02.中区 名古屋を歩こう

いらんものは~売ろう!

記事公開日:2004年3月18日

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海原千里・万里の初舞台-大須演芸場

 大須観音から観音通を進み、最初の角を左に曲がると大須演芸場があります。かつて大須は「大須二十館」と言わるほど劇場がたくさんあったのですが、現在は前述の七ツ寺共同スタジオと、ここだけになってしまいました。大須演芸場は1965(S40)年にオープンした常設寄席で、演芸場としては名古屋市内唯一となっています。演目は漫才、落語から講談そして歌などと幅広く、上沼恵美子さんの初舞台の場所としてや、ビートたけしさんもこのステージに立っていたことでも知られています。現在は地元若手芸人をメインに、東京や大阪から芸人を呼び興行を行っています。また、毎年12月にはロック歌舞伎スーパー一座の定期公演が開かれています。

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▲大須演芸場です。開演待ちの人が並んでいます。

 通常は1日2回公演。平日は正午から、土日祝は11時からで入場料は1500円です。この日も行列が出来ていましたが、運営は厳しい状態となっていて、競売に掛けられたことがあるほどです。それも一度ではありません。ここ最近では2000(H12)年に、その危機がありました。建物が競売にかけられたのです。大須のテレビ局、テレビ愛知は特集を組み募金を呼びかけるなどしていました。結果、大須演劇場に理解ある支援者が落札し、現在も営業が続けられているのです。それ程までに大須演劇場は愛されているのです。それでも依然客足は厳しい状態には変わりありません。火が消えないように、一度足を運んでみて下さい。

工場直送ケーキ食べ放題-ベルヘラルド・富士浅間神社

 観音通を戻り、東へ歩くと「ベルヘラルド」という喫茶店にぶつかります。その名のとおりヘラルドコーポレーションが経営しています。現在も営業は続けられており、すぐ裏にあるヘラルドの工場から作りたてのケーキが運ばれ、並べられています。ケーキバイキングでは、1500円でケーキ食べ放題とドリンクが1杯つきます。工場直送のケーキが1時間食べ放題ですからお得です。でも、散策とは別の日にしないとつらいかも。

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▲ベルヘラルド。パンも裏の工場から直送です。工場からはいい香りが。

 ベルヘラルドの角を右に曲がると、富士浅間神社があります。後士御門院の勅令によって、駿河の浅間神社から分霊を1495(明応4)年に勧請し、建てられたと言われています。供水に使った井戸水は柳下水として有名だったそうです。現在の社殿は1929(S4)年に改築されたものです。

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▲富士浅間神社。まねき稲荷が祀られています。

女性特有の病気にご利益アリ-大光院

 ではそこから北へ歩きましょう。ヘラルドの工場を越えると、道の向こうに鮮やかな赤色の門が見えます。そう、赤門通由来の門です。ここは大光院(明王殿)です。入ると観音さんがずらっと並んでいます。明王さんと親しまれていて、本尊は女性の病気にご利益があるそうです。色が本当に鮮やか。

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▲大光院(明王殿)です。ここが赤門の由来なのですね。 画像 ▲観音さま。本堂は2003(H15)年に再建されたもの。どうりで綺麗です。

狙っているとしか思えないネーミング-納屋橋まんじゅう

 そこから東に進むと、門前町通があります。そこを右に曲がると通り沿いには「納屋橋まんじゅう万松庵」があります。「納屋橋まんじゅう」は皮に砂糖が入っておらず、時間が経つと硬くなってしまいますが、その分さっぱりとした口当たりとなっています。他にも「名古屋まんじゅう」「鬼まんじゅう」をはじめ、最近では新製品を続々誕生させています。

 その名も「納屋橋三兄弟」。まずは通常の蒸した納屋橋まんじゅう。次に納屋橋まんじゅうをドーナツ生地で揚げ、棒に刺した「揚げまん棒」。まんじゅうに棒をさしたから「まん棒」という、そのままネーミングセンスが素晴らしいですね。さらには、納屋橋まんじゅうをパイ生地で焼いた「パイまん」。確かに美味しそうなのですけど、これらの名前、狙ってるんですか?それとも素なのですか?それが気になって仕方がありません。

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▲納屋橋まんじゅう。小学生の絵を紹介する「ちびっこ展」を思い出します。

大須ドリームは60年前始まった-コメ兵・大須セブン

 そしてこの門前町通で一際大きなビルが、リサイクルショップ「コメ兵」です。かつては、「いらんものはコメ兵で売ろう」という5秒CMが乱発されていたので、そのキャッチコピーをご存知の名古屋の方は多いと思いますし、昨今リサイクルが注目されるようになり不景気も手伝って、東京・大阪・神戸に出店し、店頭市場に上場も果たしたため、名古屋以外でも名前をご存知の方が多いかもしれません。

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▲コメ兵本館です。すべてがリサイクルショップ。新品も一部ありますけどね。

 コメ兵は以前の「米兵」という表記のとおり、米屋さんとして半田市にてスタートしたお店です。リサイクルショップになったのはここ最近のことではなく、1947(S22)年に大須に古着屋さんを出店したのが始まりです。当初は服だけだったのですが、次第に時計や電化製品、ブランド物と幅を広げ、店舗もパート1・2・3...とジャンルごとに増えていきました。

 名古屋っ子はケチです。買ったものについて「元をとる」という考え方をします。ですので、なんとかして使い古しを売りたいと考えますし、使うことができるならば中古でも良いという考え方を多くの人が持っていて、高度経済成長の時代もバブルの時代も「使い捨て」に抵抗があった地域なのです。その証拠に、名古屋では昔から質屋さんのテレビCMが多く流れ、「新古品」という独特な言葉があります。私は長年「新古品」が方言だとは知らなかったほど、浸透している言葉です。新古品とは、一度売られている未使用品のことを指します。ちなみに、試乗車として使われたなど一度登録されてしまった新車も「新古車」と言います。

 コメ兵は着実に業績を伸ばし、大須一帯に店舗を拡大しました。そこに東海銀行の撤退話が持ち上がります。今、コメ兵の本館がある場所には東海銀行がありました。不況のあおりを受け、撤退したその場所を買ったのはコメ兵でした。ジャンルごとにバラバラだった店舗をひとつにまとめ、6階建てのリサイクルショップビルを建てたのです。1階は宝石・貴金属、2階は時計、3・4階はブランド物、5階はカメラ・AV・OA、そして6階は楽器です。まさに中古品のデパートです。しかし、結局ここだけでは収まりきらず、毛皮・洋服・和服の西館、アメカジ館、レディースDCブランド店、そして観音通の量り売りショップを展開しています。また買取センターを、大須ういろビル内に構えています。

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▲道路にあった地図。かつてバラバラだった頃はもっとすごかった。

 リサイクル。今ようやく時代がコメ兵に、いや名古屋に追いついてきたのです。名古屋では60年近く前からリサイクルショップが定着していたのですから、すごいことです。それだけケチである証拠とも言えますが...。コメ兵にはリサイクル品だけでなく質流れの「新古品」もあります。何を隠そう、今持ち歩いているデジカメはコメ兵で買った質流れ品です。

 また、コメ兵以外にも「大須セブン」という質屋会館もあります。ここでは質流れ品を専門に扱っています。

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▲大須セブン。質流れ品に哀愁を感じるのは私だけでしょうか。

 今、大須は若い人が経営する古着屋さんがたくさんあります。このコメ兵の姿を見てやってくる若者が見る夢は「大須ドリーム」と、本当に言います。そんな大須ドリームを夢見るのは若い人だけではありません。普段は会社員だけどお店を持ちたい、趣味で作っているものを売りたいけどお店を持つほどじゃない...。そんな人に最適な場所が裏門前通にあるので、そちらへ行ってみましょう。


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