イタリアから世界へ「書」でメッセージ…書家・一ノ瀬芳翠先生ミラノ万博報告会

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  • 名古屋と姉妹都市のトリノで「NAGOYA DAY」
  • ミラノ万博のステージで書道パフォーマンス
  • 愛知・名古屋からイタリアへ世界へ

 2015(H27)年の5月1日から10月31日まで、イタリアのミラノで開催された国際博覧会「ミラノ万博」。「食」をテーマにしたこの万博で、日本館にはレストランとして「サガミ」「壱番屋」「柿安」と、この地方の縁の企業が出店しました。そして、日本館は展示デザイン部門で金賞を受賞しました。

 その金賞受賞が発表された閉幕日の10月31日、ミラノ万博・日本館ステージで、日本を代表する文化である「書」を披露した、名古屋の書家・一ノ瀬芳翠先生の「一ノ瀬芳翠ミラノ万博帰国報告会」が、名古屋のキャッスルプラザ・ビストロ・ドファンドールにて行われ、お招きいただきましたので、参加させていただきました。一ノ瀬先生が愛知・名古屋からイタリアへ、イタリアから世界へ、書で発信したこととは。

まずは姉妹都市で「NAGOYA DAY」

 8月、イタリアへと旅立たれた一ノ瀬先生は万博に先立ち、ミラノから150キロ弱西にあります、トリノで行われた行事に参加されたとのこと。トリノは名古屋市の姉妹都市。今年は、名古屋市とトリノ市が姉妹都市提携をして10周年です。参加されたのは、それを記念しての行事です。

 8月2日(日)、トリノのカリニャーノ広場で行われたのが、名古屋PRイベント「NAGOYA DAY(名古屋デー)」です。名古屋を体験できるワークショップ、いわゆる「なごやめし」の試食、そしてステージイベントが、世界遺産の街並みのなか開催されました。

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 そのオープニングセレモニーでは、世界遺産をバックに、「友」の文字を一ノ瀬先生が揮毫された鳴海絞りの布に、名古屋市の河村市長と、トリノ市のブラッチャラルゲ副市長がサインを。

 そして一ノ瀬先生による書道パフォーマンス。「愛で世界をつつみましょう」というメッセージを、日本語とイタリア語の両方の言葉で書かれました。

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ワークショップでも書道を

 ステージでは、「名古屋おもてなし武将隊」によるサムライパフォーマンスや、名古屋のパフォーマーによる伝統芸能が披露されたほか、会場内では日本を体験できるワークショップの数々が開催され、なかでも書道は子どもたちに人気で、楽しんでいただけたとのこと。

 また、縁起の良い「宝船」の色紙も多くの方にプレゼントされ、こちらも大変好評だったそうです。書を通して、名古屋の文化を、名古屋からのメッセージを、姉妹都市であるトリノの方々に伝えるというステージに続いて、いよいよ万博です。

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日本館で「あいち・なごやフェアinミラノ」

 8月4日(火)から8日(土)までの5日間、ミラノ万博の日本館イベント広場で開かれたのが「あいち・なごやフェアinミラノ」です。これは、世界有数の産業集積地であり、食文化がユニークな愛知・名古屋の魅力を世界に向けてPRし、観光や経済の面で外国とのさらなる交流を図る目的で開催されたものです。

 もちろん大村愛知県知事と、河村名古屋市長も登場。そのステージで、5日(水)12時45分から行われたのが、一ノ瀬先生の書道パフォーマンスです。

 一ノ瀬先生は、かつて名古屋駅のビルですべての窓一面に「イマジン」の歌詞を掲げたり、ニューヨークで「愛で世界をひとつにしよう」と書で訴えるなど、「愛と平和のメッセージ」を揮毫されることをライフワークとしており、折りしも原爆投下から70年という時に、ミラノ万博のステージから、書で平和のメッセージを世界に発信できたことは、大きな意味があったといいます。

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現地でも大きく報道

 今回のステージでは、書道のパフォーマンス披露だけでなく、一ノ瀬先生のメッセージも翻訳されて大型スクリーンに表示され、言葉の壁を越えて、書道そして日本文化についての説明も現地の方に伝わったそうです。

 一ノ瀬先生の書道パフォーマンスは、現地のテレビや新聞などでも大きく報道され、関心の高さが伺えます。

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 名古屋の伝統の技である「鳴海絞り」に、一ノ瀬先生によって揮毫された言葉。愛知・名古屋からイタリア・ミラノを通して世界へと発せられた、愛と平和のメッセージが一人でも多くの方に届くといいなと思うばかりです。

 今回の帰国報告会には、愛知・名古屋の各界から著名な方々が参加されており、私がこの場にいていいのだろうか…と、最初は思ってしまうほどの会でしたが、結果、たくさんの方とお話をさせていただける機会ともなり、お招きいただき本当にありがとうございました。

取材協力

書道作家 一ノ瀬芳翠
「愛と平和のメッセージ」をテーマに国内外で作品」制作。 東日本復興支援活動や愛知県警の広報PRも多く手がける。 絞り染めの大作で、音楽とともにパフォーマンスする。
この記事を書いた人
TOPPY/川合登志和

記事や脚本を書いたり、名古屋のラジオやテレビの構成作家をしたり出演したり、地域のFMラジオで喋ったりディレクターしたりミキサーしたり、講師したり、サイト作ったりしてます。

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