- マンボウを見るんじゃなくて食べつくし!
- 「こうなります」って…逆じゃない?
- 東紀州おいしかったです
三重県南部、東紀州地域を特集してお送りしてきましたが、今回がいよいよ最終回です。名古屋方面からこの地域に向かいますと、今のところ紀勢道の終点となっています、紀勢大内山インターを降りて、そこから国道42号線を走っていくと現れるのが「道の駅・紀伊長島マンボウ」です。
マンボウといえば、同じ三重県の志摩市にある志摩マリンランドは、「マンボウの泳ぐ水族館」というキャッチフレーズをつけていて、人気者となっています。ここは水族館ではなくて道の駅です。道の駅でマンボウに会えるなんて…と思ったら、彼らは…変わり果てた姿になっていました。
休日は屋台で出会えます!ん…?屋台?
名古屋方面から国道42号線で紀北町紀伊長島区へやってきますと、ちょうど東紀州の玄関口にあたるのがこの「道の駅紀伊長島マンボウ」です。大内山からずっと、山中をクネクネと走っていた道路が、ここから海岸線を走るようになるのです。といっても、この先は海山区という名のとおり、海と山が交じり合った風景になるのですけれども。
そんな立地から、休日ともなると駐車場は大混雑。活気があります。でも、活気を感じるのは人の多さからだけではありません。
そう、屋台が出ているのです。
まさか…そう、マンボウに出会えるのは、この屋台です。
屋台で売られていたのは、「イカの串焼き」「くじらの串焼き」「鮫の串焼き」、そして出ました!「マンボウ串焼き」です。
紀北町の魚として親しまれているマンボウ。実はこの紀北町紀伊長島区では、マンボウを食べる習慣があるのです。
この紀伊長島は、志摩マリンランドのある志摩市からはそれほど離れていないのですけど、片や水族館のアイドル、そして片や串焼き。親しまれているといっても、マンボウ自身にとってはちょっとの距離の差で、運命が変わります。
こうなります…じゃなくて…
見ると屋台には、「マンボウってどんな魚だっけ?」という人のためでしょうか、マンボウの写真が貼られているのですが、どうも表現が面白い。
だって、マンボウの写真と串焼きの写真を並べて「なんと…こうなります」って書いてあるんですよ。
いや、肉が串焼きになっている様子は、どんな魚や牛や豚でも一緒ですよね?「こうなります」じゃなくてむしろ「こうでした」って感じじゃないかな?
でもまあ、この写真を見せられたことで、心の奥底にあった「マンボウといっても、さすがにあの水族館にいるマンボウとはちょっと違う奴じゃないの?」なんて最後の疑問を、木っ端微塵に粉砕してくれました。
結構しっかりした味で…おいしい
私たちはここで、マンボウの串焼きと鮫の串焼きをいただくことにしました。
まずは鮫の串焼きから。塩コショウがたっぷりふられていたのですが、それでも白身のさっぱり感が伝わってくるほどに淡白です。よく言われる、臭みも全然感じられず、それは新鮮なサメだからなのでしょうね。
そしていよいよマンボウです。
普通の白身魚に比べると、しっかりとした弾力があるのですが、鶏肉ほどの噛み応えはなく、超やわらかい鶏肉といった感じでしょうか。味にクセはなく、おいしくいただくことができました。マンボウもやはり、新鮮でないと臭みがでてしまうため、やはり現地でしかいただけない味なわけですねこれは。
せっかくこの道の駅に来るのなら、やはりこのマンボウ串焼き屋台の出ている、休日がオススメです。
まだまだ終わらないマンボウ
では、道の駅の中へと入ってみます。
やはり海に近いということで、海産物を中心にお土産品がたくさん売られていますが、一方で、牛乳で有名な大内山も近いことから、大内山牛乳や、大内山牛乳を使ったヨーグルトなどの乳製品、クッキー、さらには焼きたてのパンも販売されていまして、おみやげに何を買おうか迷うってしまうほどに充実しています。
品揃えに関しては今どきの道の駅という感じですが、接客は昔のドライブインクオリティー満載なので、広い心でレジに向かいましょう。
さて、この道の駅紀伊長島マンボウには、販売所のほかに、食事ができるスペースがあるのですが、そのメニューの豊富さにちょっとビックリしてしまうほど、写真が貼り出してあります。
もちろん目玉は…やっぱりマンボウ!
でも、それだけではありません。東紀州にやってきて、めはり寿司は食べたけど、まださんま寿司を食べていない!ということで「さんま寿司」と、これまたどういうものか想像がつかない「種まき権兵衛ラーメン」のセットと、そして「マンボウかき揚げうどん」を注文しました。
種まき権兵衛ラーメンは…いたってシンプルなラーメンで、超あっさりでした。
一方、このさんま寿司がたまらん。カラシがよく合う。これはもっと食べたかったなぁ。
続いて、マンボウかき揚げうどんをいただきます。かき揚げのなかにマンボウの身が入っていまして、やはり印象としては、さっぱりとしていつつも、白身魚に比べるとしっかりとしていて、特に串焼きよりも少し弾力を感じて、食べ応えがありました。
他にもこのレストランスペースでは、マンボウのフライがセットになった「マンボウランチ」や、渡利牡蠣を使った「カキフライ定食」さらに「さんまの蒲焼丼」「たまり焼きいか定食」と、あれもこれも食べたくなってしまう豪華ラインナップとなっています。
それらは派手に写真付きのポップで紹介されていて、こちらも今どきの道の駅という感じがしますが、やはり接客は昔のドライブインクオリティー満載なので、広い心でレストランに向かいましょう。
充実した東紀州の旅路でした
と以上で今回の、東紀州の旅は終わりです。この後、国道42号を北上して、紀勢道、伊勢道、そして東名阪道を経由して名古屋へと戻ります。
今回は、牡蠣づくし、干物バイキング、お造り、伊勢エビ、めはり寿司、そしてマンボウにさんま寿司と、東紀州の味をしっかりといただきまして、温泉にゆっくり入り、さらにはウミガメを抱っこしたり、日本最古の神社にお参りしたり、鬼のような迫力の海に侵食された岩を見たり、種まき権兵衛さんに感化されたりと、充実した時間を過ごすことができました。
道の駅マンボウは玄関でありますから、ここを出発すると、道は海を離れ山の中へと入り、あっというまに風景は変わります。
ただ、渡利牡蠣が食べられなかったのは、少し残念だったな…ということもありますし、まだまだ熊野や尾鷲には興味深いスポットがたくさんありますから、また近いうちに訪れたいな…なんて思いながら帰路を走っていると、山道を登りきったところに、紀北町の紀伊長島を見渡せる丘が。
そこはマンボウの丘。海にいるマンボウのはずなのに、丘にその名がついていることにちょっと違和感はありましたが、紀伊長島を見下ろす位置に、7体のマンボウのオブジェが。
最後まで、マンボウづくしの紀北町でした。
かつては、マンボウの紀伊長島と権兵衛さんの海山という、それぞれの町にイメージがあったわけですが、合併したことでどちらを前面に出すか…むずかしいところですよね。
そんなイメージの統一がまだ出来ていないからか、紀北町にはどうもイメージキャラクターはいないようで、町のホームページのトップを見てもキャラクターがいないどころか、権兵衛さんもマンボウもクローズアップされていません。
やっぱりここは、マンボウに乗った権兵衛さんのキャラクターを早急に作ったらどうでしょうか。町のイメージ統一のためにも!って。無理か…。
だって、合併してもそれぞれ別個で存在し続けたいからということで、「紀伊長島区」と「海山区」に別れてるんだものねぇ。それに、大抵は県全体でも1ヶ所か数箇所しかない手形交換所ですら、いまだに海山と紀伊長島にそれぞれ存在しているあたりにも、実は両区の間には、大きな壁があるんじゃないのかと思えてなりません。
コメント
マンボウ食べてきました~
サメとクジラと3点セットで
美味しかったです
お刺身があれば食べたかったなぁ
>shiseiさま こんばんは
マンボウ食べられたのですね~!
自分も、想像していたよりもおいしかったです。
確かに、お刺身…あったらいいですね。
また、食べに行きたいなぁ…。