おいでよ!名古屋みゃーみゃー通信 第2章 名古屋の味

それは喫茶店にとって天国?地獄?

記事公開日:2004年2月7日

おいでよ!名古屋みゃーみゃー通信 第11回

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 今回からは名古屋の食文化に注目していきます。独特と言われる名古屋の喫茶店。他の地域とどう違うのか、具体的にいろいろな店を見ていくことにしましょう。

 名古屋っ子が、ふとお喋りをしたくなった時に立ち寄るのが「コメダ珈琲店」です。黒地にオレンジ色の文字が光ります。この文字は独特な手書きのようなスタイルになっていて、通りがかれば目につきます。かつては愛知県にこだわっていたのか長い間愛知県内のみの出店だったのですが、ここ数年は積極的なフランチャイズ展開をしており近県だけでなく関東地方にも進出しています。

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時間が少しでも空いたらコメダ

 コメダはいつ行っても、どこのお店に入っても大抵混んでいてワイワイ、ガヤガヤ騒然としています。ここはゆっくりとコーヒーを楽しむ場所ではなく、名古屋っ子がとにかくお喋りをする場所なのです。主婦の集まりであったり、ノートパソコンを広げて保険の勧誘だったり、ビジネスマン同士の商談だったりと、様々な人が「お喋り」を目的に来店しています。

 店自体の雰囲気がどこもそれで統一されているので、どこのお店に入っても誰にも気兼ねをすることなくお喋りに集中することができます。

 モーニング天国と言われる名古屋でもコメダのモーニングサービスはいたってシンプルで、トースト半分とゆで玉子ひとつです。もちろん無料でつきます。しかしこれは名古屋では一般的、いやむしろ質素なゾーンに入ります。他の時間帯でもコーヒー類を注文するとピーナッツの小袋がついてきます。これがおいしい。

コメダ
▲オレンジ色の看板が目に付く「コメダ珈琲店」。どこにでもあります。

喫茶店であんこの単品メニュー

名物シロノワール

 他の地方の人をコメダに連れて行くと、決まって不思議がるのが、「小倉あん100円」の張り紙と「小倉トースト360円」です。コメダ珈琲店は甘味も有名で、これが目的でコメダに来店するという人も多いメニューがあります。それが「シロノワール」です。熱いデニッシュパンの上には溢れんばかりのソフトクリームが乗せられています。

 さらにはちみつが添えられているので、それをかけて頬張れば、パンの熱さとソフトクリームの冷たさ、そしてハチミツの甘さが口の中で溶け合います。思わず口の中がとろけそうになりますが、これを食べたときにチクっとすることで、虫歯を発見する人もいると言います。営業中と思われるサラリーマンがひとりでこれを食べている姿をよく見かけます。

 私はいつもコーヒーはブラックで飲むのですが、コメダでだけはウィンナーコーヒーを注文します。これも独特。カップの上からコーヒーの表面を見ることはできません。コーヒーカップを土台に、ソフトクリームが乗っているかのような見た目です。

 生クリームが三角錐状にかなりの量乗せられ、上手に飲まないとすぐに溢れてこぼれてしまいます。最初に口をつけるときはどうしても生クリームのヒゲができてしまいます。この生クリームがまたおいしくて、コーヒーと混ざると苦味と甘味がうまく重なり合って絶妙な味を生み出します。

小倉トーストって?

 ところで小倉トーストですが、これは単にトーストにバターと小倉あん(つぶあんとこしあんの中間)がついてくるものです。まずトーストにバターを塗って、その上にあんこをたっぷりと乗せます。他の地方から見ると変わっていると思われるかもしれませんが、特にコメダ名物というわけではなく、これは名古屋ではとてもポピュラーな食べ物で一般家庭でも朝食として食べられています。

 考えると、名古屋っ子は全体的に甘いもの好きなのかもしれません。とりわけあんこは大好きです。コンビニにも名古屋の会社であるパスコ(旧シキシマ)の小倉マーガリンという菓子パンが売られていますし、あんまきや大判焼もよく食べられていますし、名古屋名物のういろにあんこを混ぜたないろというお菓子もあります。スパゲティーにあんこを乗せていることで有名な「マウンテン」という喫茶店が昭和区にありますが、さすがにそれは特別です。

 コメダはチェーン店ということもあり積極的に参戦していませんが、名古屋のモーニング戦争は次第に激しくなっています。しかしコーヒー代金だけでサービスメニューを出すわけですから、当然利益率は低くなる一方だそうです。

 前回も書きましたが、喫茶店で最もお金を使うのは岐阜市です。一世帯あたり年間のコーヒー代の1位、2位を岐阜市と名古屋市が争っているのですが、名古屋市の11,424円に対してトップの岐阜市は18,009円ですから、名古屋から見ても岐阜市の人は1.5倍喫茶店にお金を使っていることになります。(H13総務省調べ)

 そのせいか、モーニングサービスの競争は西高東低。名古屋市でも東の方ではそれほどモーニングサービスに驚かされることが無いのですが、西へ行けば行くほど競争は激しくなり、岐阜市や羽島市・大垣市あたりでは信じられないようなサービスが展開されているそうです。

 では、名古屋市内を見てみましょう。

小倉トースト
▲こちらが「小倉トースト」小倉あんとマーガリンがついています。

無料で食べ放題

 先日民事再生法の適用申請を行ったので、このモーニングサービスがいつまで続くかはわからないのですが、食べ放題のモーニングバイキングが飲物の代金だけで食べられるのが名古屋市内に9店舗を展開する「ベルヘラルド」です。栄南店、パルコ店、広小路店以外の6店舗で実施されています。

 自社工場で焼かれたパン6種類以上と、サンドイッチ、そしてゆで玉子が驚くべきことに無料で食べ放題です。このモーニングサービスは朝7時半から11時までです。

 余談ですが、ベルヘラルドはケーキも有名で、営業時間内であればいつでも1,500円でケーキが食べ放題のケーキバイキングが実施されています。制限時間は60分です。もちろんコーヒー(もしくは紅茶、オレンジジュース)付きです。しかも嬉しいのが、こういうケーキバイキングではよくある別に用意された食べ放題用のケーキではなく、ベルヘラルドの店頭に並んでいる一般に売られているケーキを食べ放題にできるのです。これも見逃せません。

一日中モーニングってどういうこと?

 次に、営業時間中ずっとモーニングをやっている店があるとテレビで知り先日行ってきました。場所は名古屋駅前、錦通りの南側、三井ビル別館地下にある「リヨン」です。朝はその名のとおりモーニングサービスとして、飲物を頼んだだけでミニケーキとゆで玉子とパンがついてきます。そしてその他の時間帯は、こちらも飲み物を注文しただけで6種類のサンドイッチから好きなものを選ぶことができます。そのサンドイッチのなかにもさすが名古屋、小倉プレスサンドがあります。

 営業時間は朝8時から午後5時58分まで。ちなみに午後6時以降は居酒屋になります。大阪のテレビ番組でも紹介されるほどで、さすがに名古屋とは言えフルタイムモーニングはここくらいではないでしょうか。

さらに熾烈な戦いを繰り広げるモーニング戦争

 一宮(愛知)や岐阜に行くと、モーニングサービスにおにぎりや茶碗蒸しがでてくるお店があるそうです。テレビでは見たことがあるのですが、まだ私は未体験ですので実際体験してからまたお話することにしましょう。テレビや雑誌などでも取り上げられていますので実在することはします。喫茶店密度という統計では一宮市が全国トップらしいですから、やはり名古屋から北西方向に向かって喫茶店競争は激しくなるようです。

 名古屋へ旅行でお越しになる際は、ぜひとも朝早く起きて喫茶店に行かれることをオススメします。ところで、名古屋の喫茶店で有名なのはモーニングサービスだけではありません。今や全国に広がったあの喫茶店サービスも名古屋が発生の地なのです。名古屋っ子は喫茶店に求めるものが多すぎます。

 しかし、それに対応しなければ生き残れないのが名古屋の喫茶店。しかもお客が払うのは飲物代金だけです。でもそれが全国のスタンダードになりつつある...。そのサービスとは...。それはまた次回です。

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▲モーニングサービスのご利用は計画的に。

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