世界中の富が集まるドバイは街全体が工事現場

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ブルジュドバイ建設予定地

まずはドバイの現状を知るために、ドバイを車でぐるっと回ります。出発は早朝6時。この時間に出ないととんでもないことになると言います。なぜなら、ドバイのビジネスマンの出勤はほとんどが車。バス以外に公共交通機関は一切ありません。

存在しなかった公共交通

かつては高速道路は全て無料だったそうなのですが、渋滞緩和のために一部で有料になったとのこと。これはあくまでも交通量を抑制するための施策であり、政府は高速道路建設にお金は何ら困っていないとのこと。車しか移動手段がありませんから、急ぐ人は急ぎます。なので、ドバイにはかなりの数のオービスが配されています。このあたりの車社会ぶりは、名古屋と何となく似てる気がします。

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そんなドバイにも初めての公共交通、ドバイ都市交通システム(ドバイメトロ)が現在建設されており、現場には大林組や三菱重工といった企業の名前が見られます。2005(H17)年8月から始められた工事は2009(H21)年まで続きます。

「国産車」は存在しない

また、道路を走っていると沿道にはレクサスや三菱自動車のディーラーも。ドバイの元気の恩恵は日本に、そして名古屋にももたらされているようです。ちなみにドバイには自動車メーカーは無く、こちらでの国産車というのは存在しません。ですから、全ての人がトヨタなどの輸入車に乗っていると言うわけです。

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常に変わる街・街全体が工事現場

この交通システムも含め、橋やビルなど、建設中のものが次々と現れ、街のなかを走っているのか、工事現場を走っているのかわからない状態です。道路工事は刻一刻となんと24時間体制で行われており、その時々で車線が変わったり、インターの形状が変わったりと、運転には気が抜けないとのこと。

場所によっては何十個もビルが建設されている場所も。しかもそれらのビルが全て東京タワーよりも高いのですから、迫力に圧倒されっぱなしです。一般的に、視界に入るクレーンの数がその街の景気の良さを示すなどと言われますが、その数、数え切れません。

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あっという間に売れる億単位のマンション

しかし、それにもかかわらずマンションなどはあっという間に売れてしまうそうです。ナツメヤシの木の形をイメージした人工島「ザ・パーム」が現在建設されていて、木の形の幹の部分はマンション街、そして葉っぱの部分は一戸建ての別荘地となっているのですが、なんと発売から72時間で完売したとのこと。

もちろん全て億単位の金額にもかかわらずです。さらにはそういった別荘やマンションが、倍以上の金額で何度も転売されるというのですから、世界中のお金がドバイに集まっているという印象を受けます。ドバイの何が一体魅力なのか。もちろん、これらのほとんどはただの投機対象なのでしょうね。

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高さ世界一にこだわるブルジュドバイ

そして今、ドバイの建設中のビルのなかで最も注目されているのが「ブルジュドバイ」です。2008(H20)年に完成予定のこのビルは160階建て。当初は高さ700メートルという計画だったのですが、現在既に建設中にもかかわらず完成時の高さは非公表。なぜなら、本当に世界一にこだわっていて、ドバイ政府には、世界一であることで観光名所にしたいという思惑があるからです。

だから抜かれるわけにはいかないのです。現在では800メートル以上にはなるだろうと言われています。どこかの日本のカラ元気な都市の駅ビルのように、わずか2メートル高いだけで「都庁に勝った。世界一の駅ビルだ。」などと喜んでいるのとは次元が違うのです。ちなみに、ライバルもドバイのなかにあるザ・パーム・ウォーターフロントというビルなので、どちらにしろドバイに世界一のビルができることは間違いありません。

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巨大テーマパークにショッピングセンターも続々建設

作られているのはビルや別荘だけではありません。ドバイランドというディズニーワールドリゾートの2倍の面積で、世界最大を誇るテーマパークや、ショッピングセンターなども次々と建設されています。現在も既に景気が良いにもかかわらず、さらに将来的には観光産業でも一儲けしようというわけです。

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しかし、ドバイが今これほど建設ラッシュでビルがたくさん立ち並び、景気が良い理由とは一体何なのでしょうか。中東と言うと、単純にオイルマネーで潤っているというイメージを持ってしまいますが、実はそれだけではありませんでした。GDPのうち石油産業が占める割合はわずか5%なのです。イギリス領から独立してアラブ首長国連邦が建国された1971(S46)年から今日まで、ドバイはいかにして発展してきたのか。その裏には大胆な政策と大きな格差がありました。ドバイの現実を知り、日本とは大きく異なる、あって当たり前の格差社会に大きな衝撃を受けました。

ドバイは、そこに生まれたというだけで勝ち組なのです。では、ドバイでの負け組とは一体どういう人たちなのでしょうか。

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