにかく笑顔で頷くことにしました。

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