★生クリーム大福・鞠福でティータイム
★お茶をおいしく飲むにはルールが
★解凍サービスは行っておりません
さて前回、静岡市清水区由比にて、旧東海道の宿場町風情を楽しんで、桜エビたっぷりの由比定食をいただいたというお話を書きました。今回はその続きです。
前回のレポート→「飲み込まれた宿場町でとっておきの桜エビ-由比」
お腹がいっぱいになったら、やっぱりデザートですよね!
今回は、大学時代サークルが一緒だった、静岡市在住の友人が一緒ですのでそのあたりも心強い!オススメのお店へと連れて行ってくれました。静岡といえばやっぱりお茶、お茶を生かしたスイーツを、これまた特上のお茶といただいたのですが...。うーん。厳しい...。
オススメは濃い抹茶味の「鞠福」
やってきましたのは、駿河区にあります「雅正庵・宮竹本店」。このお店は、製茶会社直営の「お茶とお菓子とカフェのお店」。お茶を生かしたスイーツが販売されているだけでなく、カフェも併設され、ゆったりとお茶を味わうことができます。
友人曰く、オススメは生クリーム大福「鞠福」の「濃い抹茶味」とのこと。鞠福には他にも、生クリームの「プレーン」、「焙じ茶」、「濃い焙じ茶」、「抹茶」、さらに季節の味も含めてたくさんの種類があります。そりゃ「濃い」と「普通」があったら、普通は濃いを食べたくなりますよね。あれ?普通が濃い、普通は普通じゃない...わけわからなくなっちゃった。
実は、それに至るまでにはちょっと紆余曲折があったのですが、私はこの鞠福がついた「本格お茶セット(630円)」を注文しました。
お茶の方も、「玉露・特上」「煎茶・駿府の誉」「抹茶・雅の宴」の3種類から選ぶことができます。濃い抹茶と抹茶はさすがにかぶってますし、ここは「特上」の文字に惹かれ「玉露」にしてみました。
そんなわけが...いや...ホントにあるんですね!
まずはやっぱり静岡。お茶そのものからいただきます。と言ってもすぐにはいただけません。添付されていた「玉露の美味しい淹れ方」を守ります。どれどれ...。
「ポットのお湯(約60℃)を湯のみ7~8分目まで注ぎ、湯冷ましに移します。」
もともと60℃と温度が低いのにさらに冷ますんですね。
「湯を少しの間おき、45℃前後まで冷まします。」
45℃が一番お茶の味が出るんですね...なるほど。
「湯冷まししてから急須に注ぎ、約2分、お茶の美味しさが出るまでしばらく待ちます。」
これ、1回分のお湯って本当に一口分なのですが、その都度2分待つのですね...。
「湯のみに最後の一滴までしっかり注ぎきり、玉露をお楽しみ下さい。」
最後の一滴がおいしいというのは聞いたことあります。しっかり手順を守って...と、では、いただきます!
口に含んで衝撃。よくテレビのレポーターなんかが「お茶って甘いんですね」なんて言うことがありますよね。実はこれまで「そんな大げさな...」なんて思っていたのですが、いやこれは...本当に甘い!このお茶の甘さは、これまでほぼ毎日お茶を飲んできた人生のなかで味わったことの無いものでした。お茶を味わって甘いと言ったレポーター陣に、今までそんな風に思っていてごめんなさいと謝りたい感じです。
O型の我々には...
そして、一杯また一杯と飲むごとに、お茶の味が落ち着いていきます。ただ、やっぱり、その都度、2分待たなければならない上に、1杯の量が少ないというのがなかなかO型人間にはつらいところで、それが最良でおいしい淹れ方なのは理解できるんだけど...と思っていた矢先、隣に座っていた典型的なO型の女の子である友人は、お湯をそのままジャーっと急須の中へ。その瞬間、みんなからつっこまれていたけど、O型だから仕方ない。自分も実はちょっとそうしたかったし(笑)。
お茶を充分堪能したところで、鞠福です。これがねぇ...。本当にまろやかで上品なこと。もちろん、抹茶の味もしっかりと生きていて、あんこのとの相性もバッチリ。ちょっとヒンヤリ冷たい感じがこれまた良い舌触りで、本当に贅沢なティータイムとなりました。
どうも、そのヒンヤリには理由があるようで。
ルールはルールです
実は私は最初、このお茶セットを頼むつもりはありませんでした。このお店の名物でもある「たんぽぽコーヒー」が気になったので、そのコーヒーと濃い抹茶味の鞠福をいただこうと思ったのです。でも、それは無理だったのです。
このカフェには、飲み物の単品メニューと、鞠福とのセットメニューがあるのですが、飲み物単品と鞠福を食べたい場合には、鞠福は売店の方から買ってこなければなりません。カフェのメニューとしては鞠福単品は存在しないのです。ところが、売店の鞠福は基本冷凍での販売で、解凍されているのは一部の味のみ。このとき、濃い抹茶味の鞠福は解凍されていなかったのです。
でも、鞠福とのセットメニューはあるわけですから、解凍されている鞠福はすぐに出せるはずなのですが、飲み物単品にその解凍鞠福は付けられないので、解凍された鞠福が食べたかったらセットメニューを注文してくださいというのです。
セットメニューの解凍鞠福はすぐに提供できるのに、単品鞠福として解凍したものを提供することはできない。その矛盾が全く理解できなかったのですが、ルールはルールですので仕方ありません。そんな経緯から、玉露とのセットをいただいたのでした。
まあ結果として、玉露の味わいは生まれて初めてのものでしたし、良かったわけですけれどもね。
関連情報
・雅正庵