- 世界野球プレミア12の強化試合と開幕戦がナゴヤで開催
- CBCとメ~テレが「なかよく」中継することをアピール
- メ~テレがバンテリンドームナゴヤから中継するのは「異例」
開幕戦はバンテリンドームナゴヤ
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が4年に一度開催している野球の国際大会「世界野球プレミア12」が1年遅れで開催され、その開幕戦を見に行ってきました。
このシリーズはTBSテレビ系列とテレビ朝日系列が分担して中継することになっていて、開幕戦が名古屋ということもあってか、東海地区向けに独特の新聞広告が出ていたのです。
まずは強化試合をCBCテレビが中継
開幕に先立ち、11月10日(日)にバンテリンドームナゴヤで「強化試合」として日本とチェコ共和国の試合が行われ、それがTBSテレビ系列で放送されたのですが、その告知広告にメ~テレのキャラクターである「ウルフィ」がいたのです。CBCテレビの広告なのに。
CBCテレビのキャラクター「シェアシェア」と「ウルフィ」がキャッチボールをしているイラストともに「CBCとメ~テレがなかよく生中継」という文字が。中継自体はあくまでもキー局主導なはずですが、強化試合と開幕戦が名古屋で行われることをきっかけに、両局がコラボ感を出していたのです。
バンテリンドームナゴヤからメ~テレが中継するのは珍しい
11月13日(水)の新聞広告にも、やはりウルフィとシェアシェアが描かれ、今後の試合日程が記載されていました。この先の試合はバンテリンドームナゴヤで行われるわけではないのですが、東海地区向けの広告ですからもちろんキー局の名前ではなく「CBC」と「メ~テレ」と書かれています。
ところで、今回プレミア12の強化試合と開幕戦が行われたバンテリンドームナゴヤは、ご存知のとおり中日ドラゴンズのホーム球場です。中日ドラゴンズの野球中継は、CBCテレビ、東海テレビ、三重テレビ、テレビ愛知という中日系の民放テレビ局とNHK名古屋放送局に限られているため、メ~テレと中京テレビがここから野球中継をすることは普段ありません。
ナゴヤ球場には中継カメラを入れることができなかった
メ~テレは1962年(昭和37年)の開局以来、中日ドラゴンズのホームゲームを中継したことがありません。さらに「名古屋テレビ放送50年史」によると、1988年(昭和63年)当時は「当社はナゴヤ球場に中継カメラを持ち込めない制約があった」という状態であった書かれており、ナゴヤ球場時代は中継そのものができない状態であったといいます。
当時メ~テレは、中日ドラゴンズとの関係を構築しようと、大型のドラゴンズ情報番組「ドラゴンズ倶楽部」を制作するなどするのですが、実を結ぶことはありませんでした。
中日ドラゴンズのホーム球場は、ナゴヤ球場からナゴヤドームへと移り、オールスターゲームや高校野球など、ドラゴンズ戦ではない試合についてはメ~テレもナゴヤドームから中継できるようになります。
そして昨年の3月3日、NPB主催の「侍ジャパンVS中日ドラゴンズ」の試合をメ~テレが中継しました。ホームゲームではなくビジターユニホームではあったものの、メ~テレは開局以来初となる「ドラゴンズのホーム球場での試合の中継」を実現することができたのです。
こういった経緯から、バンテリンドームナゴヤからの中継がメ~テレで流れるのはレアなのです。
始球式には師勝の稲葉さん
始球式には師勝町(現:北名古屋市)出身の稲葉篤紀さんが登場しました。前回大会では侍ジャパンを優勝に導きましたね。そして今回の監督は中日ドラゴンズで長く活躍した井端弘和監督。
一方、対戦相手のオーストラリア代表の監督は、こちらもかつて中日ドラゴンズに所属していたデーブ・ニルソンさん。2000年(平成12年)に登録名「ディンゴ」で在席していましたから、24年前はここで監督どうしがチームメイトとしてプレーしていたということになりますね。
結果は侍ジャパンが9対3でオーストラリアに快勝
6回に追い上げられる場面があったものの、開幕投手となったジャイアンツの井上温大投手が6回途中まで投げ国際大会デビューを果たし、打線がつながり13安打9得点。侍ジャパンが9対3でオーストラリアに快勝しました。
メ~テレとの関係は深化する?
ふりかえると、今年6月15日(土)には、ドラゴンズのビジター戦をメ~テレと東海テレビがリレー中継したという事例がありました。今回はメ~テレとCBCです。これを機に今後、メ~テレがさらにCBCや東海テレビといった中日グループのテレビ局との親交(?)を深めるのか、そこからさらに中日新聞・中日ドラゴンズとの関係深化につなげられるのか。そもそもそれを目的としているのか。気になるところです。
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