NAGOYANOW 万博便乗!新名所特集

万博にかけるせとものの瀬戸(2)

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駅前のホテル計画も、万博が来なけりゃね...

 愛・地球博の誘致に力を入れたものの、オオタカによってメイン会場の座を逃してしまった、陶磁器産業で有名な瀬戸市。サブ会場ではあるものの、愛・地球博の瀬戸会場を起爆剤にして観光地としてアピールをしたい瀬戸市は、万博に向けて観光施設を整備し、それまでは観光に来ても、見るところがあまり無かったただの地場産業の街から、観光都市への脱皮を図ろうとしています。万博に車で来たお客さんを何とか瀬戸に取り込もうと、それって万博協会認めてるの?と思えてしまうような手まで使っています。利用者にとっては駐車場代を節約できるお得な裏技情報ですが、気をつけなければいけない点もあります。今回はそんな裏技と、瀬戸市の観光情報をお届けします。

 2005年の愛知万博開催が決定すると、瀬戸市は玄関口である尾張瀬戸駅周辺の整備に着手することにしました。それまで尾張瀬戸駅は大正時代当時から使われていた古い駅舎で、それはそれで趣があったのですが、瀬戸市内には宿泊施設が少なく、これでは万博に来たお客さんを取り込めないということでホテルを備えた10階以上の高層ステーションビル計画が持ち上がります。しかし会場が長久手になってしまい、ホテルとして入る予定だった名鉄が難色を示し、結局地上6階、地下2階のビルに落ち着きました。

ようやく駅前っぽくなった

パルティ瀬戸

 駅ビル「パルティ瀬戸」の北側には愛・地球博長久手会場へのシャトルバス乗り場があり、観光インフォメーションには瀬戸を案内する多くのボランティアが待機しています。電車で来た人々をすぐにバスに乗らせずに、何とかして瀬戸を観光してもらうためです。 1階にはその案内所のほか、カフェやコンビニ、たこ焼き、うどん、花屋さん、パソコンスクール、旅行センターなどが、2階には居酒屋、塾、喫茶、歯科、英会話教室が入居しています。3階には市の施設と新聞雑誌コーナーやビデオのデジタル編集ルーム、そして大学の市民講座が開かれる大学コンソーシアムがあります。4階と5階は様々な大きさの貸しホールと、200円で利用出来るフィットネスジム、6階にはカイロプラクティックのお店があります。今まで瀬戸市民は市のジムを利用するために、市街地から少し離れた瀬戸市民公園まで行かなければならなかったのですが、駅前にできたことで会社帰りにふらっとジムに立ち寄るという使い方もできるようになりました。地下駐車場は1時間100円で最初の1時間は無料です。このパルティ瀬戸は観光施設というよりも、パルティができたことで、ようやく瀬戸の駅前が普通の都市の駅前になったという感じです。

 パルティから川の上流にある記念橋にかけては、これまでは歩道もあるか無いかわからないような状態だったのですが、観光都市がこれではいけないと、川べりの道路を思い切って拡張しました。瀬戸のシンボルとして歴史の教科書にも登場している1905(M38)年に建てられた丸一国府商店を、全部バラして移動させるという大工事を敢行しました。そして記念橋にあった国鉄時代からのバスの駅を取り壊し、瀬戸市民会館も取り壊し、1929(S 4)年からずっとあった蔵所交番も無くなり、道路をまっすぐにして市民会館の跡地に観光施設「瀬戸蔵(せとぐら)」を万博開幕直前の3月19日にオープンしました。

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▲パルティせと。ようやく瀬戸にも駅ビルができました。 ▲瀬戸川の両側は、可能な限り立ち退かせ、ようやく道路拡幅。

新たな観光開発、行き着いたのは「昔は良かった」

瀬戸蔵(せとぐら)

 瀬戸蔵の1階には愛知県陶磁器工業協同組合によるお店や、飲食店があり、瀬戸市内の観光パンフレットがたくさん並べられています。そして2階と3階にあるのがこの瀬戸蔵の目玉施設「瀬戸蔵ミュージアム」です。一体何が展示されているのか。それは古き良き瀬戸の街並みです。2001(H13)年に解体された大正時代製の尾張瀬戸駅が復元され、まだ瀬戸電が栄に乗り入れしていなかった頃に走っていた、緑色の名鉄モ750型車両754号が当時の姿のまま駅に停車しています。そんな懐かしの尾張瀬戸駅から昔の瀬戸の街へと出発です。

 駅を出ると、土練機やフィルタープレス、機械ロクロなどが置かれた陶房があります。昭和30年代まで現役だった石炭窯や煙突も再現し、生産に追われ活気のあった頃の瀬戸に出会えます。そして昔のせともの屋さんも再現されています。焼き物作りの工程のほか、瀬戸焼の現在持っている技術や、デザイン力の高さを知っていただける展示をしています。

 私がまだ幼かった頃は、瀬戸の街には当たり前の様に煙突があり、少し脇道に入ると当たり前に陶器工房がありました。今ではその跡にマンションが建ち並んでいます。確かにこのミュージアムは、活気があった頃の瀬戸を知ってもらうために必要なのかもしれませんが、瀬戸の街自体に何とか活気を取り戻すことはできないのでしょうか。「昔は良かったな~」という思いが込められすぎなのが、手に取るようにわかります。旧尾張瀬戸駅の復元ですけど、万博のために取り壊したんですよね...それ。それを売り物にするならそのまま駅を残して置けばよかったのに。ミュージアムの入館料は500円、高校生・大学生・6 5歳以上は300円、他は無料です。あ、そうか。古い駅をそのまま残しておくだけではお金取れないですものね。

 では瀬戸蔵から東、末広商店街へと歩いてみましょう。すると無くなったはずの蔵所交番があります。かつて記念橋のシンボルだった蔵所交番は観光案内所として復活しているのです。そしてその横には新しくなった本物の交番もあります。瀬戸にお越しいただいたら、ぜひともこの末広商店街に立ち寄ってみてください。昔ながらの商店街においしい揚げ物屋さんや和菓子屋さん、そしてこだわりの肉屋さんなどが並んでいます。かつては映画館もあったんですけどね。小さい頃よく見に行きました。

 末広商店街の中央を南に少し歩くと「瀬戸市新世紀工芸館」があります。ここでは研修生たちが未来の陶芸家を目指して修行しています。陶芸、ガラス工芸の企画展のほか、毎月第1、3日曜には作陶体験(1,600円)、絵付け体験(500円)ができます。末広商店街から先は「陶の道」として散策路が整備されています。だんだんと車がすれ違うのも困難な、本来の瀬戸の姿になっていきます。その先にはメルチメディアを駆使して瀬戸の伝統文化を紹介する「瀬戸市マルチメディア伝承工芸館~瀬戸染付研修所~」、洞地区の焼き物の文化と歴史を紹介する「窯垣の小経資料館」、明治時代からの登り窯が残る「一里塚本業窯」があり、本業窯ではその明治時代の工房で毎日作陶体験ができます(3,500円~)。

 その他瀬戸市内にある30以上の工房で、絵付け、ろくろ、手びねり、タタラ、ノベルティ、転写といった多種多彩な作陶体験の他、瀬戸はガラス原料採掘が日本一でもあるので、吹きガラス、トンボ玉、指輪、ペンダントから紙粘土体験ができるところまであり、本当に様々な体験ができます。予約が必要なところが多いですが、当日でも体験可能なところもあります。万博のついでに瀬戸で芸術体験というのはいかがでしょうか。

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▲瀬戸蔵。さあ、活気があったあの頃の瀬戸を見てください。 ▲1939(S14)年に作られた蔵所交番。移築され観光案内所に。

瀬戸を観光するならお安くします

 あ、そうそう、万博の駐車場代を浮かす裏技をお教えしましょう。万博の公式駐車場は尾張旭、長久手、ながくて南、三好、藤岡、名古屋空港の6ヶ所です。利用料金は名古屋空港が2,500円、他が3,000円となっていて駐車券で長久手会場までの無料シャトルバスを利用することができます。公式駐車場は確かにこれだけなのですが、それとは別に瀬戸市は勝手(?)に塩草駐車場を作りました。注目すべきはその利用料金です。なんと他の駐車場の半額1,500円なのです。ご存知でしたか?

 ただし条件があります。もちろん塩草駐車場からも無料のシャトルバスが出ているのですが、その行き先は瀬戸会場です。さらに帰りのバスは瀬戸市内経由となります。できればそこで下車して、瀬戸を観光してくださいということです。そしてここが最大の注意点。瀬戸会場は長久手会場と違って4月25日までは午後5時半、以降は6時、夏休み期間中でも7 時には閉場します。そしてこの駐車場も7時に終了し、シャトルバスも終了します。この駐車場に車を止めて瀬戸会場から長久手会場へ行き、長久手会場が閉場する夜10時(4月25 日までは9時半)までゆっくりしてると、取り残されてしまい、結局タクシーに乗ることとなり駐車場代より高いお金を支払う羽目になります。

 駐車場が安いかわりに、万博はさっさと切り上げて瀬戸を観光してください。そういうことなんです。

 しかし、万博協会は公式駐車場以外は認めないみたいなことを言っていますけど、この塩草駐車場の位置付けは微妙ですね。ガイドブックにも載ってないし...。でも民間駐車場でも無いし...。

イラスト
▲第3セクターの「市場」が万博駐車場をやってることに万博協会は怒ったけど、瀬戸市がやるのはいいの?

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