16.守山区 名古屋を歩こう

瀬戸電が間もなく失うもの

記事公開日:2006年10月16日

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昭和な駅ビル・駅ナカに踏切-喜多山駅

 名鉄瀬戸線小幡駅のお隣である喜多山駅は、駅ビルが建設され再開発された小幡駅とは対照的に、古めかしいいかにも昭和の駅ビルという佇まいになっています。かつては名鉄系のスーパーが入っていたのですが、現在はダイトミというスーパーが駅ビルに入っています。駅前を通るとお好み焼きのいい香りがして、下町情緒が漂います。何といってもこの喜多山駅で異彩を放っているのが第三銀行です。古くからこの場所にあります。第三銀行は三重県松阪市に本社を置く銀行で、名古屋市内には15店舗を構えているのでそれほど珍しい存在ではないのですが、名古屋市でもこの守山の下町に店舗を構えていることに違和感を感じます。

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▲駅のなかに踏切がある昔ながらのスタイル。
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▲下町情緒が漂う駅前。
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▲マンション建設や建物の改修をよく見かけます。

 そんな下町感溢れる喜多山駅ですが、少し東に歩くと、国道302号線とその地下を東名阪自動車道が走っており、風景は一変しどこか関東郊外の都市を思わせるような風情となります。ただその錯覚を許さないのが踏切です。真新しい道路、そして地下には高速道路が走っているにもかかわらず、名鉄瀬戸線はその道路を横切っていきます。高架化はまだ先です。

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▲地下を東名阪自動車道が走る国道302号線。
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▲片側2車線化も完了し、交通量も増えました。
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▲でも、そんな国道に踏切が登場。瀬戸線がのんびり横切ります。

駅に負けじと古めかしい-喜多山検車場

 さて、その国道302号の脇道には「この先行き止まり」という立派な看板があるのですが、その看板の下の方でマジックで小さく「歩行者、自転車ともに」と書いてあります。ではその先に何があるのかと逆に気になってしまったので行ってみます。するとそこには、名鉄の検車場がありました。こちらも駅に負けじと古めかしい検車場なのですが、この検車場は廃止が決まっています。2007(H19)年には尾張旭駅の近くに移転します。その移転が済み次第、大森・金城学院前駅から小幡駅の間が高架化されるとのことです。すると、あの踏切も無くなってしまう訳ですね...。

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▲下の方にマジックで「歩行者自転車ともに」とあります。
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▲行き止まりの地には昔ながらの建物が。
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▲間もなく姿を消す喜多山検車場。

 いえいえ、無くなってしまうのはそれだけではありません。新しい検車場には塗装設備が置かれないため、瀬戸線は全てステンレス製の銀色車両に更新されます。赤い吊り掛け車が今も轟音とともに走るローカル線である瀬戸線が、全てステンレス車になるのです。にわかには信じられませんが、本当です。ちなみに、瀬戸線は今も昔の瀬戸電気鉄道の名を縮めた「瀬戸電(せとでん)」と呼ばれています。地元では誰も「瀬戸線」とは呼びません。瀬戸電が瀬戸線になったのは1939(S14)年。もう70年近く前のこと。にもかかわらず当時の名前が今も通用しているというのは不思議なことです。銀色の真新しい電車が走るようになっても、瀬戸電は瀬戸電のままでしょう。

本当の山の手とはこういうことなんだ!-翠松園

 喜多山駅の北側には町工場なども見受けられるのですが、次第に更地が増え、その跡地は駐車場やマンションに姿を変えつつあります。さらに北へ歩き、国道302号線を越えると風景は一変します。目の前に現れたのは信じられないほど急勾配の階段。その階段はどこまで続いているのか先が見えないほどです。翠松園です。翠松園は落ち着いた住宅街が丘の上に形成され、まさに「山の手」という言葉がピッタリの場所です。

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▲町工場などは次第に姿を消しつつあり、マンションが増えています。
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▲東名阪自動車道の小幡インター。
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▲果たしてこの坂はどこまで...。翠松園。

これは削られてる...んだよね...小幡茶臼山古墳・大山祇神社

 その翠松園の西側、自衛隊の官舎との間にあるのが小幡茶臼山古墳です。この古墳は、前回訪れた長塚古墳などとともに小幡古墳群の中核となっている前方後円墳です。墳丘部分の全長は63メートルだったのですが、道路建設で片側を削られてしまい、さらに土地区画整理により残存部分の多くも削られ、現在はわずか一部が残っているのみとなっていて、ただの崖のようになっていて、住宅が密接しています。その古墳のちょうど上に当たる位置には大山祇神社が祀られています。近くには翠松園集会所があります。翠松園を見て周ってみようかとふと思ったのですが、ただの住宅街っぽいですし、ものすごい急坂を前に直進する勇気がありませんでしたので、竜泉寺街道へ出ることにします。

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▲遠目に見るとただの崖に見える小幡茶臼山古墳。
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▲近づくと削られたことが良くわかります。
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▲古墳の上、翠松園側にある大山祇神社。

いつも気になる墓石屋さん-竜泉寺街道

 国道302号に沿って北西に歩くと、小幡緑地西園が見えます。小幡インター北交差点を横切っているのが竜泉寺街道です。右へ曲がるといつも気になる墓石屋さんがあります。何が気になるのかと言いますと、いつもキャラクターの姿をした石が置かれているのです。このときはとっとこハム太郎のタイショーくんらしきものと、アフロ犬らしきもの、そしてゴジラらしきものも置かれていました。やっぱり「らしきもの」と書いておいた方がいいですよね。著作権とかいろいろありますものね。だって、あのネズミらしきものもありましたから...。自分のお墓に、好きだったキャラクターを置きたいという方にオススメです。

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▲北東へと延びる竜泉寺街道。
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▲テニスコートや球技場がある県営小幡緑地西園。
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▲気になる墓石屋さん。通るたびに違うキャラクターがいる気がします。

山の手の住宅街のなかに旅館?記念館?-松泉郷・唐九郎記念館

 竜泉寺街道を進まずに、大三ストアという商店の手前を右に曲がり、見返ヶ池を横目に歩いていくと、緑ケ丘、翠松園方面です。勾配が急な丘の上にあるため、道路はぐにゃぐにゃでさらに複雑です。地図を片手に歩いても迷ってしまいます。途中何度も「旅館松泉郷」という看板がしつこいほどあったのですが、納得できる道の複雑さです。そして緑丘商業高校を越えて翠松園に差し掛かると、かなり丁寧な道案内の看板が設置されているのですが、やはり道が複雑すぎて、目的地があったとしてもどう行ったら良いのかまるで頭に入らないほどです。

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▲この大三ストアの前を東に。
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▲小幡緑地本園の敷地内にある見返ヶ池。
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▲翠松園の街区案内図。道が複雑で頭に入りません。

 そんな翠松園のなかに「唐九郎記念館」があります。唐九郎とは桃山時代の陶芸の研究と再現に力を注いだ故・加藤唐九郎氏のことで、この記念館では唐九郎が集めた桃山時代の陶片や、作品を見ることができます。ただ、この記念館は祝日を除いた月曜から木曜が休館である上に、夏季、年末年始、年度末、展示がえという長期休館もあることから、事前に開いているかどうかを確認した上でお出かけされた方が良いと思います。ここに来るだけでヘトヘトになりそうな道です。お気をつけ下さい。それは歩いて行ったからでしょ?車だから大丈夫、とは思わないで下さい。このあたりは地図上では直線に見えても実は角だったり、車がすれ違うのが不可能な道路が連続したり、細かい道路が何本も同じように並行していたりしているだけでなく、さらにそこに急勾配が加わります。

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▲勾配がきつい上に道路は複雑に交差します。
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▲さらには急激に細くなったり...。車で迷ったら大変...。
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▲辿りつくのが大変な唐九郎記念館。

 ぜひ、開館日を確認して頑張ってお出かけください。なお、開館時間は午後4時までです。道に迷う時間を考慮した上で早朝に出発した方が良いでしょう。

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▲しつこいほどあった旅館の看板。到着できなかったら大変ですものね。

喜多山2010

 喜多山駅は2013(H25)年の高架化完成を目指して、大きく変わっています。駅ビルに入っていたスーパーは名鉄パレからダイトミに変わりました。再三触れていますが、ダイトミはその後倒産するのですが、このダイトミは倒産の1年以上前に閉店し、さらに昭和の面影を残す駅ビル自体が、解体工事へと進んでいます。また、喜多山検車区も2007(H19)年に尾張旭検車区へと移り、関連施設は全て無くなり、着々と高架化へと向かっています。

 一方、竜泉寺街道の墓石の友善は今もありますが、この前通りがかったら、大三ストアはシャッターが閉まってました。休業日だったのかなぁ。


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