02.中区 名古屋を歩こう

流行とオタクが今、ひとつに

記事公開日:2004年3月18日

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コレクターにはたまらない-第2アメ横ビル

 ではコメ兵本館の北にある大須ういろ本店と第二アメ横ビルの間、赤門通を進みましょう。第二アメ横ビルは秋葉原を思わせる電気街のひとつで、主に電子パーツを扱っています。かつて入口には様々な色の回転灯が回り、最初は何事かと思ったものです。しかし、ここ最近はパーツを買う人自体が少なくなり、第二アメ横ビルの中の店舗も少なくなってきました。秋葉原もそうですが、ここアメ横ビルも電子部品からパソコン、そしてマニアへと客層がシフトしています。

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▲赤門通の東を眺めると、一見電気街かと見紛ってしまいます。

 第二アメ横ビル2階にあるのが「コレクターズショップ」。アニメ・アイドルテレホンカード・プレミアムグッズ専門店です。リュックを背負い、紙袋を提げた人たちがいつも品定めをしています。最近は食玩なども扱っており、そういう人たち以外の人も見に来るようになりました。私はまだ、一人で入る勇気は無いですけれど。アイドルグッズの中には、防火や郵便局のポスターなども売られており、買取も行っています。ひょっとしたらあなたが何気なく持っているテレカなど、高額で引き取ってもらえるかもしれませんよ。

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▲第二アメ横ビル。かつては赤・黄・緑などの回転灯がここに...。

日本一効率の良い信号機-門前町通

 そして次の信号が裏門前町通です。ここには、テレビでも紹介された変な信号機があります。信号機を設置するスペースが無く、中央に自動車用・歩行者用各4つの信号機が一つになったものが吊り下げられています。自動車用の信号機を4つくっつけて四角形にし、その内側に歩行者用信号が横向きにつけられています。一見すると信号機が空中に浮いているように見えます。

 この裏門前町通には「キトータンス」「松本洋家具店」といった家具屋さんがたくさんあります。大須家具街とも言われ、30以上の店舗が軒を連ねています。昔ながらのお店だけではなく、今時のインテリアショップもあります。家具アーティストもまた、大須ドリームを目指しているのです。並行して雑貨を扱うオシャレな店も増えてきています。

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▲これがオールインワンの信号機。歩行者用はちょっと見難いです。他にこれ使っている所あります?

パソコンからコスプレ喫茶まで-グッドウィル

 では、その不思議な信号交差点をそのまま、赤門通を直進します。すると「グッドウィル」というパソコンショップがあります。かつては「356日オープン」という一瞬「ん?」と思わせる看板を掲げていました。こちらもかつてのコメ兵スタイルで、大須界隈にジャンル毎、8つの店舗を構えています。

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▲見た目も派手なグッドウィル。でもここは普通のPCショップ。

 ここは本店でごく普通のパソコンショップです。1階が消耗品、2階新品パソコン、3階ソフト・中古パソコン、4階AV機器・デジカメ、5階がDOS/Vパーツ・自作工房となっています。しかし、グッドウィルはマニアのハートをがっちり掴んでいます。他にも中古専門店、サプライ専門店などがあるのですが、中でも凄いのが万松寺通にある「アミューズメントパーク」。DVDアニメ、雑誌、グッズ、同人ソフト、アダルトゲーム、アダルトDVDと、目がくらくらする品揃えでなんと5階建て。こちらのビルにも、私にはまだ踏み入る勇気がありません。

 しかし、そういった物を売るだけには留まりません。このビルの5階にある喫茶店は「コスプレ喫茶」です。夕方5時までは店員さんが全員セーラー服、そしてそれ以降は様々なアニメキャラクターのコスチュームを纏っています。現在は閉店してしまいましたが、店員が巫女の衣装を着ている「巫女茶屋」というお店もありました。定かではありませんが、グッドウィルと万松寺には関係があるそうですから、さすがに巫女を売り物にするのはまずかったのかもしれません。行った人の話によると、トイレが使えないようになっていたとか。目に焼付けて「帰ってからして下さい」ということですね。

 グッドウィルの求心力か、電気街の衰退からか、こういった店に鞍替えしたところも多く、以前にも増して「同人誌」「アニメグッズ」という看板を見かけるようになりました。テレビ愛知もグッドウィルと共同でコスプレイベントを行ったり、「大須コスプレ物語」という番組を制作、DVDを全国発売し一部では好評です。テレビ愛知は「大須のテレビ局」というイメージを確立したいらしく、大正琴からコスプレまで大須にまつわることには何でも絡む方針とのことです。

 ただ、秋葉原と違うのはそれが孤立していないという点です。大須は古着や雑貨屋さんもありファッショナブルな若者もやってきますし、マニアな人もやってきます。そして観音さんにはお年寄り。老若男女問わず、趣味も問わない街なのです。ただ見た目だけで、何が目的で大須にやってきているのかは大体想像がつきますけどね...。

お店を持つ夢の一歩はここから-マスターズボックス

 では、少し戻って裏門前通を北へと歩きます。すると裏門前公園があります。その手前の安田ビル3階にあるのが「マスターズボックス」です。ここは「レンタルショーケース専門店」です。ピンとこないかもしれませんが、店内を見渡すと、施錠がしてある透明のショーケースがずらっと並べられています。縦横各30センチほどの大きさのものから、もっと大きなものもあります。そしてそれぞれのショーケースには古いレコードやアクセサリー、ブリキのおもちゃなどが並べられています。実はこれ、それぞれのボックスがひとつのお店なのです。つまり、物を売りたい人が箱を借りて、そこにディスプレイしている無人販売所なのです。無人とは言っても全体を見る店員さんが居ますので、物を見たい時は声を掛けて鍵をあけてもらいます。

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▲マスターズボックスのある安田ビル。もとは家具屋さんらしく、運搬用エレベーターで上がります。

 これなら、趣味で物を作っていて、売りたいけれど店を出す程ではないですとか、普段は働いているけど何か商売がしたい、フリーマーケットに行く暇が無いけど不用品を売りたいといった人に最適です。しかも販売手数料は5%で、高さ29cm×幅29cm×奥行き17cmのボックスであれば月1500円で出店できます。これなら気軽にあなたも店長になれます。ビルの3階ですが案内看板の効果もあってか訪れる人は多く、この日も何人か自作アクセサリーやフィギュアを購入していました。

 では、そこから東へ進み新天地通を南下します。一番人通りが多く感じた通りです。左側には第一アメ横ビルがあります。ここは第二と違い、一般的な電化製品や時計などが売られています。ちなみに、かつて上野のアメ横からこの「アメ横」の名称使用差し止めで訴えられたことがありましたが、大須にとってはめでたく却下となり、現在に至っています。

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▲大須新天地通、この先に第一アメ横、万松寺、万松寺ビルがあります。大変な人通り。

信長が父の位牌に抹香を投げつけたお寺-万松寺

 そして左手に見えてくるのが「万松寺」です。このお寺は織田信長の父・信秀が1540(天文9)年、名古屋村(現在の錦2丁目)に創建したもので、名古屋城築城の際は加藤清正が宿舎として使用しました。その1610(慶長15)年にこの地へ移っています。

 さて、この万松寺には信長の有名なエピソードがあります。織田信秀は1552(天文21)年、42歳のときに病気で亡くなります。そして、葬儀がこの万松寺で行われることとなりました。300人以上の僧侶、700人以上の参列者により葬儀は盛大に行われていたのですが、信長の姿がありません。のちに信長の傍若無人ぶりを自分の死をもって諌めた守り役、平手正秀ははらはらしながら待っていました。親族の焼香が近づきます。

 すると信長は、葬儀には全く相応しくない格好で現れ、抹香を信秀の位牌に投げつけたのでした。この場面は有名でドラマにも登場しました。そして信長はうつけ者だ、乱暴者だという評判が立ったのです。しかし、本当にそうだったのか、隣国を油断させるための行いだったのかはわかっていません。でも、守り役平手正秀はそれが原因で亡くなっていますからね。中村区稲葉地にあった、信長が少年時代手習いに通った凌雲寺で想像したやんちゃぶりは本当だったかもしれません。

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▲万松寺。信長は勢い良く涙をぬぐったのが、抹香を投げつけたように見えたという説も。

 続いて、その万松寺が進める大須開発を見ていきましょう。


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