16.守山区 名古屋を歩こう

長閑な風景は危険と隣り合わせ

記事公開日:2006年10月16日

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信号機にスルーされている道路がある-雨池交差点

 志段味散策を続けます。志段味支所から志段味中学校方面へと歩くと、竜泉寺界隈から愛岐道路へと繋がる県道15号線へ出ます。この道は交通量が多く全線複数車線化工事が進められていますが、未だこのあたりは細いままで、太くなる気配もありません。志段味支所北交差点から少し北東に歩くと、Y字型の信号の無い三叉路があります。ここで県道15号から県道75号が分岐しています。75号側はかなり細く、大型車同士のすれ違いは大変そうな感じがするのですが、そんなことはお構い無しにどんどん車が入っていきます。この道路は尾張旭市の森林公園へと繋がっています。まずはそちらへ歩いてみます。

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▲かつて村役場があった場所に建つ志段味中学校。
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▲道路拡幅が進む県道15号。
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▲中学校付近は拡幅の気配がありません。その先では工事されているのに...。

 その道路の南側には八幡神社があり、その先には雨池交差点があります。以前はパチンコ店や室内ドッグラン、うどん店などが交差点周辺に密集していましたが、道路を拡幅するためかパチンコ店以外は姿を消しました。この交差点、よく見るとおかしいのです。何がおかしいのかといいますと、この交差点に入ってくる道路は5つあるのですが、信号は通常の十字路分しかないのです。つまり、交差点に接続されているにもかかわらず、ひとつだけ信号機の無い道路があるのです。見ると看板が置かれていました。

「交差点に入る場合は四方の交通に充分注意して進行して下さい」

 ...。それって、かなり無茶ではありませんか?この道路には信号が無いから、信号の変わる合間を縫って頑張って行けということですよね。恐ろしい...。その恐ろしい道路の方向へと歩いていきます。

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▲県道75号の南側にある八幡神社。志段味支所からも近いです。
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▲交差点に接続されているのに、この面だけ信号機が無い道路。
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▲思い切って頑張って通行しろという、警察からのメッセージ。

工場の先に本当の志段味がまだある-順正寺

 その先には日本精機や名古屋化学、伊勢工業所といった工場が立ち並んでいました。工場の間を通るように、小川の横を東へと歩いていきます。小川も細ければ道路も細い。今度は普通車でもすれ違うのが大変そうな細さです。順正寺を横目にその細い道をさらに歩いていきますと、何やら住民が設置したと思われる看板が見えてきました。「区画整理反対」「負担金出せないと引越し」「売れ残ったら...」といった文字が見えるのですが、木々に覆われていてよく見えません。やはりこのあたりは新しい街づくりをするにあたって、問題が山積している様子がわかります。

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▲工場が立ち並ぶなかにある細い道路。
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▲小川の横をさらに細くなって進みます。
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▲順正寺へ続く道の方が幅が広い。

中部で唯一のインターナショナルスクール-名古屋国際学園

 すると辺りが急に開けた先に、ガラス張りの立派でおしゃれな建物が見えてきます。名古屋国際学園です。米国西部地域学校大学協会(WASC)の認可を受けた中部地方で唯一のインターナショナルスクールで、アメリカ式のカリキュラムで授業は全て英語で行われているとのこと。3歳から17歳の生徒がここで学んでいます。卒業するとアメリカの高校卒業と同じ資格が与えられます。設立は1964(S39)年と古く、あくまでも英語を日常語とする子どもたちを対象とした学校です。ですので、学校のホームページももちろん英語です。こんな地味な場所にあるにもかかわらず、その垢抜けた校舎を見て気分はすっかり異国の地という感じになったのもつかの間。振り返ればやはり志段味です。

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▲インターナショナルスクール、愛知国際学校。

志段味でも名古屋営業所-南原の工業地域

 このあたりは工場が多く、名古屋国際学園の北側にもいくつかの工場があります。北方向へそれらを通り過ぎて歩くと県道75号に出ます。右折すると尾張旭市の森林公園方面なので、左折して雨池の交差点に戻ります。周囲は古くからの住宅や事業所が多く、なかには「名古屋営業所」という看板を出している事業所もいくつかあります。まあ間違いでは無いんですけどね。でもこの風情で名古屋営業所というのにはなんとも違和感が...。

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▲このあたりもやはり事業所が多い。
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▲県道75号沿いには事業所のほかに個人商店もちらほら。

敷地内に領徳碑のある農協-JAなごや志段味支店

 雨池の交差点に戻って今度は北へと歩きます。この先、自動車での通行は難関です。領徳碑が置かれているJAがある、中志段味の交差点で県道15号と交差した先が問題です。その先は志段味橋があり春日井市方面へと抜けられるために大変交通量が多いのですが、普通車同士が走りながらすれ違うのは困難な細さな上に、乳母車を押したお年寄りが大変多く歩いています。自動車での通行は細心の注意が必要ですが、歩行者として歩くのも危険な場所です。当然、歩道なんかはありません。恐る恐る歩いていきます。

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▲中志段味のJA。かなり大きい。かつては農業が盛んだったんでしょうね。
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▲JAの敷地内にある領徳碑。
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▲この道路こう見えても、この部分はまだ幅が広い方です。

お地蔵さんが向かい合う墓地がある場所の住所は...墓前

 すると右手、民家の合間に六地蔵があります。畑に囲まれた墓地にお地蔵さんが3体ずつ向き合っています。すぐ横には立派なクロガネモチの木が。昔ながらの蔵が残り、ススキの穂が揺れ、周囲は本当に長閑。先ほどの恐ろしい道路が嘘のようです。全てのお地蔵さんに綺麗な花が供えられていました。あの道路でよく見かける、乳母車を押しているお年寄りが供えているのでしょうか。和やかな気持ちになります。ちなみにここの地名は「字墓前」ズバリそのままです。これも区画整理で消えてしまうかもしれませんね。

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▲3体ずつが向き合っている六地蔵。
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▲近くには蔵らしきものがあったり。
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▲クロガネモチの木やススキが。長閑です。

森の中へ...湧き水そして井戸・別世界-才井戸流

 では再び恐ろしい道路へと戻ります。道路はその先で直角に左に曲がるのですが、そこをまっすぐ行くことができますので行ってみます。木に覆われ日光は遮断され、今度は違う意味で怖い道路になります。右側には川が流れているのですが、道路と川の間にあるガードレールはグニャリと曲がっています。無理に自動車が通ったのでしょうか。この小川は才井戸流と呼ばれ、このあたりの湧き水が流れています。とても綺麗で透き通っていました。さすがに口をつける勇気はありませんでしたが。近くには、今は使っていなさそうでしたが井戸も残っていました。

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▲非常にすれ違いが困難です。奥では自動車が譲り合っています。
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▲折れ曲がっている部分を直進。昼間でもちょっと怖い。
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▲さすが湧き水。透き通っていて綺麗な才井戸流。

別世界は続く遺跡に農場...でもその先は-天白元屋敷遺跡

 その道路は守山高校に突き当たります。このあたりは区画整理が行われている様子もなく、住宅なども建っておらず昔ながらの河川敷といった状態になっています。そうです。もうこの先は庄内川で対岸には春日井市が見えます。その河川敷となっている高校の東側は天白元屋敷という遺跡です。古墳時代から中世にかけての土器や陶器片などが出土しており、その時代の集落遺跡であると考えられています。地名も「字天白」「字元屋敷」とそのままです。一見区画整理とは無縁に見えたその場所にも、宅地造成の波はやってきていました。奥にはブルドーザーが。

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▲怖い道の先にある守山高校。
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▲東側には天白元屋敷遺跡が。
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▲その奥ではブルドーザーが宅地造成しています。

ここの部分は新しく道路作りそうだね-諏訪神社

 その先は道もよくわからず、重機なども見かけましたので、危険と判断して先ほどの危険な道路が折れ曲がっている部分へと戻ることにします。まあどちらも危険なのですが。そこを春日井方面には行かず、逆に東へと歩きます。昔ながらのホーロー看板がやたらと貼り付けられた倉庫みたいな建物なども見受けられます。志段味東コミュニティセンターと諏訪神社が見えると、その先で県道15号と合流です。

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▲志段味東コミュニティセンターが併設されている諏訪神社。
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▲昔はよくありましたよね。こういう看板がベタベタ貼られた小屋。

 するとびっくり。その先では大々的に宅地造成工事が行われており、まさに新しい街が作られている真っ只中といった様相でした。ひょっとすると、県道15号はこのあたりを拡幅するのではなく、あちらの造成中の方に迂回し、遺跡を突っ切るかもしれません。竜泉寺界隈がそうであったように。でもまだ今は「月虎かとりせんこう」「地の果てから天の果てまで仕事をたまわります」といった古くからの看板が残り、昔ながらの志段味を思い出させてくれます。この先、野添橋で野添川を越えるといよいよ上志段味です。開発されているとはいえ、中志段味にこれだけ昔ながらの風景が残っているなら、上志段味にはもっと残って...と思ったらそれは間違いでした。その先ではさらに大々的に造成工事が行われていたのです。

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▲月虎かとりせんこうのホーロー看板。
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▲野添橋の向こうは上志段味になります。
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▲この先、上志段味は意外と宅地開発が進んでいます。

中志段味2010

 区画整理反対!という看板を見かけた、名古屋国際学園周辺は今も当時の様相を残していますが、道路拡幅が進む県道15号沿いを中心に街の雰囲気はガラっと変わっています。特に、JAなごやの志段味支店は、道路拡幅のために当時の立派な建物が壊され、駐車場重視の、洒落た建物の支店に生まれ変わりました。

 才井戸流や、天白元屋敷あたりも当時と変わっていませんが、月虎かとりせんこうの看板があったあたりは、新道の建設工事が着々と進んでいて、訪れるたびに風景が変わっています。

関連情報

名古屋国際学園


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