- 「おんなの駅」って何?ドキドキ
- 意外にも紅いも自体は
- 今まで実は沖縄について…
お昼ご飯も食べて、おみやげも買いましたので、あとは石川ICから沖縄自動車道に乗って、那覇空港へと向かうだけなのですが、国道沿いに「おんなの駅」という看板があったので寄ってみることにしました。
沖縄では、那覇のモノレール以外に鉄道は走っていませんから、駅があるはずはありません。となると、道の駅なのでしょうけど、「おんなの駅」とはこれいかに。かわいいお姉さんがお出迎えしてくれるのでしょうか。
夏にぜんざい?
いや…正直に言いますと、最初からそんなこと思っていませんでしたけどね。ここは恩納村。恩納村の道の駅だから「おんなの駅」と、そういうわけですね。「なかゆくい市場・おんなの駅」は、魚、野菜、お土産を販売する「恩納村農水産物販売センター」を兼ねた道の駅となっているのですが、ここは想像以上にスイーツが豊富な道の駅でした。
駐車場でまず目に付いたのは、ブルーシールアイスクリームの幟。沖縄のアイスと言ったらやっぱりブルーシールですよね。さらにサーターアンダーギーも売られています。そして気になったのが「マンゴーせんざい」の幟。
…。
マンゴーでぜんざいという時点でアレですが、この炎天下にぜんざい自体、厳しいなぁ。
と思ったら、沖縄で言う「ぜんざい」は金時豆または小豆を乗せたカキ氷のことなんですね!これは知らなかった。じゃあ、本土で言うぜんざいは沖縄では何と言うのかと思ったら、
「ホットぜんざい」
だそうです…。
トロピカルなカキ氷をいただきます
ここで私たちは、沖縄県産のトロピカルフルーツがたっぷり「カキ氷4種盛り」を注文しました。
これがデカイ。
4種盛りとは、マンゴー、パイナップル、パッション、ドラゴン。
フルーツのうまみがたまらないのですが、何分炎天下ですから、早く食べないとどんどん溶けていってしまいます。しかもこれ、結構な高さがありまして、放っておいたらお皿から溢れてしまって、もったいないことになりそうな雰囲気。
フルーツとさっぱりとしたアイスクリームとカキ氷が絶妙でしたよ。
全国配送できますが…禁止物も!
このおんなの駅では、農産物も販売されていて、全国配送もしてもらえるのですが、そこに「植物検疫のお知らせ」が。沖縄で発生している病害虫蔓延防止のため、法律よって「ゲッキツの苗木」「ミカンの苗木」「ウンチェー(エンサイ)」「紅イモ(さつまいもを含む)」は、沖縄県外への持ち出しが禁止されているので、配送はできないのです。
あれだけ紅いものお菓子が販売されているのに、紅いも自体は持ち出しが禁止とは、ちょっと意外でした。やっぱり沖縄は本土から遠く離れた島なんだと実感。
もちろん、これらの植物の加工品は自由に持って帰ることができます。
沖縄そばはそばと認めない!?
ここでも、面白いものを見つけたので買ってみました。それは、
「日清ラ王-沖縄そば」
「生タイプ平麺!かつおとぶたの合わせだし!!」といった文字が躍ります。でもこれってきっと、日清食品の大阪の工場で作ってるんだよね?
ところでこの「沖縄そば」という名称、日本復帰の際に問題になったことがあるそうです。かつて沖縄では沖縄そばのことを「そば」と呼んでいたのですが、日本に復帰したのを機に、本土の蕎麦と区別するために「沖縄そば」と呼ぶことにしました。しかしです。
沖縄が日本に復帰して4年が経過した頃、そばという名前なのに蕎麦粉を使用していないことから、沖縄県公正取引室より問題視されたことがあるのです。その後1978(S53)年10月17日、特殊名称として沖縄県で生産されたものなど一定の条件を満たしたものに限って「沖縄そば」の使用が認められ、今日に至るのです。
そのため沖縄では、10月17日を沖縄そばの日としています。現在では、産地を問わず沖縄そばと名乗ってよいことになっています。
今回紹介はしていませんが、初日に本場の沖縄そばを昼食でいただきました。沖縄そばの味がこんなにしっかりと強いものだとは思いませんでした。三枚肉が強烈ですね。
沖縄が抱える問題を目の当たりに
では、高速に乗って那覇空港へと向かいます。
高速道路には、本土と同じような標識とは別に、きっと外国人向けでしょうね、ローマ字表記だけのインターチェンジ標識が設置されていました。また、アルファベットのナンバーをつけた、米軍車両が多く行きかい、高速道路が基地のすぐ横を走り抜けていくところもたくさんありました。
今帰仁村のところでも触れましたが、沖縄県の経済情勢は本土とは比べ物にならないほどに良くありません。そして基地問題。我が国の米軍基地施設は沖縄県に集中しています。私の住む愛知県には米軍施設は全くありませんから、その危険と隣り合わせの不安な気持ちは到底理解できるものではありません。
しかし、米軍基地があっての経済・雇用という現状もあるわけで、一概に基地を悪く言うこともできません。もちろん、安全保障面でも米軍基地の恩恵を日本国民は受けているわけですからね。
沖縄のことが実は…
私は今回、初めて沖縄を訪れたのですけれども、実はこれまで、沖縄県にはあまり良い印象を持っていませんでした。「美ら海(ちゅらうみ)水族館」のネーミングもそうですけど、沖縄県は自己主張が強いところがちょっと…と思っていたのです。でもそれは、全く間違っていたことに気づきました。
この時はちょうど選挙期間中だったのですが、那覇市内にあった選挙候補者のポスターのなかには、真剣に「琉球独立」を公約に掲げている人も。
そもそもこの「沖縄」という地名についても、「おきなわ」と呼ぶのは本土の人間で、地元の人にとっては「うちなー」です。それ以前にやっぱり「琉球」でしょうか。
今回は完全にリゾートとしての沖縄を満喫した旅でしたが、もし今度来ることがあるならば、那覇市内をぶらぶらしたり、もっと沖縄の文化や、本土との違いを感じ取ってみたいと思います。日本ではあるものの、正直いって外国に来ているような、そんな印象さえ受けました。
沖縄の人は自己主張が強いのではなくて、沖縄では当たり前のことを、当たり前のようにやっているだけなんですよね。
何事も東京に合わせないといけないような、まるで地方は東京の出先機関のように、地元の言葉を恥ずかしがったり、他の都市と何かを比べて勝敗を競ったりすることのほうが、よっぽど寂しいことだなと、沖縄へ来て感じさせられました。
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