- そこはまさに「和のコメダ」
- おだんご注文したら七輪来たよ!
- シロノワールが3種類…だ…と?
少し前の話になりますが「甘味喫茶おかげ庵」に行ってきました。それは、三角屋根の建物に、黒地にオレンジ色のサインポールが立っていて、そこには筆の文字で店名が書かれた、まさにコメダのバッタモノのような外観のお店。
とんでもない!
おかげ庵はバッタモノなどではなく、正真正銘、あのコメダが展開する甘味喫茶なのです。コメダといえば、名古屋っ子で知らない人はいない、いや、それどころか今や関東や関西にも「名古屋式喫茶店」の周知活動を行っている喫茶店チェーン。店舗数は数え切れないほどです。
ところが、そのコメダの甘味喫茶業態である「おかげ庵」は名古屋にわずか5店舗。希少な存在です。そして、訪れてそのメニューに驚きです!
おだんごたのんだら七輪来たよ
「おかげ庵」の「庵」の文字が取って付けたようで、当初は「甘味喫茶おかげ」だったんじゃないの?と思わせるような看板を横目に店内に入ります。コメダっぽかったのは建物の外観だけではなく、内装もまさにコメダ。本当にここは甘味喫茶なのだろうか?ちょこっと甘味が置いてある程度で、メニューはコメダと変わらないんじゃないの?と思いつつ、ホットコーヒーと醤油団子を注文してみました。
ホットコーヒーも400円と、コメダより20円高く、醤油団子にいたっては3本で550円と、価格はそれなりね…と思ったら。
まず運ばれてきたのは「七輪」。なんと、自分で炭火にお団子を乗っけて、お好みの焼き加減どうぞ、ということなのです。これにはビックリ。
お団子は国産米粉100%、炭火で焼きたてはこうばしくってパリパリ。そこにもちろん、名古屋ですから「たまり醤油」をかけて…。これは…たまらんよ正直。
そこは一緒なんだ
名古屋の喫茶店では、コーヒーを注文しただけで豆菓子がついてくるのが標準でして、コメダももちろんそうですし、この甘味喫茶おかげ庵でもそうです。たとえ、お団子を一緒に注文していたとしても、コーヒーには別で豆菓子がついてきます。
てっきり、桃色の「おかげ庵」と書かれたビニル袋に入っていたので、豆菓子もおかげ庵オリジナルかと思いきや、そこはコメダと一緒でした。一見、コメダのアイデンティティを打ち崩そうとしているようで、実はしていない、そんな感じです。
メニューを見回すと…
ここでひとつ、気になるメニューを見つけました。コメダといえば、アツアツのデニッシュパンに冷たいソフトクリームをのっけて、そこにメープルシロップをかけていただく「シロノワール」がコメダ名物の逸品なのですが…目を疑いました。
なんとこのおかげ庵には、「抹茶」「バニラ」「ミックス」と、3種類のシロノワールが存在するのです。これは、いただかないといけないでしょう!抹茶のミニシロノワール(490円)をオーダーです。
来ました!抹茶のシロノワール。そしてここは甘味喫茶ですから、添えられているのもメープルシロップではなく、黒蜜です。
これぞまさに新感覚!しかも、抹茶アイスの濃さも半端じゃあありません。聞くと、ソフトクリームそのものがコメダとは違ってワンランク上とのこと。なので、同じバニラのシロノワールでも、コメダよりおかげ庵にはコクがあるそうです。そして、バニラの場合も黒蜜です。
甘味だけじゃない…
これはひょっとして…と、抹茶シロノワールをいただきながら、さらにメニューを覗き込みますと、名古屋流イタリアンスパである、鉄板の上に卵を敷いたレトロスパゲティーはもちろんのこと、なんと、おうどんやおそばまでラインナップ。甘味喫茶の域を超越しています。
さらに、名古屋流のシンプルなお雑煮もあり、餅の数を追加できるという細かな配慮も。
名古屋っ子でも知らない人は知らない、コメダの奥深さを満喫することができる甘味喫茶おかげ庵。いいですね。わずか6店舗しかありませんが、私はこの茶屋ヶ坂店をオススメします。
なぜかといいますと、この「茶屋ヶ坂」という地名は、江戸時代、この坂に一軒の茶屋があり、行き来する人々がここで休憩したことから付けられたものでして、そんな、かつて旅人がここで休んだ一軒の茶屋に思いを馳せながら、名古屋ならではの甘味に舌鼓なんて…いいじゃないですか。
あんみつもいいですけれども、黒蜜がかかった抹茶シロノワール、これこそ名古屋っ子ならではの茶屋での御三時、ですよね!
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