- いわゆるご当地アイドルではないんです
- アイドル「フレーム」って何?
- 名古屋だからこそ目指す道
ここ最近、様々な分野でいわゆる「ご当地モノ」が脚光を浴びていますよね。ゆるキャラだったり、グルメだったり、そしてアイドルだったり。
そんななか、来月名古屋から新たなご当地アイドルがデビューするのですが、コンセプトを伺いましたところ、これまでのご当地アイドルとは一線を画し、また、名古屋ならではの道を目指していることに感銘を受けました。そうなんです。名古屋はそうじゃないと…ですものね。
名古屋だから、名古屋らしく、名古屋発!
アイドルといいますと、これまでの当サイトではあまり注目してこなかった分野ですが、これは、名古屋の情報ネタサイトであるトッピーネットとしては、見逃すわけにはいきません。密着取材をさせていただいております。
夢見る子どものアイドル「フレーム」
5月にデビューを控え、既に各地でキャンペーン・イベントを展開しているのが、
「名古屋発!全力キッズアイドルフレーム・NKD」です。
NKDは、キッズアイドルの名の通り、2人の男の子と8人の女の子からなる、若さあふれ…というよりも、もう元気盛りの子どもたちによって構成されており、昨年9月のオーディションに始まり、お披露目ライブ、先行野外ライブ、先行ワンマンライブ、そしてレコーディングと、着実にデビューに向かって階段を上っています。
NKDとは「Nagoya Kids Dream」の略で、まさに、名古屋の夢見る子どもたちのアイドルということになるのですが、その肩書きが気になります。ユニットでもグループでもなく「アイドルフレーム」とは一体どういうことなのか伺うと、それはとても興味深いものでした。
枠組みであるということ
NKDを主宰しているのは、名古屋のダンス・歌・芝居のスクール「NKP・Nagoya Kids Promotion(名古屋キッズプロモーション)」です。そのNKPが初めて世に送り出すのがこのNKDということになります。最初の印象としては、名前がややこしいな…と思ったのですが、そこには思いが込められていました。NKP代表の清水さんにお話を伺いました。
まずアイドル「フレーム」とは何か。それには理由がありました。
「フレームとは枠組み。ユニットとは組織。意識が全然違います。」
清水さんの考える枠組みとは、どういうことでしょうか。
今、各地で誕生し、人気を集めているアイドルユニットのメンバーたちは、あくまでもそのユニットのメンバーの一員として羽ばたくことを目標としており、ユニットそのものが大きくなり、人気を集め、そのことで地域への人集めの一翼を担うことができれば…という思いで活動しているところがほとんどだと思われます。
しかしNKDのポイントは「フレーム」です。あくまでもNKDというのは枠組みであり、もちろん、NKD自体が大きくなって人気を集めるのはもちろんのこと、そのなかでメンバーひとりひとりが輝き、将来的に、この枠組みを飛び出してしまうほどの人気になったら、その時は、その道へ新たな一歩を踏み出すことに躊躇無く背中を押してあげたい…。そしてそれは、組織からの離脱ということではない。そんな思いが「フレーム」にこめられているのです。
夢を見るのは子どもだけじゃない
さらに清水さんの思いはもうひとつありました。
「キッズアイドルだからって、夢を見るのは子どもだけじゃないんですよ。」
小学生アイドルが自分たちの夢を叶えるために頑張る、それ自体、素晴らしいことですが、夢を見るのが子どもたちだけではないとは、どういうことでしょう?
そこに実は、名古屋ならではの事情がありました。
名古屋という街は、大いなる田舎と揶揄されつつも、日本三大都市圏のひとつを担い、都市規模としては相当な大きさを誇ります。そのため、東京や大阪に出なくとも、名古屋でやりたい仕事、やりたい商売をして生きていくということは、それなりに可能です。しかしです。あくまでもそれは製造や販売・流通といった実業であれば、というところがあります。
名古屋は古くから「ものづくり」の街であり、製造・販売・流通業は他の街よりも栄えている部分があるのですが、その一方で、芸能には弱いところがあります。
演劇に使える名古屋のホールは年々減少し、名古屋で制作されるテレビドラマも姿を消しました。名古屋のローカル番組に登場する芸能人の東京比率は年々上がるばかりです。
かつては「芸どころ」といわれた街ですが、「芸」だけで食べていくには、なかなか難しい土地柄である一方で、実業には困らない。つまり、ある程度の年齢で芸、そう、夢をあきらめて実業についている人というのが、他の都市に比べてはるかに多いのです。
もう一度、このNKDという子どもの目線を通して、夢を見続ける大人になってほしい、そんな清水さんの強い思いも、NKDそしてNKPにこめられているのです。
夢はもっと先に続いている
確かに、夢見る子どもたちがCDデビューを果たし、人気を集めていく過程を見て、そこに感情移入をしていくことで、夢を叶える疑似体験ができる、という側面がNKDにはあるかもしれません。でも、それって結局疑似体験だけで、もう一度大人が夢を見る、夢を見続けることにはならないんじゃないの?と思ったら、清水さんの計画はもっと先に続いていたのです。
このNKDは、あくまでもNKPが世に送り出すアイドルフレームの第1弾です。今後さらに、中高生、大学生、そして成人と、幅広い年齢層のアイドルフレームや、また、アイドルだけでなく、様々な芸能分野のプロデュースを手がけて行く、それが清水さんの夢なのだそうです。
しかもです。ポイントは「夢見続ける大人」ここです。
先述のとおり、夢をあきらめて今は実業に携わっている大人がたくさん名古屋にはいるはずです。その人たちに、夢見続けてほしい、その夢を形にする環境をNKPは提供したいというのです。
それは、仕事をやめてもう一度夢にチャレンジ…ということではありません。仕事をしつつも、かつての夢を形にすることをし続けませんか?という提案なのです。
NKPがプロデュースしているイベントに「KIDULT LIVE ~HEART OF A KIDS~ 子供と大人のエンターテインメントライヴ」があります。
子どもから大人まで、別に本業だとか副業だとか関係なく、歌に限らず芝居でもなんでも、ライブパフォーマンスしてほしい。それが「KIDULT LIVE」です。
子どもだけじゃない、大人だけじゃない、本業だけじゃない、副業だけじゃない、趣味だけでもない。
夢だけで食べていくのがとても難しい名古屋という都市だからこそ、エンターテインメントにおける、全く新しい形の夢を叶えるサポートを目指す。それがNKP(名古屋キッズプロモーション)なのです。
その第1弾がこのNKD(名古屋キッズドリーム)です。
いわゆるご当地モノの街おこしとは一線を画す、その意味がおわかりいただけたことと思います。
「夢の叶いにくい街・名古屋」を、
「いつまでも夢を見続けられる街・名古屋」に変える。
NKP代表の清水さんの描く夢が、名古屋で大きく花開くことを願うばかりです。
NKDのデビューは5月に迫っています。ファーストシングルは「ストレートに決めなきゃね!」。これは注目です。
そんなデビュー直前のNKDイベントも、取材させていただいておりますので、それはまたイベントレポートのコーナーでアップします!
コメント