公園の大きさがハンパじゃない-スパハッツ滝

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スパハッツ滝(ブリティッシュコロンビア州)

マトリックスが終わり、韓国人男性のリクエストによって「シュレック」のビデオが流されました。間もなくシュレック2が公開されることもあり、タイミング的にはバッチリなのですが、絵的にどうも興味がわかないので今回もパスしました。時刻は12時半過ぎ。ここからは5時間走り続けると言います。

5時間走り続けたら一体何キロ進むのでしょうか。時速100キロだとしたら500キロ。実際には休憩も入りますからもう少し少ないでしょうけれど、ものすごい移動距離です。

スパハッツ公園

時差ボケになるから寝てはいけない。それはわかっているのですがどうしてもウトウトしてしまいます。適度に休憩を挟みながら、最初にガイドさんが言ったとおり、走って走って走りまくります。そして寝ていたこともあってか、あっという間に午後3時になりました。するとガイドさんは、

「また予定外だけど一ヶ所寄りましょう。」

と言ってインターチェンジを降ります。先程よりももっとすごい滝があるそうです。到着したのはスパハッツ公園(Spahats Park)。渓谷からなる公園です。なんと公園の大きさはオーストリアと同じ面積。ひとつの国がすっぽりと入ってしまうほどの大きさなのです。カナダの自然の雄大さに驚きです。そしてその渓谷から、その名もクリアウォーター川(Clear Water River)に流れているのがスパハッツ滝です。

スパハッツ滝の高低差はなんと47メートル。しかも滝は渓谷の途中から流れ落ちているので、その渓谷の高さはもっとあります。それを上から覗き込みます。切り立った岩は、福井県の東尋坊を連想させますが、高さは比べ物になりません。落ちたらどう考えたって生き残ることはできないでしょう。にもかかわらず、その崖と通路を遮るのは普通のフェンスのみ。私の腰くらいの高さしかありません。やはり行動は自己責任です。

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▲マイナスイオンがすごそう。でもここまで届かなそう。

スパハッツとはこれのこと

この渓谷、実は水の力によって切り出されたものなのです。氷結した水は砂を運び、柔らかい火山岩を削りました。そうしてだんだんと石が切り出され、今日では渓谷の壁の内側が深溝となっていることが問題となっています。滝の水が出ている部分は、渓谷の頂上ではありません。岩の途中から水が注がれている形になっています。

見ると、その奥には水が流れています。岩の内側に水が流れているのです。水の力の凄さを感じます。確かに、このまま侵食が進めば、渓谷全体が崩れかねない気もします。

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▲断崖絶壁。「おーい、高いなぁ。」と思わず叫ばずにはいられない。

切り立った岩の上には、森ができています。岩の上に木が生えている様子がわかるのですがとても不思議な情景です。滝を見るには、駐車場から滝の反対側まで歩かなくてはならないのですが、先述のとおり貧弱なフェンスがあるだけです。歩いている時も恐ろしかったのですが、反対側から見ると、いかに崖っぷちを歩いていたかがわかります。その高さは非現実的で、高所恐怖症を通り越した感じです。

すると、ガイドさんは、

「写真を撮ってあげましょう。ベストな撮り方はこう!」

と言って、その貧弱なフェンスに登り、横にある岩に掴まりました。そして滝をバックに写真を撮ってくれました。もちろん、足を滑られせば崖へとまっ逆さま。見ているこちらがドキドキします。ガイドさんはもう慣れっこなのでしょうけどね。

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▲こんなフェンスの横は奈落の底。

スパハッツ公園を出発します。時刻は午後3時半過ぎです。シュレックも終わり、今度はガイドさんが我々に何が見たいかを聞いてきました。たくさんあったビデオの中から、相方が「パイレーツ・オブ・カリビアン」を選ぶと、

「OH! Best choice!」

と言ってビデオを流し始めました。この映画は、相方と名古屋で見たのでストーリーを知っています。なので、英語でしたがなんとかついていけます。バスはさらに走り続けます。午後5時を過ぎた頃、ガイドさんが、

「窓の外を見て!」

と言い、バスの速度を落としました。すると、野生の熊がいるではありませんか。丸まっていて黒い塊にしか見えませんでしたが…。ちなみに、先ほどのスパハッツとは「熊」という意味です。このあたりでは熊を見かけることも特別なことではありません。

午後6時、ベルマウント(Valemount)に到着です。ここは人口わずか1000人程度の街です。しかし、カナディアンロッキーの入口の街として、ホテルはいくつかあります。と言っても、地平線まで続く一本道の途中にわずか数個、建物の棟があるだけの街です。前にも後ろにも山ばかり。山は雪に覆われています。

さあ楽しみな夕食。メニューが発表されます。それは私にとって、カナダで一番おそれていたメニューでした。しかし周囲は相方も含め大喜び。

「あれ?気にしてるのは私だけか?」

次回です。

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▲熊発見!丸まっててなんだかわからないですけど。

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