- 今や沖縄県内で集客力ナンバー1
- (少し前まで)世界一(だった)大水槽
- 各コーナーのガイドが無料!だけど
さて、今回の旅は沖縄県北部に滞在しているのですが、今やこの北部だけでなく、沖縄県全体の観光施設のなかで、最多入場者数を誇る施設が本部半島の先、国営沖縄記念公園のなかにある「沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館」です。2008(H20)年度の年間入場者数は310万人で、この数字は、全国の水族館の入場者数ランキングでもトップとなっています。
国営沖縄記念公園は、沖縄県が日本に復帰したことを記念して、1975(S50)年から翌年にかけて開催された万博「沖縄国際海洋博覧会」の跡地に整備されたもので、水族館自体は1979(S54)年に開館しているのですが、「美ら海水族館」の名は、ここ最近聞くようになった気がしますよね。
華麗なる復活を遂げた美ら海水族館
沖縄海洋博については、私はちょうど開催時に生まれているので、もちろん行っていませんし、当時の様子を知るわけでもないのですが、本などで読んだ限りでは、沖縄復興の目玉として開催したものの、実際には入場者数も商業的にも決して成功とは言えなかった状態だったようです。
しかし、その海洋博のなかにあった「海洋生物園」がそのまま水族館として開館し、沖縄エキスポランドなどとともに万博の名残として運営が続いたものの、来場者は年々減少し、沖縄エキスポランドは2000(H12)年に閉園、海洋生物園も老朽化から2002(H14)年に閉館されます。
そしてその海洋生物園は、沖縄本土復帰30周年にあわせ、現在の「沖縄美ら海水族館」という名称で2002(H14)年11月に再オープンしているのです。なので、美ら海水族館という名は、ここ最近聞くようになったというわけです。
綺麗なヤツにはトゲがある?
3階から入場しますと、まずは「サンゴ礁への旅」。太陽が降り注ぐオープンシステムによる、生きたサンゴの大規模飼育は世界で初めてのものです。もちろん、サンゴ礁のまわりにはカラフルな熱帯魚がたくさん。
そして2階に降りるとそこはサンゴ礁から黒潮の世界へ。
3階の大きな水槽とは別に、30もの個水槽にはサンゴ礁に生息する生き物たちが。イソギンチャクのまわりにいるクマノミはとても鮮やか。子どもたちは「ニモだ」「ニモだ」と言うけれど、ニモと違って本物は目つきが鋭いね。
さらに、この前海岸で注意のあったハブクラゲやハナミノカサゴ、オコゼなど、どう見ても触ったらやられそうなゴツいヤツらが次々登場。今回、小学1年生の男の子と一緒に見て回ったのですが、やっぱりこのあたりは気味悪がってましたね。それで正解ですよね。海で万が一見かけて、触ろうとするような子はやられる。
世界一だった水槽に今も世界一の生き物が
サンゴ礁の世界の次はいよいよ、黒潮の海。大水槽は7,500立方メートルの水量を誇ります。その水槽の大きさは、間近で見ている人たちの影と比べると一目瞭然。観客から見えるアクリルパネルの大きさは高さ8.2m、幅22.5m、厚さ60センチで、昨年までギネスブック公認の世界一でした。現在はドバイ・モールにある水族館が世界一となっています。
いやいや、そんな人工的な世界一ではなく、生きた世界一がまだここにあります。それは、ジンベイザメとマンタの長期飼育記録です。
シンベイザメは大迫力。小学生の男の子もさすがにこれには興奮気味でした。ジンベイザメは最大全長14メートルに達し、この水槽には3尾が展示されています。
また、マンタと呼ばれるオニイトマキエイはエイ類の最大種で、美ら海水族館が世界で初めて飼育に成功し、さらに世界初の水槽内繁殖にも成功しています。
このジンベイザメとマンタはしっかり目に焼き付けておきたいところです。でないと…。
あとは、1階で深海の世界を体感して、ショップを見たら水族館は終了です。そうなんです。ここは沖縄周辺の海を再現することがテーマなので、沖縄にいないものは展示されていません。
ショーとかもないのか…ちょっと拍子抜けかな…なんて思っていると…。
水族館とは別の公園無料施設もたくさん
4階に戻ると、オキちゃん劇場でバンドウイルカ、オキゴンドウなどのショーが開かれていました。こちらは美ら海水族館とは別物で、無料施設となっています。そう、無料!なのです。
さらに、マナティー館、ウミガメ館、イルカラグーンなど、水族館とは別の無料施設が結構点在していますので、それら全体を見ますと、水族館を満喫したという気分になれると思います。
それぞれは無料・まとめるのは有料
さて、美ら海水族館では、各コーナーに厚紙の「美ら海観察ガイド」というシートが置いてありまして、自由に持って帰ることができます。「サンゴの海」「黒潮の海」「深層の海」など、全部で16種類ありまして、綺麗なカラー写真とともに、各生物の詳細な解説が書かれています。
太っ腹だなぁ…と思ったら、1階の売店「ブルーマンタ」で、これを入れるための専用のホルダーが売られていました。
確かに、厚紙16枚をそのまま持って帰るのはちょっと…と思ったら、なるほど、これに入れればバッチリですものね。
特に、子どものコレクション心を煽るには充分すぎます。ホテルに戻ってからも、小学生の男の子はずっとこのガイドを嬉しそうに眺めていましたから。いや、それは、きっかけはコレクション心から集めたようでしたけれども、眺めている姿は生き物の生態自体に興味津々という感じでしたね。あれこれ質問されて困った困った。
コメント