イベントレポート

31輌勢ぞろい!5年に一度のはんだ山車まつり

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★31輌の山車が5年に一度の勢ぞろい
★2日間で53万人が来場!
★最新技術と融合・萌えとも融合?

 10月最初の週末に開催されました「第7回はんだ山車まつり」を見に行ってきました。春の訪れを告げ、男たちが激しくぶつかる3月の「乙川まつり」にはじまり、海へと山車を曳き下ろす5月の「亀崎潮干祭」まで、半田のお祭りといいますと、10地区でそれぞれ山車が曳きまわされる「春のお祭り」なのですが、5年に一度だけ、秋のこの時期に「山車まつり」が行われるのです。

 山車まつりでは、普段はそれぞれの地区で曳きまわされる10地区31輌の山車が半田市中心部に勢ぞろい。その姿は豪華絢爛。それだけでなく、からくり人形なども一斉に見られるという贅沢なものなのです。しかも、今回はその山車まつりに最新技術や萌えも加わり、主催者発表で53万人もの人が来場したのです。5年に一度の山車絵巻は本当に迫力でした。

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山車と最新技術の融合

 2日目の日曜朝9時に名鉄の知多半田駅に到着すると、既に観光客がたくさん。街なかには山車があちこちに姿を見せ、午前11時の整列会場へと曳きまわす準備をしています。10地区31輌の山車にはそれぞれ個性があり、お目当ての山車を間近で見たいとは思うものの、半田の街じゅうに散らばっている山車、どこにどの山車がいるのか...それがすぐにわかるのです。

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 今回の山車まつりでは、地元ケーブルテレビ局「CAC」、半田商工会議所、コスモテレコム共同で「山車Navi」を運営。なんと、各地区の山車にGPS機能を搭載。それをリアルタイムでgoogleマップに反映。パソコンやスマートフォンから、山車の現在地がわかるというすぐれもの。これなら、見たい山車がどこにいるのか、すぐにわかります。こういう時代なのですね。

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萌えとも融合?

 お土産もバラエティに富んでいまして、目移りしてしまいます。懐かしくてやさしい味わいの「はんだ山車せんべい」や、半田市の観光キャラクター「だし丸くん」グッズは基本で押さえておきたいところですが、さらに、地元で人気のロールケーキ「二ッ坂ロール」の山車まつり限定バージョン。これがおいしかった。生地が予想以上にもっちりでした。

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 さらに、今、知多半島といえば「萌えろ!知多半島」。知多半島の活性化と若者の就職支援を目的に誕生した、ご当地萌えキャラクターユニットなのですが、山車まつりともコラボ。グッズ販売だけでなく、祭り会場にブースがあったり、イベントも開催。萌えがここまで市民権を得ているのも知多らしさでしょうか。

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まさに勢ぞろいの迫力!

 1日目の土曜日は、山車の集結だけでなく、提灯をつけての宵祭や花火、ちんとろ舟など朝から夜まで行事が目白押し、一方の2日目日曜日は、夜には曳き別れをして各地区に山車が戻りますので、この山車の集結がメインイベントとなります。

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 山車が集結する「さくら会場」には、まるでコンサート会場のような、坂状の特設のスタンドが設けられ「桟敷席」として発売されました。桟敷席からは全ての山車が見渡せるだけでなく、一般の方が入場するまでは桟敷席からしか山車の曳かれる様子を見ることはできません。

 今回、ありがたいことに桟敷席を用意していただきまして、じっくりと拝見させていただきました。11時、いよいよ31輌の山車が集結です。

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亀崎-かめざき-

 最初に入場してきましたのは、亀崎地区の5輌です。5月3・4日の「潮干祭」は国指定の重要無形民俗文化財となっていて、潮の干いた浜での曳きまわしは有名ですよね。亀崎の山車はなんといっても水引幕と大幕の刺繍が見事で色あざやかです。

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岩滑新田-やなべしんでん-

 

続いては4月上旬から中旬の土日に2輌の山車の曳きまわしが行われる、岩滑新田です。ごんぎつねで知られる新美南吉の養家がある地区で、旭車の大幕には南吉童話のかわいらしい刺繍が入っています。山車を包み込むように繊細な彫刻がびっしりで、思わず見入ってしまいます。

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板山-いたやま-

 岩滑新田と同じく4月上旬から中旬の土日に祭礼が行われる板山地区の山車は4輌。全体の色が濃く、大幕が赤一色のものが多く、硬派な印象を受けます。天保年間に既に祭礼が行われていたという記録があり、昭和初期に建造された山車について「こちらは比較的新しい山車です」と言われると、半田の山車の歴史がいかに長いかがわかります。

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下半田-しもはんだ-

 4月の中旬から下旬の土日に4輌の山車が曳きまわされる下半田地区は古くから醸造業や海運業が盛んで、祭礼の歴史も古いところです。どの山車にも人形があり、からくりの上演が楽しみになります。また幕の色にコントラストがあり、その印象が強いです。

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上半田-かみはんだ-

 池に提灯のついた船を浮かべ、子どもたちがお囃子や舞を奉納する「ちんとろ祭」が4月上旬から中旬の土日に行われるのが上半田地区です。山車は2輌あり、落ち着いた色となっています。濃緑色をした唐子車の水引幕に対し、金色の松と鷹の刺繍が入った福神車の水引幕はあざやかで対照的でした。

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協和-きょうわ-

 白山神社への急坂を引き上げるのが勇壮な例祭が4月の中旬から下旬の土日に行われる協和地区の山車2輌はさらに色が濃いのですが、見どころは追幕のかっこよさです。協和車の追幕は赤地に立派な松と鷹。鷹がぎょろっとにらむ一方で、水引幕は白地にかわいらしい雀たちというその表情豊かなところもいいですね。

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成岩-ならわ-

 近年開発が進み人口が増えている地区で、山車の出会いから神社への打ち込みが見ものの成岩神社の祭礼は4月の中旬から下旬の土日に行われます。成岩地区の山車4輌はどれも彫刻に思わず目がいってしまいます。繊細でありながら迫力を感じます。

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岩滑-やなべ-

 4月の第2日曜日とその前日に八幡社の祭礼として行われ、夜山車と花火も見どころの岩滑地区は、新美南吉輩出の地で、ごんぎつねなどの舞台ともなっているところです。クライマックスには山車の大回転があるそうです。

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乙川-おっかわ-

 3月下旬の土日に半田の春祭りの先陣を切る乙川まつり。見どころは何と言っても、八幡社への山車の坂上げ。その際に男たちが一番梶(ちょっさき)を奪い合う姿はまさに勇壮。乙川の山車の特徴はその大きさと、きらびやかな金色。好天の下、あざやかに輝いていました。

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西成岩-にしならわ-

 最後は西成岩地区です。4月中旬の土、日曜に成石神社の例祭として行われ、奉納投げ餅が有名だそうです。曲がりくねった道を山車が曳きまわされる姿も見ものとのこと。敬神車に何か生き物のような人形が...これはからくり上演が気になります。

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勢ぞろいしたら贅沢なからくり上演

 1時間半以上の時間をかけて、半田市の10地区31輌の山車が勢ぞろいです。横並びに一堂に会すとその迫力は本当にすごい!すると、一般の方々が入れるようになり、山車の前はあっという間に人・人・人で埋め尽くされます。

 31輌の山車が揃ったところで、からくり人形の上演です。それぞれの山車が、クライマックスが被らないように順々にからくりを上演していきます。

 130年ぶりに復活したという下半田南組・護王車の「二福神」も気になりますし、さきほどの西成岩西組・敬神車の上山人形「鵺」、そしてかつて見たことのある乙川南山・八幡車の桜吹雪。どれも一度に見ることができるのですから、贅沢です。

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 鵺では、源頼政が弓を射った瞬間、頭が猿、胴が狸、手足が虎、尾が蛇という怪物・鵺からは血しぶきをイメージした赤い紙吹雪が。見事退治です。そして乙川南山・八幡車の桜吹雪も見事ですし、浅井山・宮本車の変身もやっぱり素早い。

 ただ、これだけ一度にからくりが上演されますと、クライマックスはずらしてあるとはいえ、どれを見たらいいのか忙しくて本当にぜいたくです。

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5年に一度の夢絵巻

 このはんだ山車まつりは今年で7回目、最初に開催されたのは1979(S54)年の5月5日のことだったそうです。そもそもが、各地区の祭礼として曳きまわされる山車を、祭礼ではないイベントのまつりとして集結させるには、様々なハードルがあったそうですが、直前になって全ての地区の意志がひとつとなり、実現したそうです。

 しかし、当初から5年後との開催が決められたわけではなく、第2回が開かれるまでには8年半もの時間を要し、それ以降、5年ごとに開催されることになったとのこと。地元企業、行政、市民が一体となって「はんだ山車まつり実行委員会」が結成され、この豪華絢爛な山車絵巻が実現しているというわけです。

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 特に、地元企業で半田といえばあそこですよね。桟敷席観覧者全員に配布されたのはそう「おむすび山」。ミツカンです。今回もミツカンの敷地をまつり会場として提供するなど、まさにミツカン城下町という印象は強かったですね。ミツカンは先日、本社の再整備を発表。2015(H27)年12月に完成とのことですから、次回の山車まつりの時にはまた風景が変わっているのでしょうね。

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 今回は天候にも恵まれ、見られて本当によかったです。山車は愛知全体にとって誇れるものですし、このからくりから、愛知のものづくり、産業へと繋がっていると思うと、感慨深いですね。さらにそこにGPSを使った最新技術や、萌えとの融合。第8回はんだ山車まつりが開かれる2017(H29)年には、半田はさらにどのような進化を遂げているのか...それも楽しみです。

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 それにしても本当にすごい人で、たくさんの人が捌ける名鉄は、問題なくすぐに乗ることができたのですが、列車を待つ列がホームを飛び出し、改札を飛び出し、駅の外にまでできている状態で、果たして列車に乗るまでどれだけの本数を見送ればたどり着けるのか...という感じになっていました。

取材協力

・CETシステムズ

はんだ山車まつりメイン会場(愛知・半田市)

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