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ポケモンの故郷?で電気で走る・日本初の三重交通ピカチュウ電気バス(仮)出発式!レポート

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★でんきタイプのバスでピカチュウ
★産官学+ポケモンが連携して実現
★株式会社ポケモン石原社長の故郷を走る

 地球温暖化対策として、国や三重県、伊勢市が進める「低炭素なまちづくり」の一環として、3月31日より伊勢神宮の内宮前、外宮前、伊勢市駅、宇治山田駅を結ぶバス路線に、国内では初となる国産バスの改造による大型電気バスの運行が始まります。

 それに先立ち、30日に出発式典が行われました。今回、この国内初となる大型電気バスにラッピングされたのは、ポケットモンスターのピカチュウ。三重交通のプレスリリースにもこう書いてあります。

「※ピカチュウは『でんきタイプ』のポケモンです。」

 電気タイプのバスに、でんきタイプのピカチュウ。これ以上にふさわしいものは無いでしょう。テープカットにはあの方も!

※写真はそれぞれクリックで大きくなります。

ポケモンセンターデザインのピカチュウいっぱい

 出発式典当日、朝から風雨がかなり強く、関係者はテントの中にいたものの、時折そのテントが強風に煽られ、倒れそうになるほどのなか、式典は始まりました。報道陣はカッパを着ての撮影。地元でポケットモンスターのアニメを放送している三重テレビと、メ~テレ(名古屋テレビ)などが取材に来ていました。

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 さっそく「三重交通ピカチュウ電気バス(仮)」をチェック!進行方向右側には、グッと手を握って電気を貯めている感じのピカチュウを中心に、かわいらしいピカチュウがたくさん。前輪のタイヤの上にいる、一匹だけ背中を向けているピカチュウの後姿もこれまたかわいい。

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 笑顔のピカチュウの上には、「子どもたちと地球の未来のために地球温暖化を防ごう!」の文字が。ここ最近は冬が異常に寒くなったり、大陸からの環境汚染の方がクローズアップされ、ふとわが国と地球温暖化の関係を忘れてしまいがちですが、子どもたちの未来を考えたら…。ピカチュウの電気の頑張りで地球温暖化を防ぐことができるなら、ピカチュウに頑張ってもらわないと。

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 反対側の進行方向左側面には、頑張るぞ!と手を挙げるピカチュウを中心に、入口ドアには王道、真正面を向いて座るピカチュウの姿が。これは子どもたちも大喜びですよね。

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 さらに後方には、ポケモンセンターナゴヤの広告も。そうですね。伊勢ですとやっぱり、身近なポケモンセンターはナゴヤということになりますかね。気持ち的には大阪の方が近く感じてそうですけれども、三重の方は。

 腕を組んでちょっと何か考えてるピカチュウがこれまたたまりません。左側面には10匹、右側面には15匹、それぞれ違うポーズと表情のピカチュウが描かれていますので、それをひとつひとつ見てるだけでも思わず笑みがこぼれてしまいます。

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式典挨拶でわかった驚きの電圧!?

 土砂降りのなか、伊勢市の伊勢神宮外宮前バス乗り場にて、午前10時から出発式典が始まりました。三重交通から主催者挨拶、そして三重大学朴副学長、鈴木伊勢市長、そしてこの日三重県知事は高速道路開通記念式典への出席のため副知事、国土交通省からと、それぞれ来賓の祝辞がありました。

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 電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会の会長でもある朴副学長からは、世界から観光客が集まるこの地で、先進的な取り組みが実現したうえに、世界的に知られ、また、でんきタイプのキャラクターであるピカチュウをラッピングできたことが本当に良かったというお話が。

 また、副知事の挨拶のなかで、「ピカチュウは10まんボルトであります。バスの上部だけでも、ピカチュウは10匹描かれておりますので、もうそれだけで100まんボルト、それ以上のバスとなっています。」と仰られ、笑いを誘っていました。

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なぜポケモンが実現したのか

 日本初の大型電気バスに、でんきタイプのポケモン・ピカチュウ。思えば出来すぎですよね。朴副学長の祝辞のなかであったのですが、実は当初は、愛称やデザインをどうしようか検討課題だったのだそうです。ところがそこに、株式会社ポケモンの協力が決まります。

 今回のピカチュウラッピングは、株式会社ポケモンが伊勢市内で「低炭素社会づくり」の取り組みへの賛同という形で実現しています。この事業は、三重県が始めたモデル事業として、伊勢市、地元団体、業界団体、民間事業者、大学等で構成する「電気自動車等を活用した伊勢市低炭素社会創造協議会」を設立。2013(H25)年3月に作成された行動計画のひとつに「電気バスの導入」があり、今回、三重交通が国土交通省や三重県、伊勢市の補助を受けて導入したものです。

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 地球温暖化の原因となる物質の排出量を削減するのはもちろんのこと、日本を代表する観光地でもある伊勢神宮で運用することで、この取り組みを全国・世界に広げる効果も見込まれています。そこに世界的に知られるキャラクター、ピカチュウが加わればその伝播力はさらに高まるというわけです。

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 ではなぜ、株式会社ポケモンが賛同したのかといいますと、株式会社ポケモンの石原社長が伊勢高校の卒業生という縁から市が依頼し、快諾したという経緯なんですね。ピカチュウの故郷…は京都ですけれども、ある意味、三重はピカチュウの第2の故郷でもあるわけです。

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テープカットの間だけ晴れ間が!

 挨拶、祝辞の間はまさに暴風雨で、テントが倒れそうになるような場面もあったのですが、いざ、テープカットが近づくと雨がやみ、少し雲の切れ間がら陽の光さえ見るほどに。これには驚きました。

 テープカットに先立ち、伊勢市長から株式会社ポケモンの石原社長に感謝状が贈呈されました。

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 いよいよテープカットです。この「三重交通ピカチュウ電気バス(仮)」は、3月31日から1日4往復、宇治山田駅と内宮前の間で運転されます。宇治山田駅発が10:52、12:12、15:00、16:32、内宮前発が11:35、12:55、15:45、17:10です。(時刻は変更になる場合がありますので三重交通のサイトでご確認ください)

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 しかしまあ当たり前なんですけど、静かですね。電気バス。これから伊勢の街を、静かでクリーンなでんきタイプのバスが駆け抜けます。

 最後に、正面と後ろのデザインを見ておきましょう。後ろには、伊勢市の観光PRキャラクターの「はなてらすちゃん」と、この4月19日にオープンする「MieMu みえむ(三重県総合博物館)」のステッカーも貼ってありますが、ここにもピカチュウが4匹。右下で斜めって電気を出してるピカチュウがポイント。

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 そして正面には、顔だけのピカチュウと「EV」「電気バス」の文字。あ、そうか。ピカチュウのバスなんだけど、EV、イーブイなんだね。と言ってもイーブイはいませんよ。

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 内装は特に普通とのことですが、運転席のミラーのところには…、耳の垂れたピカチュウのぬいぐるみ!

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 少子高齢化によって、日本は人口減少社会に突入しました。そのなかで、バスを含め公共交通の位置づけは次第に苦しくなっています。とかく、バスを取り巻く話題といいますと、廃止、不採算、ツアーバス問題、さらには名古屋市の市バス事故隠蔽など暗い話題が多いですが、今回のこの取り組みは、電気バスという環境にやさしいバスの導入と、子どもたちに人気のピカチュウをデザインしたことで、未来の子どもたちにどういう形で公共交通を残すべきなのか、さらにはその電気とピカチュウのつながりと、幅広い年代、幅広い地域の方に、公共交通そしてバスについて考えるいいきっかけとなるのではないでしょうか。

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 この日は朝は暴風雨でしたが、昼過ぎには晴れ間も見られるようになりました。まさに今、地方の公共交通は暴風雨に晒されているところも多い状況です。この三重交通ピカチュウ電気バス(仮)が、雲間から太陽が見えるように、何かひとつのターニングポイントになるといいなと、いちポケモン好きとして思います。

関連情報

三重交通

外宮前バスのりば(三重・伊勢市)

34.487707, 136.706807

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