我が家から車なら数分で行くことができる「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」。今から3年前、ここで「愛・地球博」が開催されました。その地の利を生かして当サイトでは、万博期間中に数多くのレポート記事をお届けしました。
閉幕以降、しばらくの間は関連記事を書きましたが、その後は敢えて、私は万博の面影を追いかけるようなことをしてきませんでした。このモリコロパークについても、オープン時に一度来ただけで2年以上来ていません。それにはまあいろいろと理由があるわけですが、このたび、万博閉幕3周年記念イベントとして「モリコロパーク秋まつり」が9月20日、21日に開催され、私はその重い腰を上げて訪れることにしました。
なぜなら、あの黄色いアイツ、ピカチュウが来るという話を聞いたからです。アイツって万博に関係あったっけ?
もくじ
秋まつり?夜まつり?
2005(H17)年3月25日から9月25日まで開催された「2005年日本国際博覧会(愛・地球博)」。私は期間中は然ることながら、マンモスが展示されていたグローバルハウスにほんのちょこっとだけ絡んでいたこともあって、開幕前、まだ工事現場だった頃にかなり通ったことを思い出します。
その跡地が公園になり、2006(H18)年7月15日に一部開園し、私はその際に一度だけ訪れて以降、2007(H19)年3月25日の第2期オープン時にも訪れていないので、2年以上ぶりの訪問となりました。
万博期間中、愛・地球広場と呼ばれていた「大芝生広場」では愛知県と愛知県都市整備協会主催の「秋まつり」が開催されていまして、スピードガンコンテストなど体を動かすイベントや、地元のこまいぬ座や鳴子踊りなどのステージイベント、そして刀削麺やたこ焼きなど万博開催当時の味を楽しむことができるグルメブースなどがずらり。
芝生広場には、翌週瀬戸市で開催される「来る福招き猫まつり」を紹介するブースや、万博の各パビリオンのグッズを販売するブースも。
パビリオンのグッズって...と、見ると、オーストラリア館のキャラクター「カモネ」のイラストが入ったエコバッグが大量に。3年経ってもまだ残ってるグッズって...。作りすぎたのかよっぽど人気が無く余ってるのか...。
それにしても、秋まつりのパンフレットを見ても、ピカチュウのピの字も無ければ、同行した友人のお目当てである、日立グループ館の映像展示の案内もありません。はて?
昼から「夜まつり」?
実は、ポケモンの登場ですとか、日立グループ館の映像展示といったイベントは、同日開催の別イベント「モリコロパーク夜まつり2008」で行われるもので、「秋まつり」とは全くの別物。会場も芝生広場ではなく、万博期間中は地球市民村のあった愛知国際児童年記念館周辺なのです。さらには「夜まつり」なのに正午からスタートという...。
何だか、きな臭い感じがします。
日立なのにブラザー?
愛知国際児童年記念館のこどもホール、かつてのアースドリーミングシアターで開かれていたのが、日立グループ館を映像で振り返る会です。
各回30分構成で1日に何度も行われていました。司会は、万博の公式FM「FM LOVEARTH」でパーソナリティを務められたノリ上野さんこと上野規行さんと、ブラザーアウトプットファンタジーで案内をされていたタカハタさん。
流れた映像は3つ。日立グループ館の185日間を振り返る10分程度のものと、現在同じコンセプトの出しものがある東京・科学技術館「nature contact」の紹介、そして日立のロボット「EMIEW2」を紹介するもの。
1つ目は確かに懐かしかったですけど、後の2つは完全に日立の広告映像という感じでしたね。それにしても、日立を懐かしむイベントの司会がブラザーの人って...そういうことじゃないんですよね。わかってますよ、万博ってのはそうじゃないんです。
こっちの方が万博の面影が...
芝生広場の方は、万博縁の飲食店といってもそんなに懐かしい感じがしなかったのですが、こちらはヨルダン館で販売されていたサンドアートがあったり...。
トルコ料理のケバブやトルコアイスを売るブースがあったりと、当時の面影を感じさせるものとなっていました。あ、でもトルコアイスは、あの特徴的な音楽で有名だった方のお店ではありませんでしたけどね。
ピカチュウ登場
さらには、一見万博とは関係無さそうなお弁当を売る店や、ポケモングッズコーナーも。そして登場、ピカチュウです。
このイベントでは、あらかじめ整理券を配った上でのポケモン撮影会が開かれていたのですが、それとは別に、1度だけピカチュウがポケモングッズコーナーにやってくる時間が設けられていました。
まるで、ピカチュウがポケモングッズの売り子さんをやっているかのようです。
万博とピカチュウって関係あったっけ?と思ったのですが、そういえば、万博期間中は名古屋駅に隣接する笹島に「万博笹島サテライト会場」というものが設けられていて、そこにポケモン遊園地「ポケパーク」があったんですよね。もちろん、私も行きました。
そっか、ピカチュウも一応万博関係者だったんだね。
モリゾーキッコロとフォークダンス
大観覧車周辺では、地元FM局「RADIO SAN-Q」のブースを中心に、ステージの無いステージイベントが様々に行われていたのですが、ある時間だけ、上野規行さんの進行でフォークダンス大会が開かれました。
すると、モリゾーとキッコロが登場。先ほどのピカチュウの写真と見比べていただければわかりますが、やっぱりここではピカチュウよりもモリコロが人気。彼らが現れると、すぐに人だかりとなりました。
モリゾーとキッコロを見るのなんて、何年ぶりだろう。とはいえ、この地方では頻繁に彼らはイベントに登場しているわけで、自分自身がいかに万博関連イベントに顔を出していないかに気づかされます。
夜遅くまでにぎわったけど...
普段、モリコロパークは夜間営業を行っていないので、観覧車が夜遅くまで輝くのはこのときだけです。でも、実はそれを潰そうとした動きがあったとのこと。
同じ公園内のイベントにもかかわらず、県主導の「秋まつり」と市民団体主導の「夜まつり」があり、秋まつりのパンフレットを見ると、夜まつりについては連携イベントという表現をしているものの、何か変な空気感だな...と思って市民団体側のサイトを見ると、やっぱり。県と市民団体がギクシャクしすぎ。読んだだけで気分が悪くなるほど。
まあ、当たり前かもしれませんけど、信念を持って楽しいイベントを作り出そう!と思っているボランティアの市民団体と、所詮仕事だからやってるだけで、さらにそこに輪をかけて、人からお金を集めて当たり前、それを仕切るのは自分たちの権利という感覚で、さらには面倒なことは絶対にやりたくないという公務員との間に、温度差が無いはずなどないですものね。
もちろん、そうじゃない公務員の方もたくさんいらっしゃると思いますけどね。
この経過、私はネット上で見ただけですし、実状はわかりませんけど、結局のところ市民参加がうまくいったのは、万博という特別な状況だったから...なんでしょうかね。
それにしても、上野規行さんの司会ぶりには驚かされました。本当に、万博が好きだったんだな...と。このイベントを楽しまれている感がこちらにも伝わってきました。これまでもたまにラジオを聞いたりはしていましたが、かなり好感が持てました。
関連情報
・愛・地球博記念公園 モリコロパーク(愛知県建設部公園緑地課)
・万博村の会代表へーほーの日記