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18「徳重」
新興住宅地の闇と光
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s 2004.10月 取材

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 再び扇川沿いを歩きます。篭山までは「焼田橋」「有原橋」「砂田橋」といったかつての情景を思い起こさせるような名前の橋が連続しているのですが、平手南界隈に差し掛かると「平手4号橋」「平手3号橋」と全く味の無い橋が連続します。平手橋を越えると再び「横吹橋」「乗鞍橋」「通曲橋」といった情緒ある橋の名前になります。扇川は横吹橋と乗鞍橋の間で細口川と合流し、乗鞍橋を越えると徳重界隈に入ります。そしてその先の扇橋を越えたところで神沢川と合流します。このあたりから川は細くなっていきます。その神沢川との合流地点に扇台中学校があります。この中学校の名を聞いてピンと来る方もいらっしゃるかも知れません。世間を震撼させた事件の舞台となった中学です。
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▲扇川沿いには、比較的自然が残されています。画像 ▲もちろん、こういった真新しいマンションの姿もあります。画像 ▲横吹町の東側には鳴海カントリークラブ。練習場ではなくコースです。

 2000(H12)年3月に発覚した5,000万円恐喝事件。その主犯格とされる少年が通っていたのがこの中学でした。恐喝は1999(H11)年6月から10ヶ月間にも及び、何よりもその大きな金額に世間は驚きました。なぜそんなに長い期間、そしてなぜそんなに巨額になるまでこの事件は放置されてしまったのか。それは新興住宅地が故の無関心、地域、学校、警察の連携の無さが招いた結果だと当時の新聞では報道されました。一見新しくて希望に満ち溢れた新興住宅地にも、いや新興住宅地だからこそ潜む闇があるのです。近所付き合い、地域の連携、大切にしていきたいものです。
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▲細口川はここの扇川との分岐が起点。画像 ▲神沢川は扇川に流れ込みます。画像 ▲神沢川と扇川の合流地点にある扇台中学校。

 扇川は東海通の下を潜ってさらに続いていますが、東海通沿いの徳重界隈を散策することにします。東海通と県道諸輪名古屋線が交差する徳重交差点。緑文化小劇場や飲食店が建ち並び、今もこのあたりの中心的存在なのですが、今後さらにここが重要な場所となるのです。そう、地下鉄延伸計画です。現在地下鉄桜通線は天白区の野並が終点となっています。そこから4.2キロの延伸が決定しています。工事着工は2005(H17)年度、開業は2014(H26)年度を予定しています。ルートは東海通の地下をずっと進んでくるもので、鳴子池の北側に「鳴子北駅」、戸笠公園の南西に「相生山駅」、県営緑黒石住宅の南側に「神沢駅」が設置され、そしてこの徳重交差点の西側に終点「徳重駅」が置かれます。開通はまだまだ先ですが、これによりさらにこの界隈の住宅に人気が集まりそうです。
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▲徳重交差点から南西を臨みます。善照砦跡方面へ繋がります。画像 ▲JAと同居する緑文化小劇場。画像 ▲神沢池周辺は宅地造成中。

 東海通を東へと歩きます。右側にはアピタ緑店があります。そのあたりまでは新興住宅地っぽいのですが、アピタを越えると一気に雰囲気が変わります。道路の両側には仏壇や墓石、花といった看板が立ち並びます。なかには「現代仏壇ギャラリー」「日本一正直な石屋」といった注目を集めようとしている看板もあります。更に進むと道路の両側には建物は無くなり、道路は行き止まりになってしまい公園になります。「みどりが丘公園」です。
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▲土地が豊富なアピタ緑店は平面駐車場。画像 ▲仏壇屋さんや墓石やさんがずらっと並ぶそのわけは。画像 ▲東海通はここで行き止まり、みどりが丘公園です。

 もうお分かりだと思いますが、このみどりが丘公園は墓地公園です。2004(H16)年度末現在、18,000あまりの区画の整備がされており、将来的には36,000区画の墓地公園となる見込みです。供用開始は1988(S63)年と新しく、最近は飼っていたペットの姿をした石碑をお墓と一緒に置いたり、お墓自体が斬新なデザインとなっていたり、見ていて楽しいお墓も増えているそうです。特にこのみどりが丘公園は公園自体が新しいために、そういったお墓が多いとのことです。 ところで、公園の入口には「キャッチセールスにご用心」という看板が目立つように置いてありました。こんな外れの公園で一体何のキャッチセールスがあるのだろう、と思って近くにいた人に聞くと、 なんと墓石のキャッチセールスが日曜ともなるとたくさん出没するのだそうです。なるほど、墓地の用地を取得して、実際に現場を見に来た人を捕まえるわけですね。やみくもに営業するより効率が良いですものね。 絶対にお墓をもうすぐ建てる人なのは明白ですから。
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▲お墓がずらっと並びます。まだまだ余裕があります。画像 ▲将来的にはかなり大きな公園になりそう。画像 ▲キャッチセールス…なるほどね。

 ところでこの公園へと続いていた東海通、正式には県道名古屋岡崎線という名前がついているのですが、このみどりが丘公園で行き止まりになっていて、勅使池の向こう側、豊明市側には繋がる気配もありません。どこか岡崎線?という気もしますが、計画はあるということでしょう。地下鉄桜通線の豊明延伸運動をしている豊明市の住民もいるようですが、その前に、地下鉄を通す道路の建設をする方が先のような気もします。ただ、今の様子だと東海通も地下鉄も、豊明市まで延びるのはいつのことやら、本当に実現するの?という思いを打ち消すことはできません。無謀な運動に比べれば、延伸計画があるだけ良い方かもしれませんね。かすかではありますが、希望の光はあるわけです。
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▲これだけ立派な道路が行き止まりなのは不自然だなぁ。画像 ▲市境の向こうは勅使池。これがネックなのかな。

 将来的には、地下鉄桜通線の駅を降りてすぐにお墓参りなんてことも実現するかもしれません。ただそれが実現するのは、自分がお墓参りされる側の頃かもしれませんが。
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