イベントレポート

名古屋は決して排他的ではない…と感じる-新世紀名古屋城博レポートその3

記事公開日:2005年4月20日 更新日:

 新世紀・名古屋城博のお話も3回目になりました。今回は食べて、イベントを見て、お花見をします。本丸の南側には「城下町二の丸通り」の飲食の部があります。ここではみそかつ、てんむす、味噌煮込みうどん、きしめん、ひつまぶし、菜めし田楽、五平餅、お好み焼きなど名古屋グルメのお店がずらり8店舗並んでいます。値段もそれほど高くなく良心的です。ひつまぶしも1000円で食べられます。

冷やしじゃなくてころ

 どこかの博覧会のように2500円なんてことはありません。まずは名古屋で有名な天むすのお店「地雷也」で天むすを買いました。すると相方が「冷やしきしめん」を見つけました。「きしめんころ」ではなく「冷やしきしめん」というところが珍しい。冷やしのきしめんは私も初めてなので「かどせん」でさっそく買います。

「これ、本当にころじゃないね。冷やしだね。」

 と言うと相方は「?」な様子。どうやら「ころ」を知らないらしい...。「きしめんころ」は、冷たいきしめんがざるきしめんのつゆに浸かっているもの。そしてこの冷やしは、冷たいきしめんつゆにきしめんが浸かっているものです。似て非なり。味は全然違います。冷やしは当然ころよりも味が薄いので、麺の味が舌に直球で来ます。

 これは相当麺に自信のあるお店で無いと普通は出せません。そして天むすにはやっぱり「きゃらぶき」です。これが無ければ天むすでは無いと言っていい程の必需品です。天むすは作りおきだったのが残念。作りたてだったらもっと美味しいんでしょうけどね...。

バリエーション豊富な名古屋のスジャータのソフトアイス

 さて、口が少しからくなったところで、デザートを買おうと思います。周りを見渡すとどのお店でも同じスジャータのソフトクリームを売っています。種類がとにかく豊富で、バニラやチョコ、抹茶といった定番から、季節もののさくらにわさびになんと八丁味噌、さらに梅なんてのもあります。相方は梅を注文します。

 実はこのスジャータのソフトクリームは今、名古屋から急速に全国へ広がりつつあります。なぜでしょうか。普通、ソフトクリームの機械というのは中にタンクがあって、それを搾り出すものです。ですから何種類も用意しようとすると、それだけマシンが必要になります。しかしこのスジャータTOMIは、1回分のアイスがパックになっていて、それをただソフトクリーム状に押し出すだけなのです。

 ですから、冷凍庫にパックを何種類も用意しておけば、用意しただけの種類の味が1台のマシンで出すことが可能になるのです。機械はあくまでも押し出すだけですので。

 1回ずつパックを捨てることになるのでゴミはたくさん出ますが、1台で何種類もできますし、何と言ってもコストが安いのです。通常、ソフトクリームの機械は1台145万ほどですが、これは機械と調温庫がセットで83万円弱で、しかも100V電源で電気代は従来のマシンの6分の1。そして水が必要無いので給水設備もいらず、まさにこういった仮設店舗には持って来い。しかもコストも安い。

 なんかスジャータのPRになってしまいましたね。スジャータの会社名は名古屋製絡。やっぱり名古屋の企業らしいアイデア商品ですね。味ですか?梅ソフトは思った以上に「梅!」という感じで、素材の味が生きてました。

イベントステージではタクマさんがマジック

 腹ごしらえも済んだので、イベントステージ金鯱座へと向かいます。金鯱座では毎日ステージイベントが開かれています。それは「タクマプロデュース・名古屋城夢・からくりステージ」です。東海ラジオで月曜から金曜の毎朝9時から正午まで放送されている「かにタク言ったもん勝ち」のパーソナリティ・タクマさんによるマジックとトーク、いやトークの合間にマジック(?)というステージです。平日は午後1時からと3時からの2回、土日はさらに午前11時からもあります。ラジオを朝やってステージというハードなスケジュールをこなしておられます。

 タクマさんは、関西から名古屋にやってきた芸人さんです。昔は大須演芸場でコントをやったり、テレビ番組でクイズの解答者や情報番組の司会者をやってらっしゃったのですが、東海ラジオで人気が出て現在に至っています。なぜタクマさんは、このよそものは受け入れないという名古屋で人気を得ることができたか。それは流暢な名古屋弁です。

 タクマさんの話す名古屋弁は、確かに少しオーバーですが嫌味が無く、しかも自然なのです。このマジックショーでも名古屋弁トークを堪能させていただきました。名古屋の魂とも言える名古屋城の中のステージに毎日立つタクマさん。もうすっかり名古屋っ子です。名古屋は排他的ではないという証拠がここにあります。確かタクマさんって、テレビのクイズ番組の企画でマジックをされたのがきっかけだったんですよね?それが今ではマジック教室も開き、さらにイリュージョンまでやってしまうのですから驚きです。

 相方の感想ですが、タクマさんは背が小柄で少し太めで名古屋弁、というマジシャンにはとても見えない雰囲気で、いわゆるお笑いマジシャンなのかと思いきや大仕掛けのイリュージョンをやるので、そのギャップがすごい、とのことでした。そこが魅力なのかもしれません。

 ちなみにこのステージは火曜のみマジシャンが別の方になります。タクマさんもお休みをとらないとやっぱりね...と思ったら、火曜はマジック教室があるからなのだそうです。タクマさんのパワーおそるべし。

お花見もしっかりとして…

 あ、そうだ花見を忘れてた。ということでお堀端を歩きます。会場内は金シャチがメイン展示で、さらに会場はお城ということで、やはり来場者はお年を召した方が多かったです。他にも会場内では尾張の伝統職人工房、盆栽展なども開かれていますし、いつものお土産屋さんだけでなく、名城博オリジナルグッズほか、銀製品や輸入雑貨のお店なども出店しています。

 では正門から帰ろうかな...と思ったら、そこに本丸御殿復元祈願シャチが。寄付をして金を貼るもので、まだ地の黒い部分が目立つシャチでした。本丸御殿が復元された暁には、また名城博やるんでしょうね。名城博、デザイン博名古屋城会場、新世紀名城博と、21年の間にここで3回も博覧会やってますからね。やっぱり「尾張名古屋は城」なんですよ。

関連情報

名古屋城(名古屋・中区)MAP

名古屋城

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