野生動物の魅力とは何か-ロブソン山州立公園

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ロブソン山州立公園(ブリティッシュコロンビア州)

カナダ旅行3日目、ロッキーツアー2日目の朝は、6時に起床です。外を見ると霧が出ていてロッキーの山並みが全く見えません。昨日はあんなに天気が良かったのに…。しかし、この心配は必要ありませんでした。陽が昇るにつれて次第に霧は薄くなり、再び雪に覆われた山脈が姿を現しました。

ロブソン山州立公園

朝食は昨日の夕食と同じスパークレストランです。カナディアンスタイルということで、プレートにはトーストとソーセージ、ポテト、そしてスクランブルエッグが乗っています。そして、例のごとくデカいマグカップにコーヒーが注がれます。スクランブルエッグには味がついていないので、塩コショウを降りますが少し味気ない感じがしました。

カナダの料理というのは意外と薄味なのでしょうか。さすがにこの時は、キムチは出ませんでした。

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▲これがカナディアンスタイルだそうです。ポテトがおいしかった。

朝8時、いよいよカナディアンロッキーに出発です。周りを見ると、服装はジャンパーにマフラー。ガイドさんも今日は長袖です。私達もできるだけ重ね着をしましたが、薄手の上着しか持ってきていなかったのでいささか不安ではありました。しかし、日本人を見ると、私達と同じような格好の人もいるので多分大丈夫だなと少し安心。

ベルマウントまで走ってきた高速道路5号線を北に走ります。しばらくするとこの5号線は終点となり、東西に16号線が走ります。このジャンクションを東に走ります。次第に山並みが大きくなってきます。

ホテルを出てわずか10分。ロブソン山州立公園(Mt.Robson Provincial Park)に到着です。ロブソン山は3,954mで、ロッキー山脈の最高峰です。もちろんブリティッシュ・コロンビア州の最高峰でもあります。バンクーバーにあるロブソン通りはこの山から名を取っているのだろうか…日本で言うところの富士見通りといった感じなのでしょう。

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▲ロッキー最高峰のロブソン山。岩がゴツゴツ。

ロッキー山脈は、ここから南東方向に連なりブリテッシュコロンビア州とアルバータ州の境目となっています。最高峰はこのロブソン山ですが、周囲は 2,713mのシナモン山(Cinnamon Mt.)、2,687mのクラッパーホーン山(Clapperhorn Mt.)といった雪山に囲まれ、右を見ても左を見ても、絵ハガキのような風景が広がります。

この公園はロブソン山を中心とした217,200ヘクタールの広さの公園で、ブリティッシュ・コロンビア州で2番目に古い州立公園です。野生動物も多く、ムース(ヘラジカ)や熊、トナカイ、ヤギなどを見ることができます。ムースはピンと来なかったのですが、この地域を象徴する動物で、バンクーバーに程近いアメリカのシアトルを本拠とするメジャーリーグ球団、マリナーズのキャラクターにもなっています。

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▲この公園はロブソン山の登山口にもなっています。

バスの中で野生なビデオ上映

バスに戻ると、ガイドさんが自慢気にビデオテープを取り出しました。

「これは僕自身が撮影したんだ。こういった動物も見られるんだよ。」

と言います。このツアーは駆け足です。この公園にもそんなに長い時間いたわけではありません。根気良く観察すれば、オオジカやヤギも見られるそうなのですが、タイミングが良くなければなかなか見られないのだそうです。そういった野生動物を撮影したビデオかな、と思っているとどうも様子が違います。

画面に登場したのはカナディアンたち。意気揚揚と銃を磨いています。

「ハンティングかよ。」

と私は突っ込んだんですが、相方はボソっと、

「パイレーツ・オブ・カリビアンの続きはどうなったんだよ。」

とつぶやきます。そう、それは昨日見ていた映画。途中でホテルに到着してしまったのでまだ最後まで見ていないのです。

「まあ、とりあえず今はこの動物のビデオを見せたいんだから素直に見ようよ。終わったら映画見せてくれるよ。」

と私は相方をなだめました。そのガイドさん自身が撮影したというビデオは、見るからにホームビデオで撮ったものです。次々と銃で撃たれる鹿や熊。そしてそれらの動かなくなった動物達を得意気に持ち上げポーズをとるハンター達。なんか違うんですよね…。ハンティングという趣味が悪いとは言わないですけど、その何と言いますか、獲物を食べることが目的ならまだしも、殺してガッツポーズといった、殺すこと自体が楽しみですという感じの、そんな映像を見せられてちょっとナーバスになってしまいました。

さらにビデオは続きます。死んだ獲物の皮を剥ぎます。ホームビデオですから、もちろん皮を剥ぐシーンも編集・加工することなくリアルに撮影。ハンターはとても楽しそう。そして幾重にも動物の皮を重ねて背負い、男達は山を後にします。肉はどうしたのだろう…。これ、本当にガイドさんが撮影したのかな。映ってるのはカナディアンばかりだし…。疑問や嫌な後味を残しつつビデオは続きます。

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