★白くて丸いお月見だんごはリアルでは見たこと無い
★名古屋のお月見団子のカタチはしずく
★色は3色・白とピンクとそして…
マンガやイラストでよく見かける「お月見団子」といえば、色は白くて、形はまん丸。それがピラミッドのように山積みになっている…というイメージなのですが、名古屋っ子にとってはそれはイメージのなかだけのお月見団子。
実は、お月見団子は地域によって差があり、白くてまん丸なのは関東、これが関西になるとお餅があんこで包まれて赤福状になったりするそうで。
名古屋のお月見団子は、形はしずくで色は3色。ずっと何の違和感も別の印象も持っていなかったけど、確かにその形でその色は…よく考えたらなかなかのものだった…。
全国的にはいろいろあるようですが…
お月見団子。全国的にはいろいろとスタイルがあるようですが、東名阪を比べてみますと、関東と東北南部がよくイラストで見る「白丸」タイプで、東北南部と神奈川県ではそこにあんこが入っているそうです。
なんとなく、あの「白丸」のお月見団子はプレーンのイメージがありましたが、なかにあんこを入れる地域もあるのですね。
そして大阪とその周辺はあの白丸が里芋の形になってあんこで包まれるのだそうです。赤福っぽい感じになるわけですね。あんこは月に雲がかかっているイメージだとか。
名古屋はしずくの形で色は3色
名古屋のお月見団子と言えば「しずく型」です。しずくをさらに細長く伸ばした感じの形状です。名古屋は十五夜を「芋名月」と呼んでいて、里芋を供えていたことに由来してこの形と言われているのですが、里芋の形というよりやっぱりしずくですね。里芋のイメージだったものがデフォルメされていったという感じでしょうか。
さらに、まるで3色団子かのように「白」「ピンク」そして緑…ではなく「茶」の3色で揃えるのが定番となっています。
この茶色なところが里芋由来をよく表していますね。お店で売られているお月見団子も当然このスタイルですし、わが家では子どもの頃に母親が手づくりしてくれたお月見団子もこれでした。
なので、子どもの頃はあの白丸のお月見団子は、どこに行けば手に入るのだろう?と不思議に思ったものですし、地域性の違いだとは気づいていませんでした。
そもそも団子の味じゃない
さらに違うのが食感と味です。そもそも、お月見団子と呼ばれているにもかかわらず、名古屋のお月見団子は素材も味も団子ではありません。ういろうと同じ材料で作られています。つまり、東京で言うところの「すあま」です。
なのでしっかり甘いんですね。ピンクは色が付けられているだけなので白とピンクは同じ味ですが、茶色だけは黒糖なので味の違いがあります。
ツッコミが入るまで思いもしませんでしたよ
この「しずく」な名古屋のお月見団子。しずくといえばそうなんですけれども、違うものにも見えなくはないんですね。
今やインターネット時代です。この名古屋のお月見団子をネットにあげて、つっこまれて初めて思いましたよ。
「茶色のお月見団子、あかんでしょ。その細長い形で茶色って…。」
幼い頃からこれが当たり前でしたからね。そんなこと思ったこともありませんでした。確かに、ビジュアル的にはなかなかなものですよ。予備知識の無い状態で見たら、里芋というよりはそっちですよね…。
はい…、茶色のお月見団子で、黒糖のほろ「苦さ」をお楽しみください。
名古屋のお月見団子が「団子」ではなく、形だけでなく他の地域とは素材すら違うと知り、さらにあのよくイラストで見るお月見団子を一度、食べてみたいのですが、名古屋では売ってるのを見たことがありません。やっぱり。
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