- 式年遷宮の御用材が木曽から岐阜・愛知を経由して伊勢へ
- 木曽川に沿ってトラックで陸送・各地で奉迎送行事
- 1300年の歴史のなかで初・可児の白鬚神社で奉迎祭
20年に一度 全てを作り替える神宮式年遷宮
20年に一度、お伊勢さんの社殿や御装束、神宝などすべてを作り替える「神宮式年遷宮」に向けて、木曽で伐りだされた御神木を迎え送る行事が岐阜県と愛知県の木曽川沿いの各地で行われました。なかでも可児市では、1300年にわたる式年遷宮の歴史のなかで初めての行事となり多くの人でにぎわいました。
ご神体を納めるための御用材が木曽から伊勢へ
御神木と呼ばれているのは、ご神体を納める「御樋代(みひしろ)」のための御用材「御樋代木(みひしろぎ)」のこと。中津川市加子母で伐りだされた御神木は岐阜県をめぐって外宮へ、一方で長野県上松町で伐りだされた御神木は愛知県をめぐって内宮へと運ばれます。
太鼓にのせての獅子舞とソーラン演舞
中津川を出発した御神木は、2025年6月7日(土)に瑞浪市を経て可児市のカヤバ岐阜北工場へ。カヤバでは御神木を載せたトラックを引く「奉曳」が行われ、午後1時頃に土田白鬚神社へとやってきました。
到着に先立ち、神社では可児市宮太鼓保存会の演奏と獅子舞が奉納され、さらに、白鬚神社で行われる流鏑馬でいつも披露されているソーランの演舞も行われました。
奉迎祭と御神木自由見学
白鬚神社の鳥居近くに御神木を載せたトラックがやってくると、多くの人がひと目見ようと歓迎。奉迎祭として神事が営まれました。
予定よりも早めに到着したことで時間に余裕があり、10分間ほど自由見学の時間が設けられ、人々が順番にトラックの目の前で御神木を見学することができ、混乱することなくまさに目の前で御神木を見られました。
稚児行列と菓子撒き・餅撒きも
午後2時頃、御神木は岐阜市に向けて出発しました。白鬚神社では奉迎祭に合わせてその後、稚児行列と餅まきを開催。華やかな衣装の子どもたちが参道を進みました。
本殿では、子どもたちが対象のお菓子撒きと、全員が対象の餅撒きが行われ、大盛況のうちに奉迎送行事は幕をおろしました。
令和15年(2033年)に向けて…伊勢と繋がる岐阜と愛知
また、この前日に愛知県犬山市の針綱神社で行われた奉迎祭も見に行ってきました。そちらはブログに書いていますのでよろしければお読みください。

これから9年をかけて、令和15年(2033年)の式年遷宮に向けて様々な行事があり、社殿などの作り替えが行われますが、岐阜県と愛知県の木曽川沿いではまさにこの奉迎送こそが20年に一度の式年遷宮行事ということになります。
お伊勢さんといいますと遠く離れた場所にあるという印象がありますが、木曽川で繋がっているのだなと実感するとともに、その行事によって地元の人々が盛り上がり、人と人を繋ぐ役割も果たしているのだなと感じました。
愛知県を運ばれた御神木は9日(月)に内宮へ、岐阜県を運ばれた御神木は10日(火)に外宮へと曳き入れられます。
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