おいでよ!名古屋みゃーみゃー通信 第3章 名古屋の企業

コンビニは、あっちもいいけど

記事公開日:2004年7月17日

おいでよ!名古屋みゃーみゃー通信 第32回

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 さて今回からは、名古屋の流通事情を見ていきたいと思います。国内最多店舗を誇るセブンイレブンさえも、名古屋に進出したのはここ最近のことで、数年前の名古屋では誰も知らないコンビニエンスストアでした。

 ここ最近、コンビニではセブン・イレブン、家電ではヤマダ・コジマ、そしてホームセンターではカインズ・デイツーといった外部資本が続々と名古屋に攻勢をかけていますが、それらから牙城を守る名古屋地盤の流通企業を見ていきたいと思います。

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競争激化!名古屋の流通・小売

 まずはコンビニエンスストアから。名古屋でコンビニといえばサークルKを思い浮かべる方が多いと思います。サークルKは、名古屋地盤のスーパー・ユニー系列のコンビニエンスストアで、2002(H14)年現在の店舗数を見ても、愛知県内に800店と実際に圧倒的な店舗数を誇ります。

 しかし、今回注目したいのはサークルKではなく、この時点で愛知県内2位の店舗数379店を誇るココストアです。これは名古屋っ子でも意外に思われるかもしれませんが、愛知県ではローソンやファミリーマートといった全国チェーンのコンビニよりもココストアの方が多かったのです。この時点では。

日本初?のコンビニチェーン

 なぜ意外かと言いますと、ココストアにはどこかマイナーな雰囲気といいますか、デイリーヤマザキと同じような個人商店と大手コンビニの中間といったイメージがあります。それでも愛知県内では2位という店舗数であったことに少なくとも私は驚きました。マイナーなイメージの原因は、ココストアが酒屋さんから業態転換した個人商店が多いというところから来ていると思います。

 確かに、昔はお酒を扱っているコンビニといえばココストアというイメージもありました。今では規制緩和もありお酒を扱っているコンビニも増えてきましたのでそれほどではなくなりましたが、昔は「酒ならCoCo!にあるだろう」とココストアに買出しに行ったものです。

自称日本初のコンビニ

 このココストア、不思議な沿革の持ち主なのです。日本で最初のコンビニエンスストアというのは調べてもなかなか出てきません。と言いますのも、コンビニという定義が曖昧で、個人商店でもコンビニを名乗っている所もありますし、はっきりしないのです。今では経済産業省によって売場面積は30平方メートル以上250平方メートル未満、セルフ方式、営業時間が14時間以上の店舗という定義がありますが、他にも扱う商品や売場面積の割合を定義している団体もあり、しかも時代とともに変わっているのでやはり日本初のコンビニははっきりしません。そんななか、日本初のコンビニを自称しているのがココストアなのです。

ココストア
▲ココは一度CIを導入。(写真は川原店。1号店ではありません)

コンビニと酒造メーカーと、ソニーの意外な関係

 ココストアが第1号店舗を出店したのが1971(S46)年7月のことでした。セブン・イレブンが日本に出店する3年前のことです。ココストアは、酒造メーカーである盛田が中小酒販店を活性化させるためにはどうしたら良いかと、アメリカのコンビニエンスストアを真似て誕生させたものです。ですからココストアはもともと酒屋さんだったところばかりで、必ずお酒を扱っているわけです。

 ところでこの盛田ですが「ねのひ」ブランドでお酒が有名な以外にも、最近では手作りマヨネーズ「マヨフレップ」といった製品も開発しているのでご存知の方も多いと思います。その盛田の会長である盛田和昭氏はソニーの顧問も務められています。ソニーで盛田...。ピンと来る方もいらっしゃるかもしれません。実はソニーの創業者である盛田昭夫氏はこの造り酒屋の長男なのです。

東北から九州まで展開するココストア

 さて、ココストアに話を戻します。先ほど2年前の店舗数をご紹介しましたが、今はどうなっているのかと言いますと、2003(H15)年にサークルKは850店と50店舗増加したのに対し、ココストアは165店と激減しています。そして2004(H16)年2月にはサークルKが847店、ココストアが155店となり、ココストアはローソンやファミリーマートに追い抜かれただけではなく、2002(H14)年7月に愛知県に進出したばかりのセブンイレブンにも抜かされてしまいました。今後もセブンイレブンは愛知県に年間100店舗出店し続けていくそうなので、ますますその差は開きそうです。

 そんなココストアですが、店舗数は少ないものの東北から九州まで店舗展開しています。しかし全店舗の半数以上が愛知・岐阜・三重の東海3県下にあることから、やはり名古屋ローカルのコンビニとして扱われることが多いのですが、意外とCMは昔から全国区タレントを起用することが多く度肝を抜かれます。最近ではココリコを起用し「ココリコ・ココ(CoCo!)イコ」と言わせていましたし、アイドルグループのCoCoを全盛期に起用した際は話題になりました。

コジコジとココストア

 また、以前TBS系列でさくらももこさん原作の「コジコジ」という漫画がアニメ化されたときは、名古屋・CBCなど一部の地域での放送に限ってココストアがスポンサーとしてつき、CMにコジコジが起用されました。

 CMの内容は、「COJI-COJI」の「JI」の部分にコジコジがぶつかって文字が消え、「CoCo!」になるというもので、ココストアのCMには絶対にココストアの名前に関するものを起用するということが決まっているかのようです。しかもそれが全国区の芸能人やキャラクターであろうとも臆しないという姿勢には好感が持てます。そういえば、このコジコジってDVDがソニー・ミュージックから発売されているのですね。

 さすが盛田繋がりだな、と思って何気なくDVDの紹介を見ていましたら、DVDにはアニメの本編だけでなくなんとココストアのCMまでもが収録されているではありませんか。通常アニメ作品のDVDには、当時タイアップしていたCMなどが入ることはほとんどありません。それは権利関係が複雑だからです。しかしこれは、ソニーとココストアとでは権利を調整する必要も無いほどの関係ということの表れなのかもしれません。

 ちなみに、アイドルのCoCoはソニーではなくポニーキャニオンでした。これって逆に、考えるとすごいことですよね。ソニー系列のコンビニのCMにポニーキャニオンの歌手が歌のタイアップ付きで出演していたわけですから。それでもやはり、ココストアなら「CoCo」を出さねば。という思いがあったのでしょう。ココストアの表記は「CoCo!」、アイドルグループの表記も「CoCo」。大文字小文字のスペルまで全く一緒だったのです。当時CoCoファンだった知人が、ローカル企業のCMにCoCoが出ていたことに驚きを隠せない様子でしたから結構すごいことだったのでしょう。

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▲お人よしなんだね~。ココストアは...。

外部資本の参入を迎え撃つ

 ここ最近は、セブンイレブンなどに対抗してパンやパスタ、弁当などをその場で調理して販売する「ココ・デ・クック」や、日本で初めての完全女性向けコンビニ「SCOCO」をオープンさせるなど、次々と他店との差別化策を進めています。かつてはココストアといえばお酒、というのが他のコンビニとの差別化となっていました。

 しかし酒類販売の規制緩和により、他のコンビニでもお酒を扱う所が増え、大型リカーチェーンが深夜まで営業するようになりココストアの存在意義そのものが問われるようになりました。そこでココストアは生き残りをかけるために他店との違いを明確にし始めたのです。

 かつては少しマイナーでローカル、お酒が置いてあるせいかどこかオヤジくさいコンビニだったココストアは、ここ最近OLに支持されるなど、着実に新しい道へと歩みだしています。

「あっちもいいけど、ココストア。」

 これはココストアが長年使っているキャッチコピーです。「あっちもいいけど」というところに名古屋ならではの謙虚さを感じていましたが、これからは、あっちのような大手コンビニとは違うココストアを見せつけてくれるという意味になることでしょう。

ココデクック
▲極楽にある新しいココストア。ココ・デ・クック。あ、洒落になってるんだ。

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