▲長良川の支流吉田川。川面に映る空がとても綺麗です。
郡上八幡を散策
岐阜県のほぼ中央に位置する、郡上市(旧郡上郡)八幡町。8月に徹夜で4日間にわたって踊る「郡上踊り」が全国的に有名であり、また、水が綺麗なことでも良く知られていて、「おどりのまち」「みずのまち」と呼ばれています。また、郡上八幡城周辺も趣があり、城下町散策をする観光客も多く見られます。
でももうひとつ、郡上八幡が全国に誇る特産品があります。相方は真剣に就職を考えたほどその特産品が大好きなのです。というわけで、そんな郡上八幡に行ってきました。
用水路が見どころ・いがわこみち
城下の市街地には、長良川の支流吉田川が流れ、その他にもいくつもの用水路や、名水百選に選ばれた「宗祇水」という湧水など、「みずのまち」ということが、一目見て感じることができます。その用水路のなかのひとつ「いがわこみち」には、幾匹もの鯉がいるという話を聞き見に行きました。
そこには、もう数え切れないくらいの鯉たちが、所狭しと泳いでいました。ちょうどおじさんが「パンの耳」を鯉達にあげていたので、横で私たちが見ていると、「やってみる?」と言って私たちにパンを少し分けてくれました。そのパンを水面にかざした瞬間、「パックン」と本当にそんな音をたてて、鯉がくわえていくではありませんか。するとすぐに取り合いです。鯉たちが我先にと、私たちのところに寄ってきます。
▲「いがわこみち」イワナ、アマゴもいるらしい。
私たちが余程楽しそうに見えたのか、おじさんは残りのパン全部を置いて、行ってしまいました。御礼も言えずにすみませんでした。この場を借りて、おじさんありがとう。もちろんパンは全部鯉たちにあげました。おじさんはたぶん毎日、鯉にパンなどえさをあげているのでしょう。なぜなら、鯉はまるまると豊かな体つきをしていました。ところでおじさん、私達、そんなに夢中に見えました?実際、夢中でしたけど。
▲「やなか水のこみち」趣がありますが、この道、車通ります。
郡上八幡を流れる用水路は、それぞれの家の前を流れていまして、各家庭が板で少しせきとめて水を生活に利用しています。洗濯に使ったり野菜を冷やしたり、でもちゃんとそれぞれの家が下流の家に配慮して使っているとのこと。そりゃそうですよね、上で油ものの食器でも洗われた日には下流はたまりませんから。まあ、それだけ近所づきあいもあって長閑ということです。
▲街中のいたるところに水路があります。
発祥の地とも言われる食品サンプル
さて、水と踊りで岐阜県の観光地のひとつとして名を馳せている郡上八幡なのですが、あるものの発祥の地としても有名なのです。それは食品サンプル。食品サンプルは主にロウで作られているのですが、それを事業として最初に立ち上げた会社がここ郡上八幡にあるのです。
現在も全国で使われている食品サンプルの半分以上はこの郡上八幡で生産されていて、地場産業のひとつと言っても過言ではありません。相方は食品サンプルが大好き。最近ではそれをモチーフとした食品サンプルのミニチュアキーホルダーなんかもありますが、相方はよく購入しています。相方は就職活動の際に食品サンプルメーカーへの就職を真剣に考えたほどです。結局はお金儲けの会社に入りましたけど。
そして郡上八幡の市街地には、日本で唯一の食品サンプル観光施設「食品サンプル創作館・さんぷる工房」があります。ここでは、様々な食品サンプルをはじめ、キーホルダーなどのお土産を買うことができるほか、実際にロウで天ぷらのサンプル作りを体験することもできるのです。
材料として、なぜかエビやカブトムシの形をしたロウが置いてあって、それをお湯に浮かせて、衣の色をしたロウをちらしていき、天ぷらのサンプルを作るのですが、これが見ているだけでも面白い。
▲食品サンプル創作館・さんぷる工房実演もやってますし、体験可です。
そんなこの施設には、もちろん食品サンプルが展示してあるのですが、一見、普通の食品サンプルが展示してあるのかな…と思って近づいてみると、スパゲティのなかから、ウルトラマンが麺を持ち上げていたり、丼が倒れてラーメンがこぼれていたりするのです。しかしそれだけには留まりません。
この施設で一番驚いたのは、触感まで似せてあるサンプルです。普通の食品サンプルはロウでできているので、触ると硬いのですが、なんと饅頭のサンプルは、触っても饅頭なんです。これにはビックリしました。
▲食品サンプルの見本あ、手前のラーメンこぼれてる!。
皆さんも郡上八幡で、食べられない料理作りを味わってみてはいかがですか。完成しても、実際に味わうことはできないですけど…。
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