NAGOYA REPORT 万博便乗!新名所特集

高速を降りずにぐるっとまわって伊勢湾岸新名所めぐり

記事公開日:2005年5月7日 更新日:

 万博に合わせて相次いでオープンしている名古屋近郊のスポットを紹介している「名古屋新名所シリーズ」。7回目の今回は、道中全てが新しいというドライブをしてみましょう。愛・地球博開幕に何とか間に合わせた高速道路に乗り、その周辺に作られた新スポットを見ていきます。

なぜか湾岸桑名インターから出発!

 今回使用する高速道路は、伊勢湾岸自動車道と東海環状自動車道です。伊勢湾岸自動車道の西端は、東名阪自動車道の四日市ジャンクションに繋がっていますが、ここではある作戦を決行するために西端ではなく、三重県桑名市にある「湾岸桑名インター」を起点にドライブすることにします。

 伊勢湾岸自動車道は片側3車線という広さがあり、なおかつ橋の上を通ることから料金設定が高く、敬遠されがちということもあって、ゴールデンウィークやお盆でも渋滞知らずですので、いつでも快適なドライブをすることができます。

ちなみに伊勢湾岸自動車道は単体の高速道路ではなく、近畿自動車道(第二名神)、国道302号、第二東海自動車道(第二東名)の一部開通区間を合わせてそう呼んでいるもので、将来的には本来の名称に戻るでしょう。途中に国道が入っていることも車を走らせるとわかります。

 まずは2002(H14)~2003(H15)年に開通した第二名神の区間を走ることになります。湾岸桑名インターを出発して最初の休憩所、湾岸長島パーキングエリア(PA)に寄ってみます。このPAは、湾岸長島インターと併設になっています。このインターは、東海地区を代表する絶叫マシン遊園地「ナガシマスパーランド」に隣接していて、伊勢湾岸道の開通によって、東名阪や国道23号で渋滞を巻き起こしていたナガシマへの車列が緩和されました。

PAの駐車場からアウトレットモールへ

 このナガシマスパーランドの横に、2002(H14)年3月にオープンしたのが「ジャズドリーム長島」です。ブランド品のアウトレット店78店舗が、パステルカラーで彩られた街に並びます。

飲食については、オシャレで高い店がずらっと並んでいるかと思いきや、310席を誇り、みそかつ、きしめん、鳥料理、ひつまぶし、台湾ラーメンと名古屋名物がずらっと一堂に会したレストラン「SWING COURT」が大きな存在感を醸し出しています。しかも入っているお店はいずれも名古屋の名店ばかり。名古屋名物の意外なコラボレーションを楽しめます。

オープン当初は、東海地区で初めてのアウトレットモールということもあって大盛況。今も交通の便の良さから集客力は高いです。ただ、この先にライバルが出現したので戦々恐々です。ライバルについては後ほど。駐車料金は30分200円ですが、先ほどのPAから800メートルの距離なので、頑張って歩けば高速道路を降りることなく寄ることができます。歩き疲れても大丈夫。湾岸長島PAには無料の足湯がありますから。

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▲ジャズドリーム長島。インストアライブなどイベントも盛りだくさん。

夜はマリオカート気分でトリトンへ

 湾岸長島PAを出発します。程なくして愛知県に入ります。湾岸弥富ICから飛島ICまでは 2000(H12)年に開通した区間です。街路灯が無く、道路の両脇が光る照明になっていますので夜はマリオカート気分が楽しめます。思わずキノコを食べて加速したくなりますが、ゲームと違って落ちても誰も助けてくれませんのでご注意ください。

そして飛島ICからは国道302号線の自動車専用道路になります。と言っても無料区間になるわけではなく、高速道路の一部が国道を利用しているという格好です。むしろ橋なので料金は一般の高速よりも高くなります。国道302号の区間は名港西大橋、中央大橋、東大橋の3つの橋。東大橋を渡り終える東海ICからは第二東名の区間となります。

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▲名港西大橋から、赤、白、青と3つの大橋「名港トリトン」を通過。

 飛島ICから東海ICを経て、名古屋高速と接続する名古屋南ICまでの区間は伊勢湾岸道の老舗区間で、1998(H10)年に開通しています。中でも名港西大橋はそれより13年前の1985 (S60)年の開通です。さて、名港西大橋、中央大橋、東大橋の3つの橋は「名港トリトン」と呼ばれ、名古屋の夜景スポットとして有名です。

橋それぞれの塗装色自体も違うのですが、夜は3つの斜張橋が微妙に変化する色でライトアップされます。名古屋っぽくなくオシャレです。それもそのはず。この照明は六本木ヒルズを手掛けた照明デザイナー石井幹子さんの手によるもので、石井さんは日本における照明デザインの第一人者として世界的にも有名なのです。しかし、高速道路上からですと照明はゆっくり見られませんけどね。

 ちなみにこの「名港トリトン」という名称ですが、これは一般公募で選ばれたものです。トリトンとはギリシャ神話に登場するポセイドンの息子で、海の神さまです。三又鉾(みつまたほこ)を振りかざして波を鎮めたと伝えられています。可も無く不可も無くという感じの名前ですが「大名古屋大橋」とか「金城大橋」「グレイトナゴヤブリッジ」といった具合にならなくて良かったと、胸を撫で下ろすべきでしょうか。

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▲こちらは名港中央大橋。やっぱり橋は離れて見ないと...。

あの観覧車はどこの遊園地の?いえ高速道路上です

 名港トリトンを渡り終え、第二東名の区間へ入ります。名古屋南ICから豊明ICにかけては2003(H15)年3月に開通、その先豊田南ICまでは同じ年の12月に開通。そして2005(H17) 年3月19日にその先、東名高速道路豊田JCTまでの区間が開通し、伊勢湾岸道は東名と接続されました。

この区間で注目すべきは、豊明ICを越えたところにある刈谷PA、刈谷ハイウェイオアシスです。上り方向に向かいながらですと手前から、下りPA、第二駐車場、上りPAという順番に駐車場が配置されています。ここは第二駐車場に停めることをお薦めします。この刈谷ハイウェイオアシスは、一般的なPAとは比べ物にならない程の大きさです。上りPAの一番端に停めた場合、商業施設まで300メートル以上も歩くことになってしまいます。

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▲刈谷ハイウェイオアシス。観覧車からトリトンも見えます。

 全長800メートルもある刈谷ハイウェイオアシスには一体何があるのでしょうか。まず目に飛び込んでくるのは観覧車。近くに遊園地なんかあったかなと思ったら大間違い。このPAに観覧車が設置されているのです。観覧車の高さは60メートルと本格派。名古屋市内から三河湾まで一望できます。

1周12分で 600円。午前10時から午後10時までの営業です。ここからトリトンを眺めるのも良いかも知れません。ちょっと距離があるので小さくしか見えませんけどね。

 湾岸長島PAには足湯がありましたが、ここ刈谷には足湯だけでなく温泉施設があります。天然温泉「かきつばた」は、内風呂だけでなく露天風呂まである本格派。大人800円、小人400円で利用できます。ただこちらは足湯も100円と有料です。この温泉や観覧車のある第二駐車場前には複合商業施設「セントラルプラザ」があります。

セントラルプラザには野菜や鮮魚などを産直販売する「おあしすファーム」、コンビニ「サークルK」のほか、「ザ・めしや」「横綱ラーメン」「31アイスクリーム」「カフェ・ド・クリエ」といった飲食店や、「ヤマサちくわ」などがテナントとして入っており、私が訪れた時、どのお店も行列ができるほどの大盛況でした。「黒船」の芋きんつばが美味しかった。

 注目はこのセントラルプラザの隣です。東隣には「えびせんべいの里」があります。愛知県の日本一のひとつであるえびせんべい。えびせんべいの里はその中でも有名店で、南セントレア市になり損ねた美浜町に工場を構えています。この店の特徴は何と言っても試食し放題というところ。店を一周すればお腹は満腹です。

そしてえびせんべいの里の横にあるのがその名もズバリ「デラックストイレ」。絨毯張りでまるで豪華なホテルのようなトイレです。しかしそれは女性トイレのみですので、男性は永遠にその豪華さを体験することはできません。これって...差別ですよね。

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▲刈谷PAのかきつばたの湯。足湯100円も気軽で良いです。

 他にも、上りPAには名鉄レストハウスが、下りPAには近鉄レストハウスが出店しており火花を散らしています。もちろんPAは一体化していますから、両方に行き来することができます。近鉄レストハウスには札幌ラーメン、天重、讃岐カレーきしめんの他、シアトルベストコーヒーが入っています。

シアトルズベストの発祥はもちろんアメリカ・シアトル。シアトルはコーヒー好きが多いのか、スターバックスもタリーズもシアトルが発祥です。ちなみに本国アメリカでは、シアトルズベストはスターバックスに買収されてしまいました。シアトルズベストコーヒーは略して「SBC」ですが、スターバックスコーヒーも略すと「SBC」ですし、いいんじゃないですかね。

でも、日本ではもちろん別会社ですから微妙ですね。でも「あ、シアトルズベストがあるんだー。」と言い、このスターバックスとの経緯を説明するだけで、どこかシアトル通な雰囲気を演出することができますので、ぜひ使ってみて下さい。イチローのこととか深くつっこまれてしどろもどろになっても責任は取れませんけど。

 そして、名鉄レストハウスのラインナップはさすが地元企業。西三河・知立といえば藤田屋です。その藤田屋の大あんまきに、地雷也の天むす、磯揚げで有名な伊勢のまる天といった伊勢湾岸の名物が楽しめます。

 伊勢湾岸道は豊田JCTで東名高速に接続しますが、その先豊田東JCTからは、2005(H17)年3月19日に同じく開通した東海環状自動車道と名前を変えてさらに北へ、岐阜県関市へと続きます。続けて東海環状道をドライブします。そんな高速道路をずっと走っていたらお金がかかって仕方が無いよ、というあなた。いつまで有効かはわかりませんが、とっておきの裏技がありますのでぜひ次回もお付き合いください。

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▲マップでご確認ください。なぜ桑名を起点にしたのかは次回!


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