05.東区 名古屋を歩こう

きまぐれ急行

記事公開日:2004年5月28日

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尾張万歳は住職がお経を歌ったのが始まり-長母寺

 名鉄瀬戸線の矢田駅で下車します。この駅は普通列車しか停車しない無人駅です。駅から線路の北側を西に歩きます。すると、細い道路が急に広がっている所があるのでそこを右に曲がります。すると木ヶ崎公園とその奥に長母寺があります。木ヶ崎公園は桜の名所として有名です。ここにも北区の名城公園に続いておかしな看板を見つけました。「ここは木ヶ崎公園になります」という予定看板です。とっくに公園は完成しているのに...。名古屋市は結構こういうところアバウトなのですね。公園がありすぎるからでしょうか。そして、北区の如意という地名を名づけた僧がいたのがここ長母寺です。1179(治承3)年に山田重忠が創建したお寺で、一度荒廃してしまうのですが、1263(弘長3)年山田道園坊夫妻が母のために再建し、天台宗から臨済宗に改宗、無住国師が開山し長母寺となりました。無住国師は坐像が寺宝として残されていて国の重要文化財に指定されています。この無住国師によって「尾張万歳」が始められました。

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▲名鉄瀬戸線矢田駅。反対ホームへはかなりの遠回りを強いられます。
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▲木ヶ崎公園です。まだこれは完成形ではないのかも!?
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▲長母寺です。尾張万歳発祥の地。

 尾張万歳とは、太夫が扇子を持って祝詞を唱え、才蔵たちが鼓を叩いて合いの手を入れたり、三味線などの楽器を演奏する舞台芸です。元々は長母寺の雑役をしていた役人に、法華経をわかりやすく歌って教えたのが始まりと言われています。なかなか陽気なお寺だったようです。現在は知多市の尾張万歳保存会によって伝承されていて、重要無形民俗文化財に指定されています。

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▲この日は静かに木々に囲まれていました。
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▲境内にはたくさんのお地蔵さんがいました。

芸大・美大専門予備校-漸東禅寺・大曽根美術研究所

 線路脇の道に戻ると急に道幅が広くなり、南側には漸東禅寺が見え、北側には大曽根美術研究所という名前からは一体何なのかよくわからない建物があります。実はここ、芸大美大受験専門の予備校なのです。しかも予備校としての教育にとどまらず、将来プロになるために必要な基礎力を身につけさせることを目標としています。デザイン都市名古屋の将来を担う若者を養成しています。そう言えば、私の小学校時代の同級生が芸大に進みましたけど、今はイギリスに住んでいるとか。芸術家は名古屋にはとどまらないか...。

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▲漸東禅寺の門です。
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▲本殿は大きく、遠くからも目に入ります。

 すると右にピカピカのビルが表れます。タカラスタンダードです。ホーロー素材のシステムキッチンやシステムバスを製造販売しているメーカーです。それにしてもピカピカだなぁと思っていると、「新社屋御招待会」というハッピを来た社員と思われる人がバスを誘導しています。ここにはショールームもあり年中無休だそうです。なかなか地味なところにあるので、PR活動は大変そうです...。

ビルたてこもり爆破事件-白山神社・矢田商店街

 そして信号を右に曲がると角に白山神社があります。そこから南側の道路には両側に個人商店が立ち並びます。次第に店が増え、しばらくすると左手に矢田商店街があります。毎年白山神社の例大祭にあわせて商店街が祭りを行うそうです。ここは旧瀬戸街道だったところでその面影を残すお店もあるのですが、旧道上に建物も建っており正確に旧道を歩くことはできません。商店街の入口には2003(H15)年に「ビル立てこもり爆破事件」のあったビルがあります。あの時はここで見物人も含め複数の死傷者が出ました。そのビルに心療内科の医院があるのは皮肉ですね。

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▲白山神社。かつてはこの横を瀬戸線が走っていました。
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▲矢田商店街です。旧瀬戸街道の面影を残すお店もあります。
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▲商店街の入口には爆破事件のあったビル。

地元資本で固めてみました-メッツ大曽根

 矢田商店街入口のすぐ東には、駐車場完備の大きなショッピングモール「メッツ大曽根」があります。2002(H14)年にオープンしたばかりの今時な雰囲気なのですが、電器店のエイデン、スギ薬局、スーパーヤマナカ、コメダ珈琲店と名古屋純血企業勢ぞろいです。もちろん他にもサイゼリヤやニトリ、ユニクロなども入っていますのでご安心下さい。大曽根副都心化の起爆剤になるでしょうか。商店街と対決してしまうのではなく、人が集まる相乗効果で両方がうまく発展することを願っています。

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▲メッツ大曽根。商店街と共栄できればよいのですが。

 矢田商店街の入口の向かいにはもう大曽根駅が見えます。大曽根駅自体は東区にあります。ここからは名鉄瀬戸線、JR中央線、地下鉄名城線、そして守山区内へと走る高架式ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」に乗ることができます。改札もそれぞれ近くにあり乗り換えも便利です。ただ、この中でひとつ不便なのがJRの大曽根駅です。他の3路線は乗換えが容易なのですが、JRだけは改札からホームがちょっと遠いのです。乗換えが間に合うつもりが間に合わなかったということがよくあります。お気をつけ下さい。

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▲大曽根駅です。手前に伸びるのはゆとりーとライン。

工場を切り売りしてナゴヤドームに-三菱電機・ナゴヤドーム

 大曽根駅の西側には三菱電機の名古屋製作所がドーンとあります。仕事で入ったことがありますがその敷地は広く、縦700メートル横500メートルの広さがあります。かつてはこのあたりは工業地帯が今よりももっと大規模に広がっていて、そのなかの一部が切り売りされて出来たのがナゴヤドームです。

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▲三菱電機名古屋製作所。入口の建物は綺麗になりました。

 ナゴヤドームは、大曽根駅の東にある地下鉄名城線とゆとりーとラインの「ナゴヤドーム前矢田」駅からは歩道橋1本で結ばれているのですが、その長さは350メートルと結構あります。この日はその歩道橋ではなく、矢田町10丁目の交差点を南下してみました。するとナゴヤドームに向かう矢田南デッキという歩道橋があります。その少し南には、中日ドラゴンズの選手が毎年シーズン前に優勝を祈願する六所神社があります。

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▲ナゴヤドーム、かつては工場の敷地でした。
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▲陸橋には阪神グッズを売る人が...。

選手が毎年優勝祈願-六所神社

 六所神社は安産の神様として信仰を集めているのですが、鳥居の横には「がんばれドラゴンズ」「ようこそナゴヤドームへ」という幟が立てられていました。この界隈はナゴヤドームができて様子が変わりました。この日も試合が行われていたのですが、矢田南デッキの上ではなぜか「甲子園直送!阪神グッズ」という店を開いている人がいたり、付近の住民は庭などを駐車場として利用してもらおうと呼び込みに必死です。

 そして何より変わ
ったのが、私が通勤に使用している名鉄瀬戸線です。何が変わったのかといいますと、特に夏場、夜9時頃準急に乗っていると、通常は普通列車しか止まらない矢田駅に停車することがあります。急行と準急は大曽根を出発すると次は小幡まで止まらないのですが、この場合は大曽根駅を出るとこういったアナウンスが流れます。

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▲六所神社には毎年ドラゴンズの選手が優勝祈願に訪れます。
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▲神社の幟もドーム・ドラゴンズ一色。
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▲野球開催日には、庭を駐車場として貸す人が呼び込みをします。

臨時で止まったのだから急いで急いで-名鉄矢田駅

「先ほど、ナゴヤドームで試合が終わりましたので矢田に止まります。」

 それだけなら他の都市や施設付近の駅でもあるのかもしれませんが、その後の車内アナウンスに笑ってしまいました。まず矢田駅で停車した時、

「ご乗車中の皆さん、ご迷惑をおかけしております。この電車は準急ですが、急遽停車しております。運行時間に支障が出ますのでご乗車の方はお早めにお乗りください!」

 駅にはナイター観戦を終えた人々がたくさんいるのに、煽る煽る。そしてその後も駅に止まる度にこうです。

「矢田に停車しておりますので、遅れが出ております。お降りの際はあらかじめドア付近に立ち、切符、定期をお手元に準備してすぐに車掌に見せられるようにお願いします。」

 確かに、夜10時を過ぎると瀬戸線は無人駅が一気に増え、ほとんどの駅では車掌さんが一人で改札をしなければなりません。しかも通勤客とドームのお客で大混雑。さらに瀬戸線は複線ではあるものの追い越しがありません。焦った職員さんのアナウンスからは危機感が伝わってきました。でも、なんか煽られているようでちょっと怖かったりもしました。


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