トッピーの放送見聞録 放送事情レポート

デジタルでは見られない!?そんな場所に出没した出張!なんでも鑑定団in小牧

記事公開日:2008年8月24日 更新日:

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 テレビ東京の看板番組「開運!なんでも鑑定団」。その出張鑑定コーナーの収録が小牧市で行われるということで、「出張!なんでも鑑定団in小牧」の観覧に行ってきました。

 今回は小牧青年会議所の主催で、鑑定も観覧も小牧市民を対象としたものだったのですが、幸運にも観覧することができましたので、テレビ東京の株主の端くれとしてレポートしたいと思います。

 全国ネット番組の収録ということで、どんなものかと興味津々だったのですが、すごく勉強させられた部分と、妙にアナログで驚かされた部分と両極端な印象でした。そしてその収録が行われた桃花台では、この番組がアナログでしか見られない!?という現実も...。

さすがテレ東イチの人気番組

 小牧市で鑑定団の収録があると聞いたとき、小牧の中心部での収録かと思ったのですがそうではなく、東部に広がる新興住宅地「桃花台ニュータウン」にある、小牧市東部市民センターという、桃花台のアピタの向かいにある施設での収録でした。それには理由が...。

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 さすがテレビ東京の看板番組です。しかも愛知では鑑定団の視聴率が高く大人気。観覧定員600人に対して、3000人分の応募があったとのこと。競争率は5倍。すごいですね。さらには、この日鑑定が行われたのは6人だったのですが、それに対して300通もの応募があったそうです。こちらはなんと50倍。

 本当に大人気です。とはいえ会場を見渡しますと、私と同世代の人はほとんど見かけませんでしたね。鑑定団の視聴者層がよくわかりました。

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なぜなぜ?桃花台?

 まずは主催者である、小牧青年会議所からの挨拶です。この出張!なんでも鑑定団の収録は、小牧山をライトアップする「小牧山ランドマークフェスタ2008」というイベントの一環として誘致したものだそうで、会場に桃花台を選んだのにはふたつ理由があるというお話がありました。

 ひとつは、小牧山に馴染みが薄い桃花台の人たちにも、小牧山のライトアップを広く知って欲しいというもの。

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 そしてもうひとつは、一昨年にこの桃花台と小牧市街を結ぶ「桃花台新交通(ピーチライナー)」が廃止になり、寂しい雰囲気の桃花台を盛り上げよう!というもの。

 桃花台新交通とは、トッピーネットでは廃止時に記事を書きましたとおり、2006(H18)年9月末に廃止された「新交通システム桃花台線」です。

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 番組収録後、桃花台新交通の本社跡を見に行ってみましたが、雑草もボーボーで廃墟同然となっていました。

 むしろこれって、廃止される前に鑑定団を誘致して、全国にピーチライナーをアピールすべきだったのでは?と言いたいところですが、いくらアピールしたところで、部外者が桃花台にピーチライナーで遊びに来ても...ねぇ。

 常時、この東部市民センターで鑑定団の収録みたいなイベントをやってるのなら話は別ですが...。

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番組収録スタート!

 青年会議所の方からの挨拶や趣旨説明が終わると、テレビの番組制作会社の方による注意事項の説明です。特に、収録映像に映りこんでしまうカメラのフラッシュについては厳しく言われました。

 そこで意外だったのが、フラッシュの切り方のわからない人、それぞれひとりひとりに対して、スタッフがマンツーマンで丁寧に切り方を教えていたことです。一律撮影禁止にしてしまえば簡単に済みそうな話ですが、そのあたりに「思い出作り」を大切にする、テレビ東京サイドの優しさのような印象を勝手に受けました。

 私はテレ東ファンなので、かなり贔屓目なのはご容赦ください。

 続いてよくある拍手の練習です。面白かったのが、自己評価額よりも鑑定額が上がった場合の練習と、下がった場合の練習の、両方があったことです。下がった時の「アーァ」といった声の練習もさせるんですね。

 午後1時、収録開始です。この日の司会は出張鑑定ではおなじみ、ビシバシステムの住田隆さん、アシスタントは永浜いりあさんでした。

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長い時間かけて引き出すんですね

 鑑定士軍団は、陶磁器の中島誠之助さんと、書画の安河内眞美さん、そして洋画日本画の永井龍之介さんでした。もちろん、ネタバレになるといけませんので、番組内容についてはここでは触れませんが、今回の収録はかなり爆笑エピソード炸裂でしたね。

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 普段、なんでも鑑定団を見ていますと、出張鑑定のコーナーは15分か20分程度なのですが、この日の収録にかけた時間は2時間。出品者が6人で2時間なのです。

 どちらかというと、鑑定品そのものの価値とかよりも、出品者が持っているその鑑定品にまつわるエピソードのユニークさによって、出演者を選んでいるという印象を受けました。そしてそのエピソードを、うまく引き出して膨らませる、住田さんの巧みな司会進行に感銘を受けました。

 放送では、その引き出したエピソードの部分をうまく使って番組を構成するのですね。住田さんの進行ぶりといい、短いコーナーにもかかわらず、何倍もの時間をかけて収録する丁寧な作り方といい、これぞプロの仕事という感じでしたね。さすが全国ネット番組。

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悲運!なんでも桃花台

 開運!なんでも鑑定団は、テレビ東京の看板番組にもかかわらず、いまだにロケーション部分はハイビジョン化されていません。今回の収録でも、ハンディカメラ2台をまわしていただけで、会場にはPAはおらず、かなりアナログな感じでした。もちろん、効果音やBGMは会場内には流れません。まあ、それは想像していたとおりだったんですけどね。

 そして残念なことに、この桃花台にはテレビタワーがあるものの、そこからはアナログ放送の電波しか出ていませんので、どちらにしろ桃花台では、鑑定団をハイビジョンでご覧になることは出来ません。

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 なぜなら、デジタル放送については、テレビ愛知の電波はこの桃花台には届いていないため、ケーブルテレビに入らない限りこの桃花台で、開運!なんでも鑑定団をデジタルハイビジョンで見ることはできないのです。

 しかも、桃花台のテレビタワーからはデジタル放送の電波が出る予定は無く、2011年7月以降、桃花台ではテレビ愛知が見られないという事態に陥ります。

 先日の中日新聞でも、桃花台に限らず、瑞穂区や中村区でテレビ愛知のデジタル放送が映らないことが問題という記事が掲載されましたが、その記事によると、総務省は「検討します」と言うだけで、何も対策を打つつもりが無いとのこと。

 ピーチライナー廃止に地盤沈下問題を抱える桃花台。全国ネット番組の収録で元気付けようという意図は素晴らしいと思うのですが、それがデジタル放送だと桃花台では見られないという現実。

 桃花台はどこまで悲運なんでしょう...。この番組収録をきっかけに開運するといいですね。と、うまくまとめてみたつもり。

 今回の収録分の放送は、9月30日午後8時54分からの予定です。

<シリーズ>テレビ愛知2010年・地デジ10チャンネルのリベンジ!もぜひご覧ください。

関連情報

開運!なんでも鑑定団(テレビ東京)

取材協力

なにかな

小牧市東部市民センター(愛知・小牧市)MAP

愛知県小牧市篠岡2-23

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