05.東区 名古屋を歩こう

巨大公園の横にさらに公園

記事公開日:2004年5月28日 更新日:

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芸創センターと芸文センター-愛知県芸術文化センター

 寺町の西側を南北に走る空港線を渡ると、綺麗な真新しいビルがあります。東海ラジオ・東海テレビの新社屋です。ここから西側は東桜1丁目で、名古屋一の繁華街「栄」のすぐ横です。東海テレビやNHKといった放送局や、愛知県芸術文化センターがあります。芸術文化センターは芸文と呼ばれ、愛知県美術館、愛知県芸術劇場、愛知県文化情報センターからなる施設です。大ホールではコンサートや講演会が行われ、有名アーティストの来場時にはものすごい人数が出口からどっと出てくることもあります。大ホールは2500席を誇り、主舞台だけでなく両側舞台や後舞台も充実。欧米の一流ホールに匹敵するステージ規模だそうです。もちろん一般でも借りることができますが、先ほどの市芸術創造センターよりかなり高額になると思われます。市も県も芸術に力を入れているのはわかるのですが、県は芸文センター、市は芸創センター。しかも両方とも近所にあります。もう少し愛称とかでわかりやすくしたほうがいいのではないでしょうか。間違いやすいです。

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▲左が新館、右が本館。東海テレビと東海ラジオは一応別会社です。
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▲手前がNHKセンタービル。奥が芸文センター。

地上14メートルを空中散歩-オアシス21

 そして芸文センターの横には立体都市公園「オアシス21」があります。この公園は2002(H14)年10月にオープンしたもので、空中に浮かぶガラスの大屋根「水の宇宙船」には薄くベールのように水が張られ、登ることもでき地上14mの空中散歩をすることができます。夜はライトアップされ、様々な色に光り輝きます。地上の公園部分である「緑の大地」には斜面に芝生が植えられ、陽気の良い日には寝ころがったりと憩いのスペースとなっています。この緑の大地からは芸文センターやNHKへと行くことができます。

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▲オアシス21。浮いているのが「水の宇宙船」。
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▲「緑の大地」はたくさんの人の憩いの場に。
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▲夜は宇宙船が様々な色にライトアップされます。

 緑の大地の下には、この公園の本来の目的であるバスターミナルが広がります。このターミナルの新設により様々な方面へと高速バスが新設され、栄から市バスだけでなく、名鉄、JR東海、三重交通のネットワークが広がりました。そして地下には銀河の広場と店舗があります。銀河の広場は、地下からガラスの大屋根まで吹き抜けとなっていて、テレビ番組の公開イベントがよく開かれています。そして店舗には名古屋初上陸となった「ポケモンセンター」のほか、マザーガーデン、どんぐり共和国といったキャラクターショップや、キッズからレディースまでファッショングッズを扱う様々なお店。ドラッグストアや旅行代理店、生花店。さらには豆腐料理、きしめん、中華、とんかつを扱う飲食店、スターバックスもあります。栄で歩きつかれた時にはここで一休みできるスペースも儲けられています。

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▲オープン当初、ポケモンセンターは入場2時間待ちになるほど。
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▲「銀河の広場」ではさまざまなイベントが開かれています。
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▲「緑の大地」も夜はムードのあるライトアップに。

 すぐ横には南北2キロに及ぶ久屋大通公園があるにもかかわらず、ここにも公園を作った名古屋。名古屋は余程公園が好きなようです。ここは久屋のように市の公園ではなく、第3セクターではあるものの民間が運営しており管理が行き届いているようなので、久屋のように人が住み着いてしまうということは無さそうです。しかし、公園の横に公園を作るとは...市はもう久屋大通公園は死んだものとして考えているのでしょうか...。確かにあれだけテントを張っている人達がいては、憩いも癒しもありません。

 さらに周囲にはビルが建設されており、東桜の開発は進みそうです。ビルの工事現場には近隣に配慮して、騒音を示す表示があったのですが、その表示をしているロボットの名は「きんりんくん」。近隣の皆さんへのお知らせだからでしょうけど、ちょっと安直すぎですよね。ちなみにここにできる名古屋東ビルは地上22階建てのオフィスビルとなります。

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▲久屋大通公園はもはやホームレス団地状態。
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▲トヨタもここに昔からビルを構えています。
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▲新ビル建設は「きんりん」に騒音を配慮。

家康の八男を弔う-富士神社・高岳院

 そんな大都会の様相を呈しているこの地区にも、やはり寺町の面影はあります。NHKの北側にある飯田街道を越えると富士神社があります。西区の浅間町で紹介しましたが、かつてここには1398(応永5)年に勧請された富士浅間神社がありました。しかし名古屋城築城にあたり、1610(慶長15)年この地に普請小屋が設けられたために、神社は幅下に移されました。しかし、その後普請小屋が無くなると、この地に社殿を建て富士浅間宮を祀りました。それがこの富士神社です。一度遷されたものが時を越え復活。それだけこの地域の信仰が厚いということの表れかもしれません。

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▲都心のビルの谷間にひっそり佇む富士浅間神社。
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▲境内にある名古屋城石垣の残石。

 金鯱をモチーフにした案内看板を見つつ、空港線を北に歩くと道の東側に高岳院があり
ます。近くには地下鉄高岳駅がありますが、その地名の由来となったお寺です。1606(慶長13)年に家康の八男、仙千代(法名高岳院殿)が若くして亡くなり、家康はその菩提を弔うために甲斐国(山梨県)にあった数安寺を清須城外に移建し高岡院と改めました。のちに清洲越しでこの地に移っています。かつて国宝だった山門があったのですが、戦災で焼失しています。

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▲えびフライじゃないよ、金鯱がモチーフ。
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▲高岳院。燃えてしまった山門はかつて国宝でした。

CMでお馴染みの企業が密集-ボンボン・大面商会・イトウコーヒー

 そこから空港線を北に行くと、かつてあった武家屋敷や洋館が残る主税町界隈となります。その前に、空港線沿いにはかつて名古屋のCMを彩った、数々の会社の名が目に止まります。「洋菓子ボンボン」「自動麻雀機の大面商会」「イトウコーヒー商会」やはりテレビ局や広告代理店が近いといった事情があったのでしょうか。最近ではあまりこういったローカルCMを見かけなくなりましたが、さらに北上した清水口には現在も強烈なインパクトのCMを流しつづける宝石店、ウェディング美宝堂があります。それはまた清水口編で。

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▲洋菓子のボンボン。CMの写真には高速道路がまだありません。
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▲麻雀用品といえば大面商会。深夜によくCMを見ました。全自動麻雀機。
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▲コーヒー、コーヒー、イトウコーヒー。

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