[st-kaiwa1]出雲といったら出雲そば。その食べ方は、名古屋名物のあれと共通していた!?[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]でも最近は、そばだけでなく、ぜんざいも出雲名物になりつつあるとか。なぜ、ぜんざい?[/st-kaiwa2]
神門通り
島根県出雲市大社町杵築南731
TEL:(0853)53-3100(出雲大社)
無料
無休
8:30~16:30
出雲大社に参拝して、博物館を見て回ればそろそろお腹が空いてくるというもの。出雲に来たらやっぱり「出雲そば」を食べなきゃね、ということで出雲大社の正門鳥居から南へ、門前町となっている神門通りを歩いてみることにします。しかしそこで、出雲の新名物と出会う予感がしたのですが、あまりの人気に予感だけで終わってしまうことになるとは…。
出雲大社の正面鳥居の前には商店街が広がっているのですが、最も鳥居に近い場所にあるお店は、なにやら商売をしている雰囲気ではなく、「古代出雲大社模型展示館」という幟が立っていて、自由に入ることができます。何だろう?と思って入るとそこには、博物館にあった古代の出雲大社を復元した模型と同じく、10分の1スケールの平安時代の本殿があります。
さらには、鎌倉時代の御本殿の模型や、現在の御本殿模型、瑞垣内模型も。ここは一体…。
実はここ、商店街のなかにあるのですが、誰かが勝手にやっているわけではなくて、出雲大社が管理している施設です。博物館の再現模型と違って、同縮尺の人間が配されているため、よりそのスケールの大きさが実感できます。
しかしやっぱりそこは商店街。所狭しと模型が置かれていて、端には歌舞伎の元祖である出雲阿国の像もあったりして、かなりコンパクトにまとめられています。しかもこれらの模型の多くは、高校生が作ったもの。その精巧さは見事。
そしてその斜向かいにあるのが、出雲そばの「とりいや」さんです。鳥居の前にあるからとりいやさんなのでしょうね。
出雲そばは、わんこそばと戸隠そばと並ぶ日本三大そばのひとつで、特徴としては三段の丸い漆器のなかにそばを盛る「割子そば」となっています。薬味にはきざみのり、かつおぶし、ネギ、もみじおろしが添えられていました。お店によってはそれぞれの段に違う具在が入っていることがありますが、このお店はオーソドックスにそばのみです。
食べ方は、そばをつゆにつけるのではなく、つゆを丸い漆器に注ぎます。一番上の段を食べ終わったら、残ったつゆをまず二段目にそそいで、足りなかったらビンからつゆをつけたします。こうすることで無駄なくつゆを再利用することができるわけです。しかも段によって薬味を変えることで、3つの味を味わえるというわけです。
ん?その「3つの味を味わえる」ってどこかで聞いたことがあるような…。まるでそれは名古屋の「ひつまぶし」のようですね。なるほど「出雲そばはそば界のひつまぶしや~」ということですね。
それにしても、こちらの人は欲が無いといいますか…。このお店も、注文が入ってからそばを茹でるので、注文してから出てくるまで数十分かかります。私たちが待っている間に、何人ものお客が満席の店内を見て帰って行きました。回転率が悪くなろうとも、本物の味を味わって欲しいんですね…。
そばを満喫して再び神門通りを歩きます。すると気になるのが「ぜんざい」の看板を掲げる店がいくつもあること。ぜんざいって出雲の名物なの?と思い、ぜんざいを食べようと思ったのですが、そばに時間がかかってしまったおかげで、昼下がりにはもうどのお店も売り切れ閉店。
その代わりといっては何ですが、ぜんざい餅をいただくことにします。ぜんざい餅といっても、中がドロドロしているわけではなく、おやきみたいなものでしたけどね。製造元を見ると「日本ぜんざい学会」というこれまた大層な名前。出雲とぜんざいの関係とは?
実は、ぜんざいは出雲地方が発祥の地と言われているのです。旧暦の10月は、全国から出雲に神さまがあつまる「神在月」。その際に行われる「神在祭」で振舞われたのが「神在餅(じんざいもち)」。それが京都に伝わり、京都から全国に「ぜんざい」として広まったのだそうです。
日本ぜんざい学会は、そんな出雲のぜんざいを名物として定着させるために2007(H19)年に結成された組織です。これからの出雲は「そば」と「ぜんざい」の二本立てで行くみたいです。
それはいいですけど、そばにしてもぜんざいにしても、売り切れないようにしてほしいなぁ。午後2時ごろには、暖簾を下ろしているそば屋さんも多かったですし、結局ぜんざいは食べられずじまいでしたから…。でもそれは裏を返せば、ぜんざいを作り置きしたりして、観光客をぞんざいに扱わない!ということですよね。
コメント