明徳公園-どんな香りが流れる川なのか

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名東区[11] 明徳公園

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清水屋から続く香流川-公団藤ノ木団地

名東区の北東端は、名東区、守山区、長久手町、尾張旭市の区域が入り組んでいることは前回お話しましたが、そのなかで名東区の北端だけははっきりしています。

それは川が区境だからです。名東区の北端を流れる香流川。字面を見ると、思わず清流を想像してしまいそうな名前の川に沿ってまずは歩きます。

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▲清水屋はギリギリ守山区になります

清水屋というスーパーの前から、両側に高層住宅が立ち並ぶ香流川を歩きます。名古屋サンプラザを横目に、公団藤ノ木団地を越えると藤ノ木川と合流します。この合流地点あたりから、川の周辺の景色は変化を見せ始めます。

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▲香流川の両岸には高層マンションがずらり…ですが

それまでの高層住宅とは対照的に、戸建住宅が多く見られるようになり、倉庫や町工場なども現れます。名東区と言いますと、転勤者ばかりが住んでいるようなイメージがありますが、ここから先は昔から名東区に住む人々が多い地域になり、どこか下町風情も漂います。

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▲藤ノ木川と合流するあたりから戸建住宅が多くなります

マンションや町工場を抜ける-香流川サイクリングロード

香流川の川岸にはサイクリングロードが整備されていて、道路の幅が確保できない部分には「150メートル先自動車等は通りぬけできません」という標識があったりします。

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▲名東区の東端から西端までサイクリングロードが整備されています

しかし川岸の行き止まりとなれば、名古屋っ子にとっては絶好の路上駐車スポット。まさに路駐天国という言葉がぴったりの風景が広がります。

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▲通り抜けできません=路上駐車OK!?

藤森村と猪子石村の境目だった明徳公園

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▲名東区にしては珍しく町工場の姿も

東名高速道路の高架をくぐり、しばらくすると延珠人道橋という橋が登場します。ここからは、川の北側も名東区の区域になります。一旦川から離れて南へと歩きます。この延珠人道橋の真南には、名東区民の憩いのスポットである明徳公園があります。

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▲東名高速の高架をくぐります

名東区の明徳公園。まるでダジャレのようなそのネーミングセンスは狙ったものでしょうか。公園は中央で猪高町猪子石と猪高町藤森と地名がわかれており、かつてここが藤森村と猪子石村の区境であったことがわかります。明徳公園を散策してみます。

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▲すると南側に明徳公園が

明徳公園は広さ18ヘクタールで、つり池として親しまれている明徳池、バーベキューもできる子どもキャンプ広場、児童球技場といった施設が、残された森のなかに整備されています。

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▲児童園では子ども達の声がこだまします

児童球技場の地下には貯水槽が2槽あるそうです。かつてこの森は丘陵地に同化していたのですが、公園の周辺はすっかり開発され、今では市街地のなかのオアシスになっています。

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▲貯水槽が地下に埋設されている児童球技場

しかしそんなオアシスに「痴漢注意」の看板が。森の周辺は風景だけでなく、住む人間も変わってしまったようです。痴漢に気をつけて、尾根沿いの遊歩道を歩きましょう。

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▲子どもキャンプ場は休日になると多くの人で賑わいます

森は結構起伏があり、標高72.8メートルの頂上からは名東区を一望することができます。名東区がいかに住宅密集地であるかを実感することができます。

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▲明徳公園の森は意外と起伏があります

コナラ広場やウラジロ広場、児童公園もあり休日は多くの人で賑わいます。釣り池には「ヘラ放流」という看板とともに、「危険なカメに注意」という看板が。誰かが放流したのでしょうか…。

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▲標高72.8メートルから名東区を一望できます

春には桜、秋には紅葉が楽しめます。痴漢とカメにさえ気をつければ、休日をゆっくりと過ごせる場所です。

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▲釣り池は休日になるとお客でいっぱい

イノシシに追いかけられた少女の伝説-香流川

私もかつてこの明徳公園に何度も来たことがあります。では再び香流川へと戻ります。ここから先は私にとって懐かしい風景となります。

この界隈は私の母の実家があった場所であり、私にとって故郷なのです。祖父も祖母も他界してしまったので、このあたりを歩くのは久しぶりです。なので、昔はここにスーパーサノヤがあったなぁなどと、変化を感じることができました。

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▲このあたりは私にとって懐かしい場所

ところで、香流川とはどんな香りが流れているのでしょう。匂いをかいで見ましたがさっぱりわかりません。調べてみますとその名の由来には諸説あるのですが、ひとつをご紹介しましょう。

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▲香流川には水鳥の姿も

その昔イノシシに追いかけられた少女が、この香流川あたりまで逃げてきました。少女は川の神様に「助けてください」と祈ると、川はイノシシが渡れないほどの幅に広くなり、少女はイノシシから逃げることができた。という伝説が残されているのです。

香流川には、川の神様を素直に信じた、その少女のきれいな心の香りが流れているということだそうです。「香流」を「かなれ」と読む、その読み方もきれいですよね。私は好きです。

実際に数十年前までは、このあたりをイノシシが走っていたとか…。そういえば名東区内には「猪」という漢字の付く地名がたくさんありますね。その謎は猪子石編で解明します。

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