06.千種区 名古屋を歩こう

知らないとボッタくられる!?

記事公開日:2004年7月6日 更新日:

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中古車の値段がわかりやすい!けど-吹上公園

 千種区散策は、最後に吹上付近を歩くことにします。地下鉄桜通線吹上駅で下車します。この駅は南側が昭和区の区域に入っていて、住所も千種区吹上、昭和区吹上とあります。吹上では国道153号線が二手に分かれます。この国道は、かつて名古屋と飯田市を結んだ旧街道の名から飯田街道と呼ばれています。ここから二手に分かれたうちの南側の道路が旧街道です。現在もその面影は残っていて街道の両側には古くからのお店が建ち並びます。同じく旧街道の塩付街道とぶつかるところまで、この飯田街道が千種区と昭和区の区境となっています。

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▲旧飯田街道はやはり細くなりますが、車は多いです。

 吹上駅から西に歩くと、ラジオの「吹上公園西、中古車のベストマイカー」という5秒CMでおなじみのベストマイカーがあります。ここは栄から一番近い展示場設置の中古車屋さんとのことです。展示されている車には値札は置かれておらず、窓にペンキで金額やエアコンの有無、走行距離などが直接書かれています。う~んわかりやすいけど...。

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▲ベストマイカー。車に直接、価格などが書いてあります。

転職フェアばかりじゃないよ-吹上ホール

 そして、その横には吹上公園があり敷地内には中小企業振興会館・吹上ホールがあります。かつてはここに名古屋刑務所があったのですが、1962(S37)年に現在地の三好町へと移転したのを機に、鶴舞公園の分園として吹上公園はオープンしました。黒川紀章氏によって設計された中京企業振興会館では会社説明会や転職フェアがよく行われるので、そのために訪れたことがあるという人も多いのではないでしょうか。私も何度も足を運んだ記憶があります。もちろんそれだけではなく展示会なども行われていますので、この建物に入っていく人全てが仕事を求めてここにやってきているわけではありません。念のため...。

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▲吹上公園はかつて刑務所でした。
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▲こちらが中小企業振興会館。
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▲吹上ホール。黒川紀章氏は丸みがお好き?

古墳は無くなってしまったが・古墳の霊を追悼-吹上観音

 吹上ホールから4本西にある道路を左に曲がると旧愛知郡道です。曲がるとすぐに右側にあるのが吹上観音です。この日も地元の方がお参りをされていました。中央には先手観音があり、その脇には地蔵菩薩、弘法大師像、おもかる地蔵があります。先手観音はもともとこの北を東西に走る100メートル道路にあったものです。この先手観音は小塚村の守護仏として1821(文政4)年につくられたもので、守護とあわせて古墳の霊を追悼するためという由来があります。ちなみに古墳は、名古屋刑務所が建設される以前には残っていたそうなのですが、現在はその影もありません。

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▲吹上観音には地元の方がお参り。

知らないとボッタくる?高速道路-吹上インター・八幡社

 さて、そこから南の郡道は昭和区編で歩くとして北に戻ります。郡道は北にも続いていて、100メートル道路の北側には八幡社があります。さて、その100メートル道路と呼ばれる若宮大通ですが、この吹上が終点となっています。吹上駅の前で国道153号線と合流し、普通の国道となります。そして100メートル道路の上を走っている名古屋高速東山線は地下に潜ります。この東山線は住民の反対運動で、長い間名古屋大学のある四谷インターで終点となっていました。その先の高針を越えたところには東名高速道路の名古屋インターがあり、接続が実現すれば郊外の名東区にある名古屋インターから、名古屋市内に張り巡らされた名古屋高速へと直接入ることができるため大幅にアクセスが向上すると言われていました。

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▲100メートル道路のすぐ北側にある村社・八幡社です。
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▲名古屋高速はここから手前、地下にもぐっていきます。

 その後、高針区間を地下にすることで東山線の延長が実現されます。2003(H15)年3月のことです。名古屋高速は市内料金均一で、当時は650円でした(現在は750円)。名古屋の中心から名古屋インターへ650円で出られる。誰もがそう思っていました。ところがです。この名古屋高速東山線が接続されたのは東名高速道路ではなく、東名阪自動車道高針ジャンクションなのです。わずか5キロ弱ですが、東名阪自動車道の高針ジャンクションから本郷インターまでを経由しなければ名古屋インターに行くことはできません。もちろんそこは別料金。500円が加算され合計で1150円が必要なのです。時速80キロで走れば5キロなんて4分もかかりません。東名阪自動車道は、名古屋西インターまで均一料金なので、高針ジャンクションから名古屋西インターまでの29.5キロを走っても500円、わずが5キロを走っても500円です。

 これを知っている人はこのわずか5キロのために500円支払うということはせず、この区間だけ下道を走ります。2回交差点を曲がるだけで名古屋インターに到達します。

 マスコミなどでも問題だとして取り上げられていますが、東名阪自動車道は名古屋高速道路公社ではなく日本道路公団管轄ということで所轄の会社も違います。解決のしようが無いのです。できることは利用者にそれを周知することですが、おそらく地元の人しかこの状態を知らないでしょう。

 名古屋へ車でお越しの際、名古屋インターから名古屋高速に入るには一旦名古屋インターで下道に降り、高架の高速道路に従い一般道路を走り、上社ジャンクションの下を左折して、高針ジャンクションの下を右折すればすぐに名古屋高速の入口があります。逆に名古屋市内から東名高速に出るには、名古屋高速を高針インターで一旦降り、その後は同様に高速道路の高架に従って一般道を走ります。高速道路が右に分かれているところがあるので、その上社ジャンクションを東名高速方面への案内に従って右折すればすぐに名古屋インターへと出られます。

 もちろん、よっぽどの急ぎであればそのまま上を走った方が良いと思いますが、混んでいなければそれほど時間は変わらないはずです。往復で1000円のオトク。これが結構大きいんですよね。

 なんか吹上から話が離れてしまいましたが...、これにて千種区編は終了です。続いては千種区の南にある昭和区です。

>>昭和区へ続く


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