昨日テレビで見た夕日はすごく綺麗だったけど...。
絶対トッピーの日頃の行いのせいだ、何とかしてよ。
宍道湖
松江市袖師町1-5
前回紹介した中海もそうですが、島根というと湖というイメージが私のなかにはありまして、市街地と湖が隣り合う風景を想像して松江へとやってきました。しかし、山陰自動車道の宍道湖サービスエリアから見る宍道湖は、なんだか山間に広がる湖。あれ?イメージと違うな?と思ったのですが、いざ松江の中心部へと行ってみると、想像通りの風景が。
宍道湖といえばシジミと夕日。日本でも有数の夕日スポットとして知られています。宍道湖に訪れる前日、日本海テレビの夕方のニュースで見た、宍道湖畔に設けられたお天気カメラが映し出すその美しさはこの世のものとは思えないほどのオレンジ色。これは確かに日本一かも...と思って次の日にやってきたのですが、く、雲行きが...。
宍道湖は日本で7番目に大きな湖、ですから市街地に隣接している場所もあれば、山間に広がる場所もあるわけです。夕日が綺麗なスポットとして有名なのが、国道9号沿いの袖師公園。かつては道路の歩道に見物客があふれ、危ない状態だったのですが、現在は護岸に水際歩道が設けられ、駐車場も整備されて路上駐車も無くなりました。
そしてその公園に到着して何より驚いたのが、山陰にこんな高い建物があったのか!と思えるほどのマンション群。あんな夕日をベランダから眺めることができるなんて、羨ましい。
袖師公園は、島根県立美術館と繋がっているだけあって、芸術作品も置かれています。2本のまるでソフトクリームのような石柱が空に向かって伸びる「風門」は、澄川喜一氏の作品で、宍道湖の風を迎え入れる結界を意図したものだそうです。先端恐怖症の人にはちょっとツライかも。
そして、そのオブジェから少し離れたところに、釣竿をもって宍道湖を見つめる子どもと犬の像が。タイトルは「平太とガタピシのなが~い一日」。漫画家園山俊二さんのキャラクターです。園山さんは松江市で生まれ、高校卒業までを過ごしています。57歳の若さで1993(H5)年に亡くなるまで、平太とガタピシの登場する「ペエスケ」の連載は3764回を数えました。
この像は、松江市在住の彫刻家荒木文夫さんによって1998(H10)年に制作されたものです。ふたりで夕日を眺めてながら、まるで時間が止まってしまったかのような空気感、その名のとおり「なが~い一日」が伝わってきます。像なのでふたりは実際に永遠に止まっているわけですが...。ああ、野暮なこと書いてるなぁ自分。
平太とガタピシの後ろには日本海テレビのビルが。昨日テレビで見た夕日はこの位置から映し出されたもの、ということは、ガタピシの視線の先には美しい夕日...のはずが、この日はかすかにオレンジ色の空が雲の合間から見える程度で、残念ながら...でした。野暮なことを考えているからでしょうか、日頃の行いのせいでしょうか...。
袖師公園から宍道湖を眺めますと、江戸時代の初期からそこに佇み、現在は三代目という、高さ2.5メートルの二体の地蔵「袖師地蔵」が、そしてその視線の先には、姑にいじめられ、凍った宍道湖を走って逃げる途中で氷が割れて沈んでしまった嫁が、島としてよみがえったという伝説のある「嫁ヶ島」が。
このお地蔵さんと島がシルエットとなった夕日の美しさといったら...。はぁ、絵葉書で我慢しましょうか...。
美しい夕日を堪能してもらおうと地元もいろいろとやっていまして、湖上から夕日を鑑賞できる宍道湖観光遊覧船「はくちょう号」のサンセットクルーズがあったり、お隣の島根県立美術館も3月から9月までは日没後30分まで開館しています。
もちろん、こんな夕日の見えない曇った日でも船は走っていましたし、美術館も早じまいなんてことはありません。相方は、昨日テレビで見た夕日によほど感激したらしく、最後まで雲が晴れることを願っていましたが、見られない結果に終わりかなり意気消沈。
「また見に来ればいいじゃん」と、
軽々しく言える距離でも無いしなぁ...。名古屋からは...。
関連情報
・宍道湖夕日スポット(松江国道事務所)
・宍道湖夕日情報(松江市役所)