★12月4日まで開催の江・浅井三姉妹博覧会へ
★パビリオンで江の運命を復習
★地元の資料館だからこその解説・評価
様々な意味で話題になっています、今年のNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」。その舞台となった滋賀県の湖北地域では、12月4日まで「江・浅井三姉妹博覧会」が開催されています。この博覧会は、大きな会場を設けて開かれているものではなく、旧湖北町、旧浅井町、そして長浜の中心部と、3ヶ所にパビリオンが置かれ、江のふるさとを起点に、合併して大きくなった長浜市を周遊してもらおうという狙いになっています。
江の母親、市は織田信長の妹。名古屋とも縁の深い物語ですし、せっかくですから、その舞台で当時に思いを馳せてみることにしました。博覧会のパビリオンを見つつも、城跡や古戦場など、その現場を歩いてみます。現場を体感するために、炎天下にちょっと無理もしてしまいました。それでもやはり、実際の場所を歩くというのは刺激的です。
まずは江誕生の地へ
最初に訪れたのは、江が誕生した地である小谷城跡。小谷山のふもとに置かれたパビリオンは「小谷・江のふるさと館」。
このパビリオンでは、大河ドラマの小道具やロケ風景の写真パネルが展示されているほか、やはり現場ですから、織田信長による小谷城攻めの様子がわかりやすく説明されています。また、当時の小谷城の様子も映像で見ることができ、江が生まれてすぐに、母・姉たちと一緒に小谷城から離れなければならなくなる経緯を知ることができます。まあもちろん、大河ドラマを見て来た私たちにとっては復習ということになりますけどね。
パビリオンのなかでは、小道具に触れたり写真撮影をすることが基本的にはできないのですが、体験コーナーだけでは可能でして、兜をかぶって、弓矢や火縄銃を持って記念撮影なんてことができちゃいます。このパビリオン周辺には、飲食ブースがあるほか、小谷山にある小谷城跡行きの「小谷城バス」が30分に1本発着しています。しかし、私たちはあえて乗らずに…つづいて、小谷城戦国歴史資料館に入ってみることにします。
その前に、この小谷・江のふるさと館のまわりにある飲食ブースでちょっと休憩。冷たいうどんをいただきます。もちろん、冷たいうどんといってもここは近畿。東海地方の「ころ」ではなく、「ぶっかけうどん」をいただきます。
そして、おみやげブースで「浅井三姉妹のふるさと小谷城跡・浅井三姉妹クッキー」をゲット。このクッキー、旧湖北町生まれの浅井三姉妹キャラがクッキー自体に焼かれていて、とってもかわいいんですよね。そうそう、この三人のうち「茶々姫」だけとは、2年前に名古屋・栄でお会いしたことがありまして、こちらの「やんちゃかわいい『茶々姫』に遭遇inメ~テレ秋まつり」でレポートしています。
資料館側は駐車場が無料です
さて、この小谷山のふもとにある博覧会パビリオンの横にある駐車場は有料なのですが、その奥に、無料駐車場がありまして、さらにその奥にあるのが「小谷城戦国歴史資料館」です。
その無料駐車場のあたりが「知善院跡」です。この先は見てすぐにわかるほどに、まさに谷間という谷間が続いています。その「清水谷」には、たくさんの屋敷が立ち並んでいたとのこと。知善院はその入口にあり、この谷を守るのに重要な役割を果たしたと伝えられています。小谷城が落城した後は、秀吉の手によって長浜に移されたと伝えられており、現在も長浜にある知善院がそれに当たるといわれています。
浅井長政って実際は…
「小谷城戦国歴史資料館」に入りますと、先ほどのパビリオンとはもちろん違い、大河ドラマベースではなく、当時の肖像画で経緯や家系が紹介されており、ドラマの世界観ではなく、まさに当時の世界観で小谷城の攻防に触れることができます。
なぜ、浅井長政は信長と対立することになったのか、そもそもなぜ浅井氏がこの北近江を治めていたのか、歴史の流れを知ることで、浅井長政の立ち位置の苦悩と立ち振る舞い、その結果としての三姉妹の悲劇。流れをしっかりと把握できます。
地元ならではの解説・見方
この資料館で特筆すべきは、大河ドラマでは触れられなかった、浅井長政の息子について2人説をとっていることと、浅井長政の当時の行動について、客観視ではなく主観的に表現している点でしょうか。「違う道を選択していれば、信長とうまくやっていれば、もっと歴史の表舞台に名を残せたのに!」という思いが、説明の文章からひしひしと伝わってきます。そのあたりは、やはり地元としての無念さから来るものなのかもしれません。
それにしても、大河ドラマのイメージで想像を膨らませていますと、浅井長政の肖像画は…ちょっとイメージが違いましたね。結構、ごつかったんですね。
いざ山城へ
では、山城「小谷城」のあった小谷山へ登ってみることにしましょう。そこはもちろん、江の物語の舞台となった場所でありますが、それだけでなく、今回の大河ドラマをその現場で撮影していまして、ロケ地にもなっているのです。
日本屈指の山城、激戦が繰り広げられ、落城したその場所へ、せっかくですから、バスではなく、歩いて登ってみることにしましょう。駐車場から追手道入口へ。いざ、出発です。(つづく)
コメント
こんにちはToppyさん、三姉妹博覧会レポート拝見いたしました。(わざわざ名前も出していただいてありがとうございます)
展示施設としては、博覧会浅井会場は大河ドラマの衣装とかが展示してあるので、あそこは人気が高いみたいですが、小谷会場、小谷城戦国歴史資料館、浅井歴史民俗資料館と同じような展示が重複していますので、よほど歴史が好きな人でないとちょっとくどいかもしれませんね。
そして次回で小谷山に登られますが、麓から徒歩での登山お疲れ様でした(バスに乗られるとボランティアガイドさんから細かな説明をお聞きになることもできたのですが)。
この小谷城攻防について先週の日曜日だったかな?「歴史ヒストリー」という番組で面白おかしく取り上げていましたが、なかなか楽しかったですよ。
あの屋敷風ジャングルジム?というのは、イベント時にコンパネで作った壁板を張って天守閣を作って飾ります(まるで墨俣の一夜状だな)。
ただ、あの地域は歴史保存地区のため、イベントでテント一つ張るのにも許可申請が必要で終了後はすべて原状復帰が原則です。
(私は直接携わってはいませんが、博覧会を開催するのに会場設営で許可を取るだけでもものすごい書類の提出が必要だったとか…)
それでは続きのupをお待ちしております。失礼いたします。
>樋口正孝さま こんばんは
コメントありがとうございます。
同じような展示ではありますが、立ち位置が違うといいますか、
見方が違っていて、その違いを感じられたのは興味深かったです。
この前、取り上げられていたのはTBSの番組でしたか、
後半だけですが見ることができました。
行ったばかりの場所をテレビで見ると、より親しみを感じますね。
そうなんですね!あのジャングルジムみたいなのは、
即席天守閣になるわけですね。
やはり、保存地区でのイベントというのはご苦労もあるのですね…。
今回は本当にありがとうございました。
また、追々レポートはアップしてきますね。
後編の「江と三英傑 絆のやかた」レポはまだですか?
>びょん吉さま こんにちは
ま、まずは滋賀・湖北のレポートからで、
それも、ちょ、ちょっと待ってください…。