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女性の守護神は姫の岩・その形は…-大縣神社

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 光があれば影がある。という表現がこの場合適切かどうかは別にして、世の中には必ず相対するものがあります。昼があれば夜があり、右があれば左がある。そして凸があれば凹がある。

 というわけで、男がいれば女がいるわけです。前回ご紹介した、おちんちんの形をした石や彫刻を「男茎形(おわせがた)」として祀る田縣神社に対して存在するのが、犬山市の大縣(おおあがた)神社です。

 田縣神社の場合は、男茎形を象徴として祀っており、五穀豊穣と国土の発展を祈ったのが起源でした。

 対する大縣神社は事業繁栄、開運厄除けの守護神として祀られたものですが、境内にある摂社の姫之宮はその字の如く女性の守護神として信仰を集めていまして、もちろんですが…女性の象徴を祀っています。男性の場合は形としてある程度想像ができましたが、女性の象徴とは。

鳥居の前がとても気になりますが…まずは参拝です

 田縣神社から北東へ約2.3キロ、名鉄小牧線の田県神社前駅のお隣、楽田駅の先に大縣神社はあります。地図で見ると、大縣神社へと向かう道路は神社で終点となっていて、道路案内標識も行き先は「大県神社」とだけ書かれているのですが、その奥に砕石場があるためにトラックが行き交い、注意を促す看板も設置されています。

 大縣神社にはかなりの台数分の駐車場が確保されており、この日は平日の雨の日でしたが、参拝客を結構見かけました。大縣神社の鳥居の前は独特な雰囲気を醸し出しているのですが、それは後で見ることにしまして、まずは参拝です。

 大縣神社はかつて、犬山市の本宮山頂にあったのですが、垂仁天皇27年8月に現在地に遷ったとされています。垂仁天皇27年とはなんと紀元前3年です。今から2,010年前の出来事ということになります。社殿は尾張造で、尾張藩第2代藩主徳川光友が再建したものです。

 社殿前には「人形串」という、板に人形の絵が書かれたものがあります。これに名前を書いて奉納すると、人形串が自分の身代わりになって、神様の御加護を受けられるというものです。人形串で体をさすり、息を力強く吹きつけることで身代わりになります。なお、看板に赤い字で目立つように書かれていますとおり、御神徳をいただくには300円が必要です。

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童女が大人へと変わる節目…

 奥へと足を進めます。すると「十三まいり」の案内看板が。女性の数え年13歳は厄年ということで、童女から大人へと変わる節目に祈祷をすすめるものです。やはり大縣神社は女性が主役です。すると左手に大国恵比須神社があります。毎年1月3日には「初ゑびす祭」が開催され、この祭りは愛知県下三大ゑびすとして名高いそうです。

 その隣には楽田神社と戦没記念碑、そして犬山市(当時の楽田村)出身の海軍軍人、八代六郎大将の像が祀られています。音楽が好きでユニークな発言の多かった軍人だそうです。

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 そしていよいよ姫之宮です。女性の守護神というだけあってか、社殿は鮮やかな朱色。安産そして子授け、女性特有の病気の治癒などにご利益があるといわれています。大荒田命の娘である玉姫命を祀っています。すると社殿のすぐ左手に小さな建物があります。一体何でしょう。そこに女性の象徴が?

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ハマりそうな小さな小さな鳥居くぐり

 と思ったら、その小さな建物にはさらに小さな小さな鳥居が。これは開運招福鳥居くぐり。願い事をこめながらくぐると、合格、厄除、良縁祈願にご利益があるとされています。こちらも赤い文字ではっきりと書かれていますとおり、初穂料は200円です。これは本当に小さいです。

 神さまはいろんな願い事を聞いてくれると思うのですが、この場合、メタボリックが治りますようにというお祈りは聞いてくれないかもしれません。なぜなら、そういう方はまずそれを治さないとくぐれなでしょうから。この鳥居、かなりの小ささです。

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 そしてたくさんの絵馬が奉納されています。絵馬は版画家棟方志功さんの手による裸婦の絵となっていて、やはり胸が大きく描かれています。絵馬に書かれた願いごとを見ていますと、やはり多くは子授けです。しかも女の子を授かりますようにというものが多かったです。

 田縣神社も子授けにご利益があるそうですが、あちらはいかにも元気な男の子が生まれそうですものね。女の子が欲しい場合はやはり女性の守護神にお願いすべきなのかもしれません。

 あれ、そういえばここまで、確かに小さな鳥居とか変わったものはありましたけれども、田縣神社のようなセンセーショナルなものはありませんでした。女性の象徴はどこ…?象徴とは、あの絵馬の絵のように胸の形をした何かなのでしょうか。

 それは、この姫之宮の奥にあります。

確かに…これは女性の象徴だ…

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 姫之宮の奥に祀られているのが「姫石」です。それは胸ではなく、女性の下半身のあの部分を象徴する形の石となっています。さらにその大きな姫石を取り囲むように、同じようにあの形をした石や木がいくつか祀られています。

 そっちですか…。なんか、田縣神社の場合はこうカラっとした感じで、おお!というリアクションがとれたのですが…なんとなく沈黙してしまいました。

 相方に、どう?と聞くと、「いやいやあまり見たことがないからよくわからない」と言います。確かに、そうかもね。男と違って出っぱってるわけじゃないから、女性は自分や他人のを見る機会もあまり無いし、逆に男のほうがよく見てるか…。

 この日は雨だったので、心なしか姫石もしっとりしていたような気がします。

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鳥居の前にあったとても気になるものとは…

 さて冒頭で、神社の鳥居の前は独特な雰囲気があると書きましたが、それは何軒もおみやげ屋さんがあるのです。え?神社の前におみやげ屋さんなんて普通でしょ?と思われるかもしれません。それが違うのです。この日は平日だったのでどのお店もやっていませんでしたが、赤い張り紙に「さずかり飴」「子宝飴」「珍品」と書いてあります。

 聞くところによりますと、女性のあの姫岩と同じ形をした飴ですとか、女性が喜ぶグッズ、つまり大人のおもちゃなんかも多数揃えているそうです。飴はわかりますけど、その、大人のおもちゃはいいんですかね…。

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 なかには看板が剥げかかった、いかにも昭和なおみやげ屋さんも。いつだったら営業しているのでしょう。

 田縣神社では、男茎形のおみこしを担ぐ豊年祭をご紹介しましたが、もちろん大縣神社にも豊年祭があります。毎年3月15日の直前にある日曜に開催されます。田縣神社では男茎形を持って巫女さんが歩きますが、大縣神社の場合は女性がなんとその女性の象徴そのものの形に扮装をして歩きます。

 大縣神社の豊年祭は、田縣神社とは対照的にあまりテレビなどでは放送されません。さすがにやはりテレビでは絵的に扱いにくいのでしょうね…。かつては女性器を模った御輿を担いでいたそうですが、それは今は無いとのことですけど。

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 というわけで、ちんこの田縣神社と、…んこの大縣神社(やっぱりストレートには書けないな)を見てきました。この二つの神社が程近くにあり、しかもお祭りもかつては同日に行われていたということで、やはり男と女というのは一体であり、それぞれが好き勝手にやっていてはだめということですね。

 それにしても、どうしてちんこの石や彫刻は、どんな大きさのものでも、何個見てもリアクションに困らないのに、こっちは困ってしまうのでしょう。う~ん。

関連情報

大縣神社(愛知・犬山市)MAP

愛知県犬山市宮山3

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コメント

  1. カメ より:

    ずいぶん昔になりますが、おかめの根付け?今で言うとケータイにつけるアクセサリー?を得意先の社長さんに頼まれてここへ買いに行ったことがありました。
    おかめのほっぺが土手になっていて口が縦に女性のアソコになっているやつ。きわものじゃなくてきちんとした一刀彫なっていてよさげなものでした。社長さんには喜んでもらえて、、、自分の分も買っておけばよかったもう売ってないだろうな、、、、

  2. トッピー@管理人 より:

    >カメさま コメントありがとうございます
    かつては神社周辺にそういった商品を売るお土産店がたくさんあったのですが、今は閉まっているところが増えている気がします。平日に行くことが多いので、ひょっとしたら土日だけ開いていたりするのかもしれませんが…。

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