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経営統合後初となる愛知県でのユニー店舗閉鎖 ダイエー跡地から灯火が消える

記事公開日:2017年4月8日

★愛知県初となるユニーの統合による合理化閉店
★市外から瀬戸に買物客が押し寄せたダイエーハイパーマート
★ダイエー、ユーストア、ピアゴと8年周期で店名が変わり…

 今年(2017年)1月、瀬戸市にあるピアゴ菱野店で「完全閉店セール」が開催されていました。そこには「15年間のご愛顧、誠にありがとうございました」の文字。ピアゴを運営するユニーがファミリーマートと経営統合となり、ホームセンター事業「ユーホーム」の売却、そして不採算店舗の閉店、その波はとうとうユニーのおひざもとである愛知県にまでやってきました。

 実はこのピアゴ菱野店、その歴史は「15年」だけではないのです。昭和40年代からあった計画が、長い時間をかけて結実したショッピングセンターの名残なのです。

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ユニー発祥の地・愛知県で初の店舗閉鎖

 昨年(2016年)12月、中日新聞に「瀬戸と緑区のピアゴ閉鎖へ」という記事が出ました。「9月のファミリーマートとの統合を経て経営合理化を進める」とあり、岐阜県の関店が1月22日、三重県の赤尾店が2月12日に閉店しましたが、愛知県での店舗閉鎖はこの2地区が初めてとのこと。

 閉店時期は瀬戸の菱野店が4月、緑区の鹿山店は未定。この菱野店の閉鎖が、ユニーの愛知県における初の店舗閉鎖。記事には「ユニー発祥の愛知県での店舗閉鎖に踏み切ることで改革の姿勢を示す狙い」とありました。誰に示してるんでしょうかね。少なくとも消費者ではなさそうです。

 ピアゴ菱野店の閉店は4月9日(日)夜6時と決まり、最後の週末は「ファイナル完全閉店セール」と銘打たれ、スペシャルプライス勢ぞろいとあったので、その前日に訪れてみました。「長年のご愛顧ありがとうございました。閉店売り尽くし」の幟がずらり。

 その幟の色はやはりユニーの色。食料品棚は既にガランとしているところも多く、衣料品がとにかく安い。応援と思われる店員さんも多く、かなりの人で賑わっていました。普段からこうであれば、閉鎖もなかったのでしょう。鉄道の廃線と同じ思いがします。

スーパーだけでなくショッピングセンター

 このピアゴ菱野店はスーパーではなくショッピングセンターで、同じ建物のなかに子どもたちの遊べる「USランド」、家具やインテリア雑貨を販売する「ファニチャードーム」が入居していますが、どちらも同じ4月9日をもって閉店となります。かつては家電量販店のコジマが入っていたり、ピアゴはユーストアだった時代を思い出しますが、さらにもっと前の記憶をたどると、ここはダイエーでした。

団地住民が待ちに待ったダイエー

 昭和40年代、瀬戸市に大規模な団地「菱野団地」が造成されました。団地の中心部には松坂屋ストアがオープン、商店街にも様々な業種のお店があり、加えてスーパーコンツネ、スーパーヤマワも商店街に出店していました。さらに、入居希望者にアピールされたのが「近隣へダイエーの出店計画」です。

 団地内ではないものの、菱野団地の西側にダイエーのオープン予定があり、徒歩圏内には複数のスーパー、さらに、車を数分走らせることで一大ショッピングセンターにも行くことができる。それが菱野団地の魅力でした。

 しかし、なかなかダイエーは開店せず、計画から遅れること20年弱でようやく実現。団地住民が待ちに待ってオープンしたのが、ダイエーの運営する「ハイパーマート瀬戸店」。1993(H5)年のことでした。新築でした。それが今のピアゴ菱野店の建物です。

渋滞!満車!瀬戸がショッピングスポットになった唯一の事例

 そのインパクトは大きく、それまで瀬戸市にはユニー瀬戸店はあったものの、ジャスコ瀬戸店は撤退済、カネスエもいなくなり、ヤマナカ、松坂屋ストア、名鉄パレといったスーパーがあるのみ、どちらにしろ、全国区のブランド力のあるショッピングセンターは後にも先にも見当たらなかったのです。そこにダイエーです。

 しかも、ハイパーマート業態は時代の最先端。徹底したコスト削減。アメリカのスーパーのような陳列、大量の品揃え、当時としては珍しかった豊富なプライベートブランド商品と、オープン当初は大盛況。今のコストコのような感じといったら大げさかもしれませんが、周囲は渋滞、駐車場は満車という状況に。これまた後にも先にも、市外から瀬戸市に買物にわんさかと人が押し寄せたという事例は、唯一だったのではないでしょうか。

最先端の歴史は8年で終わってしまった

 ところが、そんな最先端が瀬戸市の人の肌には合わなかったのか、閉店は延期を重ねたものの、ダイエーのハイパーマート瀬戸店は2001(H13)年2月をもって閉店。8年の歴史に幕をおろしました。その跡地に入居したのが、ユーストア菱野店とコジマNEW瀬戸店でした。

 ユーストアとはユニーが設立した子会社で、ユニー・アピタとは一線を画す低コストを売りにしたスーパーマーケットでした。本来、ダイエーの跡地に入るのであればユーストアよりもユニー本体の方がお似合いな気がするのですが、このユーストア菱野店からユニー瀬戸店(現在のアピタ瀬戸店)は目と鼻の先。ユニーとするわけにはいかなかったのでしょう。

ユーストアからピアゴへそして…

 2001(H13)年7月に開店したユーストア菱野店は、ユーストアがユニーに吸収され、ピアゴと名前を変えたことで2009年(H21)にピアゴ菱野店に。そしてユニーがファミリーマートと統合したことで、愛知県内店舗では真っ先に閉店することとなりました。

 近隣では団地内のコンツネ、ヤマワはとうの昔に、松坂屋ストアも2014(H26)年3月、42年の歴史に幕をおろしライバルと共倒れかのようにも見えますが、フィールや市場が直接運営する「しんせん」など、新たなライバルスーパーが増えたことで、厳しくなっていたと新聞記事にはありました。

 ダイエーハイパーマートとして8年、ユーストアとして8年、そしてピアゴとして8年、8年周期で店名を変えてきたピアゴ菱野店の建物。今のところは跡地利用は未定とのことですが、また居抜きでどこかのスーパーが入った際にはやはり、8年の呪縛にとらわれてしまうのではないか?と思ったりして。

 ダイエー時代は、アルバイト代を握り締めて自転車で訪れて、セービングのビデオテープをたくさん買いました。セービングコーラにはとてもお世話になりました。ユーストア時代は、コジマでパソコンの周辺機器を買ってついでに買物してタコ焼き買って。そして今は「ピアピアピアピアピアゴ~」と口ずさむ娘と一緒に買物を楽しんだ……そんな、思い出の繋がるお店の灯火が、消えました。

関連サイト

ユニー

ピアゴ菱野店(愛知・瀬戸市)

35.208447, 137.086494

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