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第12回
ホントは無口じゃないのに
空白
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あしあと ガーデンレストラン(メリットインターチェンジ)
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イラストフォト
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 11時50分。バスはメリット(Merritt)という街の入口にあるインターチェンジを降りると、レストランの駐車場に停車しました。街の入口と言っても街は遠く、その影は全く見えません。
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「今日のランチはビビンパでーす。」
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 ガイドさんのテンションは相変わらず高い。今までイマイチ盛り上がりに欠けていた他の参加者も、この時だけは良い反応をしていました。ビビンパ…。私達は昨晩食べたばかりのメニューです。韓国料理は好きな方ですが、さすがに続くとちょっとキツいですね。しかし、そんなことを言っていても仕方がありません。
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 ガーデンレストラン(Garden Restrant)という名のそのレストランには、「TERIYAKI」「DONBURI」の文字があります。どうやら、韓国料理も扱っている和食屋さんのようです。店内にはキリンビールのポスターや、「福」という文字の書かれた提灯がディスプレイされています。運ばれてきたのは、全く味の付いていないビビンパ。金属のボウルに入れられています。石焼を想像していたので少し驚きました。そして、ケチャップの容器のようなものが置かれました。豆板醤でしょうか。どうやらこれで好みの味に調整しろということのようです。さすが和食屋さん。日本人への配慮が行き届いています。
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 他にも、キムチ各種がテーブルに置かれました。そしてご飯と味噌汁。味噌汁はもちろん白味噌でしたが嬉しかったですね。具は全く入っていませんでしたけれども。しかし、ここで相方と顔を見合わせ「ん?」と首を傾げてしまいました。相方も同じ疑問を持ったようです。ビビンバには、もちろんご飯が入っています。にもかかわらず白ご飯が別途用意されているのです。日本的に考えれば、炊き込みご飯をおかずに白米を食べる感覚です。韓国ではこれは当たり前なのでしょうか。
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写真s 写真s 写真
▲ガーデンレストラン。お寿司の握りもやっています。 ▲様々な「和」の飾りが施してあります。 ▲ビビンパ+ライス。味噌汁に具はありません。

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あしあと ガーデンレストランでお昼ご飯
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 テーブルは四人掛けです。私達は横に並んで座り、向かいには韓国人カップルが座りました。食事をしている間は各々で話をしていて、特に会話をすることはありませんでした。このビビンパ、本当に味が付いていなくて、その辛い豆板醤のようなものを入れなくては食べられません。しかし、昨日のビビンパもまだお腹に残っているような感じがして、あまり辛くしたくはありません。そんなジレンマに陥りながらも味は美味しかったので、すんなりと食べることができました。
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「しばらく韓国料理はいいや。」
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 初日、二日目にしてすっかり韓国料理を満喫してしまいました。まだ、カナダ料理を食べていないのですけどね…。しかし、これだけでは済まないことになります。
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 正面に座っていたカップルのうち、女性が席を立ちました。どうやらトイレに行くようです。すると相方も、トイレに行くと言って席を立ちます。私はその時深く考えていなかったのですが、この後試練が訪れることになるのです。
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 テーブルには、韓国人の男性と私の二人きり。当然会話はありません。こういう時、普段の私であれば「今回はどちらからいらっしゃったのですか?」などと決まって話し掛けるのですが、日本語は通じなさそうですしどう話し掛けていいのかわかりません。すると、向こうも同じようにこの空気を感じていたのか、私に話し掛けてきました。
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「Are you Japanese?」
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もちろん、この程度のやりとりであれば私もできます。しかし「Yes」と答えた後の話が続きません。本当は話し掛けられて嬉しいのですが、何と返して良いのかサッパリわかりません。わかりきっていたのですが聞けることをとにかく聞いてみます。
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「Where are you from?」
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「Korea」
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 会話は盛り上がりません。聞きたいことはいっぱいあるのです。この昼食は本場韓国の味と比べてどうなのか、とかビビンパはよく食べますか、とか。しかし英語が口から出ません。向こうもそれを察知したのか、とても簡単なことしか聞いてきません。
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「これ美味しかったですか?」
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 美味しかったですよ。味が好みで調整できるから、辛すぎることも無く食べやすかったです。と答えたいのですが、
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「Yes」
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 と単純なことしか言えません。時間にしてわすか数分のやりとりだったのですが、かなり長い時間に感じました。その人の彼女が席に戻りホッと一安心。しばらくして相方も戻ってきました。
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 バスに戻り、英語で話し掛けられたことを相方に話すと。
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「え!話し掛けられたの!」
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 と面白がっています。
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「で、何を話したの、何を聞かれたの?」
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 と興味津々。一連の流れを話すと大笑い。
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「あなたのこと、口数の少ない無口な人だと思っただろうね。本当はうるさいくらいのお喋りなのに。」
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