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19「錦(1)」
本業一筋、アリの街名古屋
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s 2004.2月 取材

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画像名古屋城下に時を知らせた鐘桜天神社・福生院
画像アフターファイブの街で健康を考える錦三地区

画像名古屋城下に時を知らせた鐘 −桜天神社・福生院
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 では、長者町から名古屋の銀座「錦三地区」へと向かいます。その前に史跡に立ち寄りましょう。長者町から北へ歩くと、地下鉄桜通線の上を走る桜通に出ます。この通りには日本銀行や農林中金といった金融機関がたくさんあります。長者町通と本町通の間、桜通本町のバス停前にあるのが「桜天神社」です。
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 この桜天神社は菅原道真を祀っており、学業向上・合格祈願の参拝者が多く訪れます。織田信秀は道真を深く信仰しており、京都の北野天満宮から公の神像を勧進し名古屋城内に祀ったのでした。そして1538(天文7)年にこの地に移されたのです。かつてこの一帯には桜の大木が群生していたので桜天神と呼ばれ、北区の山田天満宮、千種区の上野天満宮とともに名古屋三大天神と言われています。かつてここには時を告げる「時分鐘」があり、正午と深夜0時の1日2回、綺麗な音色が名古屋城下じゅうに鳴り響いていたそうです。この鐘は後の1873(M6)年に廃止されています。
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▲桜天神社、かつてはここから城下に鐘の音が響きました。

 桜通から南下し、袋町通を曲がると通り沿いに鮮やかな赤色を放つ「福生院」があります。ここは「袋町のお聖天」として知られています。お聖天は歓喜天のことで、男女和合の福神様です。現在も信者が多く節分や縁日は大変賑わうそうです。ここも広小路通の朝日神社同様、清州からこの地に移転しています。
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▲袋町のお聖天・福生院。現在も縁日は大変賑わうそうです。

画像アフターファイブの街で健康を考える −錦三地区
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 ここからさらに東へと歩き、本町通を越えると錦3丁目、所謂「錦三地区」です。スナックや高級飲食店がずらっと並ぶ、東京・銀座のような雰囲気もありながら、キャバクラ、ヘルスといったお店もある総合歓楽街です。それだけでなくオフィスビルやホテルも入り組んでいます。名古屋のビジネスマンが接待やアフターファイブを楽しむ街、といって最初に思い浮かぶのがここです。
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▲テナントビルにはスナックがズラっと並びます。

 この錦三に本社を置く全国的にメジャーな企業があります。それが「カゴメ」です。カゴメは1899(M32)年にトマトを栽培し始め、明治時代のうちにトマトピューレ、トマトケチャップ、ウスターソースの販売を開始しています。この当時、工場は現在の東海市にあったそうです。
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 そして、そのカゴメ本社の1階にあるのが「籠目屋」です。その名のとおりカゴメ直営レストランで、ケチャップの良さを最大限に引き出した洋食メニューを提供しています。特にオムライスの人気が高く、ランチタイムはOLが行列を生しているのを見かけます。大津通沿いという立地条件の良さもあるかもしれません。
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▲カゴメビルの1階にある「篭目屋」さん。OLが行列です。

 篭目屋という屋号を見て、カゴメは創業時漢字表記の社名だったのかな、と思ったのですが調べてみますと、当時は「愛知トマトソース製造」という会社名で、その後1949(S24)年に合併して「愛知トマト」になっています。カゴメという社名になるのは1963(S38)年のことです。ただ、商標としての「カゴメ」は1917(T6)年から登録されています。ですので、ブランドとしてのカゴメは歴史が深いのですが、社名は長い間「愛知」という名を付けたローカル企業である雰囲気を残していたわけなのですね。
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 カゴメは株主に対して総会だけでなく、会社のファンになってもらうべく、新しいトマト料理を提案する食事会を開催していることでも有名です。投機対象としてではなく、会社を心から応援してくれる人に株主になって欲しい。本当はこちらが正論なのですけれども、今の日本では逆に珍しい取り組みです。この食事会は東京と、もちろん名古屋で開催されます。これからもトマトが好きな株主が増えていくことでしょう。社員はその食事会に向けて、いつも真剣にトマト料理を考えているそうです。名古屋にはこういった、本業に真っ直ぐな会社がたくさんあります。今、名古屋の景気の良さが注目されていますが、それは当たり前のことなのです。名古屋の会社は本業一筋なので、バブルに踊らされなかったのです。だからこそ傷が少なかったと言えるでしょう。
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 そしてカゴメは、トマト加工品の最大手となった今も新たな商品開発を続けており、現在は、野菜と乳酸菌を複合した健康をサポートする食品分野への進出を始めています。
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 これからも、名古屋が日本全国の体と経済の健康をサポートします。
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