乙川と岡崎公園でお花見-岡崎の誇りは半端じゃない

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  • 1700本の桜はもう満開直前(09/4/2現在)
  • 岡崎の人はアトラクション大好き?
  • 自尊心溢れすぎる川柳に驚愕!

先週、足助の香嵐渓へと桜を見に行った記事を書きましたが、残念ながらお花見気分にはなれませんでした。そこで今週は、4月2日現在で「七分咲き」という情報が出ていました、岡崎市の岡崎公園へと行ってきました。

岡崎には父方の在所があり、幼い頃は結構よく訪れた地だったので、思い出深い地です。あの頃は、中心部の都会さ加減に圧倒されたものですが、あれから20年以上の時間を経て、岡崎はどう変わっているか…と思ったら、何も変わっていないことがありました。それは20年どころではなく、今後数百年経ったとしても、きっと何も変わらないでしょう。

桜と岡崎の心意気に圧倒されたお花見レポートの始まりです。

西三河で桜といったら岡崎

岡崎市の岡崎公園一帯では、毎年4月上旬に「岡崎の桜まつり」が開催されています。岡崎公園は岡崎市の中心部にあるため、普段は有料駐車場しかないのですが、まつり期間中は岡崎公園の南側を流れる乙川の河川敷などが無料駐車場として開放されていて、とても便利です。

乙川左岸駐車場に車を入れますと、目の前には満開近い桜がずらっと。この日は風がものすごく強かったのですが、まだ桜の花びらが散ることはありませんでした。その代わり、河川敷の砂埃は半端なものではありませんでしたが。

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この人道橋は常設ですか?

桜まつりの会場は、乙川右岸の岡崎公園一帯ですので、川を渡らないといけません。すると、川面スレスレのところに設置された人道橋が現れました。車の通る橋を渡るには、河川敷から堤防上まで上る必要があるので、この橋は便利です。

それにしても川面ギリギリです。穏やかなこの日にこれだけしか余裕が無いとなれば、首相が「洪水が岡崎でよかった」と言った、あの豪雨の時には確実に水没していますよね。まさか仮設じゃないでしょうから、たぶん、水が橋の上を流れていくのでしょうね。

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屋台がたくさん!

乙川の右岸に渡りますと、そこにはたくさんの屋台が。4月2日現在で八分咲き以上でしたので、今頃はもうすっかり満開となっていることでしょう。そして、平日にもかかわらずものすごい人出。

広島焼に焼きそばに、リンゴあめにフランクフルト。うーん、迷ってしまいます。でも、岡崎公園に来たらまずはあそこに行きましょう。

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天守閣から桜を一望

岡崎公園といえばやっぱり、神君出生の城「岡崎城」です。お城としては15世紀前半、明大寺の場所に築城されたのが始まりですが、岡崎城という名で現在地に移ったのが1531(享禄4)年のことです。

その11年後、1542(天文11)年12月26日。あの人がここで生まれるのです。

そう、徳川家康公です。

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では、その岡崎城の天守閣へと上ってみます。入城料は200円(小人100円)と、気軽に入れる金額ということもあって、大変にぎわっていました。

天守閣からは、北に岡崎市街地を望むことができますが、この季節はやっぱり南側。乙川沿いに咲く桜を遠目に…。

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そして、その乙川に合流する伊賀川沿いに咲き乱れる桜並木を眺めることができます。家康もこの景色を眺めていたのでしょうかね。

ちなみに家康がこの岡崎城に住んでいたのは、生まれてから6歳までと、19歳から29歳の間ですから、若い頃、この景色を見ていたと言うことになりますね。家康というと、よく見る絵のイメージもあって、どうしても年をとってからの姿しか想像できないのですが…。

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お化け屋敷?舟遊び?

天守閣から桜並木を眺め、すっかり殿様気分になったところで、小腹が空いてきたので再び乙川へと戻ります。

乙川の河川敷には桜まつり期間中、屋台だけではなく、ふわふわコアラやお化け屋敷といった特設のアトラクションが設けられています。お花見でお化け屋敷?夏でもないのに?という気もするのですが、こういったアトラクションは毎年恒例で、岡崎ではお花見にお化け屋敷や見世物小屋といったものがつきものという話を耳にしました。

まあ、桜「まつり」ですからね。それに、恒例になっているということはそれなりに収益が上がっているわけで、岡崎の人には花見+アトラクションが定着しているということなのでしょうね。

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そしてもうひとつの恒例が、「岡崎城下舟遊び」です。これは乙川の殿橋と吹矢橋の間を屋形船に乗るものです。これは川からじっくりと桜が眺められていいな♪と思ったら、全ての運行予定が満席。

実はこの舟遊び、コンビニなどであらかじめ前売券が売られていて、大変な人気なようです。しかも、最終の夜7時の便となれば夜桜も楽しめるのですから、これは風情がありますね。川面に映る光り輝く桜の花びらもこれまた美しそうです。

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ライトアップでさりげなく(?)アピール

そうなんです。この岡崎公園一帯では夜桜のライトアップが行われていて、夜も大変賑わうとのこと。桜まつり期間中は夜10時まで夜桜を楽しめます。

もちろん、昼間にもそのライトアップ用のぼんぼりが設置されているのですが、そこに書いてある文字がさすがです。

まずは「家康のふるさと」。

これは普通ですよね。岡崎城で家康公は生まれていますから、それくらいはわかります。しかし…。

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次に見かけたぼんぼりには川柳が。

「江戸時代 二六五年の平和は 岡崎から」

!。

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確かに、天下泰平の江戸時代は、これまでのわが国の歴史のなかで、最も平和で、最も心が豊かな時代と言われることがあります。もちろん、その江戸時代を開いたのは岡崎生まれの徳川家康なわけですから、天下泰平の世は岡崎から生まれたと言っても過言ではないでしょう。

それにしても、この川柳からは、岡崎の自尊心といいますか、意地といいますか…そして明治維新で全てを奪われて、こんな平和でない世の中になってしまったことを悲しみ、憂える様といいますか、いろんな思いが伝わってきます。

この、岡崎の人が家康を誇る心、そして主導権を奪われた今の世をくやしく思う心は、これからもずっと変わらないことでしょう。きっとそれは、遺伝子レベルで刻まれているのだと思います。

ちなみに、そんな家康公が練り歩く「家康行列」は、4月5日に開催され、その日だけは交通規制があり、さらに乙川左岸駐車場は昼間利用できないのでご注意ください。

岡崎の人にとっては「郷土英傑行列」と銘打って「名古屋まつり」で家康が三英傑の一人として扱われるのは、実は気に入らないことなのかもしれませんね…。「家康の郷土は名古屋なんかじゃないだろ!」って。

これは、ちょっと気になってきました…。お花見も済みましたし、こうなったらもう少し、岡崎公園を家康視点でじっくり見てみたいと思います。(つづく)

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関連情報

岡崎公園
岡崎公園は、徳川家康公が生誕した岡崎城を中心とした歴史公園です。「日本さくら名所100選」にも選ばれ、桜まつりの時季には多くの人が訪れ、家康行列や夜桜を楽しみます。岡崎城、神社、料亭、歴史資料館と、みどころいっぱいの公園です。

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