やっぱり端折られた-ボウ・レイク

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ボウ・レイク(アルバータ州)

氷河ではなく、コンクリートの地面で派手にころんだ相方は、かなり痛い様子。どうやら捻挫をしてしまったようです。痛みでなかなか立ち上がることができず。カナディアン達が集まりました。こういう時に手を差し伸べてくれる人が多いのは嬉しいですよね。日本では見て見ぬフリの人達ばかりですからね。

ボウ・レイク クロウフット氷河

相方を、ゆっくりとベンチに座らせます。カナディアンの優しい女性が英語で話しかけてきました。

「痛い?氷で冷やさなきゃ。タオルは持っていないの?」

「とりあえず、大丈夫です。ありがとうございます。」

相方は英語で答えます。こういうとっさの時にも英語が出るなんてさすがだなぁと感じます。

「ああ。かわいいわよ。かわいいわよ。きれい。きれい。」

女性は日本語で声を掛け始めました。こんな時に「かわいい」「きれい」とは?と思ったのですが、どうやら女性は、痛いのをなぐさめるために、知っている日本語の褒め言葉を並べてくれたようです。何を言い出したのかとびっくりしてしまいました。でも、やっぱり欧米の人は優しいですね。

すると、ガイドさんが飛んできました。その女性が事情を話すと、足を冷やそうかと聞いてきます。相方は少しずつ落ち着き始め、大丈夫です。と答えます。するとヨタヨタしながらも、テーブルにペットボトルを置いて写真を撮ります。そこまで必死に撮らなくても…。なぜそんな見ず知らずの女性が事情を説明して私がしないのかって?だって私は説明できませんから、英語では…。

「私、デジカメは守りきったからね。」

相方は痛みをこらえながら得意げに答えます。さっき人のカメラは落としたのに…。いつもはしっかりしているのに、本当におっちょこちょいなところがあります。それでも結構痛いみたいなので、手を貸してバスに戻ります。足は見た目には腫れておらず、なんとか歩けるようなので骨に異常は無さそうです。しばらく様子を見ることにします。

氷河で転んだのなら仕方が無いけど、まさかあそこで転ぶとは…。やっぱり相方からは目を離してはいけないなと、私も少し反省。午後3時15分頃、アイスフィールドセンターを後にします。

ここで、公園の敷地が変わります。それまではジャスパー国立公園でしたが、ここからはバンフ国立公園です。バンフは年間500万人以上が訪れると言う、カナディアンロッキー最大の観光都市。そのバンフを中心としたバンフ国立公園は、カナダ最古の国立公園として1885年に指定されました。面積は 6,641平方kmで栃木県とほぼ同じ面積となっています。

アイスフィールドセンターから高速道路93号線を走ること1時間、ボウ・レイク(Bow lake)に到着です。

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▲ボウ・レイク。どこまでが地面でどこからが湖なの…?

ボウ・レイクはボウ・バレーの氷河が溶けた水でできた湖です。氷河が溶けてできた湖は青や緑といった綺麗な色を放つそうです。また、このボウ・レイクではその湖面にクロウフット氷河(Crowfoot Glacier)が映り込み絶景だそうなのですが、それは夏場のことで、この日は湖面全体を氷が覆っていました。

また。クロウフット氷河はその名のとおり、3本足のカラスの足形をした氷河だったのですが、うち1本が落ちてしまい今は2本になっているそうです。しかし、こちらも雪が降り積もっていてどこが足形になっているのかもさっぱりでした。

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▲クロウフット氷河もどれか見分けがつかない…。

湖面は乗っても大丈夫なくらいに凍っています。湖の周囲はウォーキングできるように整備されており、ゴミ箱も設置されていました。そのゴミ箱には garbageという文字の横に、ぎこちなく「ゴミ」という文字が書かれていました。中国語や韓国語では書いてありませんでしたから、ゴミを散らかす日本人が多いのでこうなっているのかと思ってしまいます。

そして相方は足の痛みが増すばかり。他のツアー客は、湖面へと歩いていって写真撮影をしていますが、私達はそっと遠くから見るだけに留めておきます。ガイドさんも相方の様子を心配しています。なぜなら明日は今日よりも歩かなければならないからです。そして午後4時半、ボウ・レイクをバスは出発します。

このボウ・レイクから流れ出た水は、ボウ川となってカルガリーへと流れていきます。その川と並行してバスは進みます。ここからは一路カルガリーへ向かうとのこと。行程表ではこの後、バンフに寄ることになっていましたのでそれを端折られたようです。まだ4時半なんだから少し寄ってくれてもいいのに…。と思ったのですが、ここからカルガリーへは200km以上あるとのこと。そりゃ急がなきゃね…。

ここで、映画「007」が終わりました。相方は足の痛みで、昨日見ていた「パイレーツオブカリビアン」のことなどどうでも良くなっています。すると、後の席の韓国人女性2人がビデオを差し出します。そこにはハングル文字があります。そのビデオは、韓国のバラエティー番組が入っていました。相方はそれを見て、足の痛みにさいなまれながらもつぶやきました。

「海外旅行まで来て、自分の国のテレビ番組を見たいかねぇ。やっぱり自分の国が大好きなんだね。」

そしてこの後、ガイドさんの言葉が我々に追い討ちをかけます。

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▲「ゴミ」と書かれています。日本人はマナー悪いのかな。

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