NAGOYANOW 名古屋外食産業事情特集

商売のためなら名古屋にあわせますわ

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消費者としては良かったのですが

 シリーズでお届けしています名古屋のファミリーレストラン事情。これまでは関東勢の名古屋進出状況を見てきました、今回は関西勢の状況を見ていきます。一時期、大規模にチェーン展開したにもかかわらず、あっという間に消えていった革新的なお店もありました。現在あるチェーンも含めて振り返ってみましょう。

まんぷく食堂エブリデイス・和食さと

 かつては東海地区全域で結構幅を利かせていたファミレスチェーン。あのガストがまだドリンクバーをホットに限っていた時代に、既にコールドドリンクバーを導入していて、さらにサラダバーや、デザートバーなど、他のチェーンには無いことを先駆けて取り入れていた革新的なお店、それが「まんぷく食堂エブリデイズ」でした。

 しかし、90年代後半から急速に店舗が姿を消していきました。このエブリデイズを運営していたのは、現在愛知に24店舗、岐阜に5店舗、三重に11店舗の「和食さと」を展開しているサト・レストランシステムズです。この地方に進出したのは1979(S54)年のこと。現在はもうありませんが長久手町に1 号店を構えました。和食さとは現在、茨城から岡山にかけて200あまりの店舗を出店しています。サト・レストランシステムズは古くから洋食店を展開してはいたものの、エブリデイズの出店は比較的最近のことで、1号店が大阪にオープンしたのが1993(H5)年です。ほとんどの店舗が、和食さとから業態替えをしたエブリデイズでした。ですから90年代中頃は、和食さとの一部がパーっとエブリデイズとなり、そしてあっという間に和食さとに戻ったというわけです。

 私は、名古屋地区からエブリデイズが既に姿を消していた1998(H10)年に、エブリデイズを探して滋賀県の彦根市まで行き、そこで「パフェファクトリー」を体験するも、お店を出る際に「閉店のお知らせ」という張り紙を見つけてせつなくなったという記憶があります。彦根店は、すぐ横に別のチェーンの和食ファミレスが併設されていたことから、たぶん業態替えもできずに無くなってしまったのではないでしょうか。

 雰囲気やメニュー、そしてサービスも他との差別化を図っていて、とても使い勝手の良いお店だったのですが、こうもあっという間に消えてしまったところを見ると、収益は悪かったのかもしれません。ちなみに和食さとは、大阪に本社を置きながらも名古屋には力を入れており、名古屋に合わせた味噌煮込みうどんといったメニューをラインナップするだけではなく、かなり前から「赤だし」「うなぎまぶし」など名古屋の味を大阪へ逆輸入する試みを行っており、大阪の名古屋の味のパイプ役ともなっていて好感が持てます。

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▲さと→エブリディズ→さととなった鵜沼店。

ハンバーグ専門ファミレスも関西から

トマトアンドオニオン

 ひげを生やしたトマトのおじさんが、フォークでハンバーグを突き刺しているマークで、現在でも愛知に1店舗、岐阜・三重に各4店舗を展開しているのが、トマトアンドアソシエイツが運営するトマトアンドオニオンです。この会社は1978(S53)年に京都府舞鶴市で設立、その後本社を大阪に移しています。愛知県には小牧市にしかお店がないのであまり名古屋っ子には親しみがありませんが、岐阜県美濃地方ではファミレス黎明期からお店があったためによく知られています。

 特徴は料理の量が多いこと。決して値段は安くありませんが満足感はあります。メインのメニューはハンバーグで、名前に反して和食メニューも意外と充実しています。企業コンセプトは、アメリカンファミリーのホームパーティをイメージしたお店ということで、かつてはトマトやオニオンにこだわっているわけではなく、「トマトアンドオニオン」という店名のイメージで頭をいっぱいにしてメニューを見ると拍子抜けしました。しかし最近は名前のとおりになってきています。

※現在はすかいらーくの傘下となりました。

ビッグボーイ

 手ごねハンバーグのビッグボーイ。大阪に本社がありかつては愛知県にも店舗があったような記憶があるのですが、現在は岐阜に2店舗、三重に1店舗を構えています。そういえば、昔はダイエー系列のファミレスだったような...と調べてみると、2002(H14)年の12月に主要株主がダイエーからビービークリエイトに変更になり、本社も東京に移っています。ビービークリエイトは牛丼のすきやを運営するゼンショーの孫会社で、なんとココスジャパンの子会社。ビッグボーイはココスの孫会社という位置づけになったわけです。現在はビービークリエイトとビッグボーイジャパンが合併し、ビッグボーイはココスの子会社にになっています。いろいろありましたが、今も「手ごね」の伝統は続いています。

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▲愛知県には1店舗しかないトマオニ。 ▲焦げまくりの炭のようなハンバーグが出てきたビッグボーイ。

だから四葉のクローバーなんだ!

ザめしや

 1995(H7)年と、名古屋への進出が遅かった割りに、急速に店舗を拡大したのが「ザ・めしや」です。このお店はカフェテリア形式のレストランで、ファミリーレストランと呼べるかどうかは微妙ですが、名古屋の飲食チェーンを語る上では外せない存在です。愛知に23店舗、岐阜と三重に各3店舗を展開しています。ザ・めしやを運営するのはライフフーズ。首都圏と近畿圏にスーパーマーケットを展開するライフコーポレーションと同じ四葉のクローバーマークを掲げていますが、関連会社扱いにはなっていません。

 和食さと同様、味噌煮込みうどんなど名古屋に合ったメニューの豊富さと、待たなくても良いという点が名古屋っ子のせっかちさに合ったのか、名古屋で順調に店舗を展開しています。かつてはこのザ・めしやと同じようなカフェテリアスタイルの「めしの里」というチェーン店を、一宮市に本社を置く惣菜メーカー岩田食品が展開した時期がありましたが、現在は1店舗を除いて閉店しています。1品1品は確かに安いのですが、あれこれトレーに乗っけていると意外と高くつきます。「ザ・めしや」という店名が、和食カフェテリアというお店の形態をズバリ表していて、そのネーミングセンスに感服です。でも、最近増えつつある「めしや食堂」というネーミングはちょっとどうかな...という気がします。

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▲和食カフェテリア・ザ・めしや。
 

とにかく雰囲気重視

サンマルク

 岡山を関西として扱うのは微妙ですが、岡山本社のサンマルクをここでご紹介します。このサンマルクの店舗展開のスピードもすごかったです。サンマルクはベーカリーレストランで、ファミリーレストランとは一線を画し、値段設定も少々高めですが雰囲気を大切にしているレストランなのでその価値はあります。 1989(H元)年に岡山市で設立されたサンマルクは、サンマルクカフェといった同系業態だけではなく、意外にも全くイメージの違うすし処函館市場という業態も持っており、レストラン業態は北海道から九州まで展開しています。東海3県には、ベーカリーレストランサンマルクが10店舗、サンマルクカフェが6 店舗、函館市場が4店舗、ベーカリーレストランバケットが1店舗と全ての業態を展開しています。

 雰囲気を大切にしているというのがなぜわかるのかと言いますと、確かにお店に入った経験でそう思ったというのもありますが、ホームページ上でアンケート評価の良かったお店を順位付けしていたり、私たちがお店を訪れた際に、横のカップルらしきふたりの会話を聞いていると、どうやら本部の偵察だったらしく、細かい部分をチェックしてメモをしていました。岡山に本社があり、全国津々浦々に展開しているにもかかわらず、そんなチェックを行っていることに驚きました。それが急速に全国展開できた秘密かもしれません。

 さて、ファミレスといって思い浮かべる九州の2大チェーンをまだご紹介していませんね。次回は名古屋での店舗展開で明暗をわけた、この九州出身の2つのチェーンをご紹介します。ガストのメニューが高く感じてしまうあのお店が名古屋に進出した際の衝撃とは...お楽しみに。

協力:yueさん

※以上は2005/10/29にメールマガジンとして発行したものです。


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