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嫁入り道具にお金をかける本当の理由
(2004-08-28)

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前進あるのみ

 名古屋の結婚シリーズ第3弾。いよいよ嫁入り道具の荷送りです。名古屋ではごく自然に紅白幕を掲げたトラックを見かけることがあります。これは嫁入り道具を運んでいるトラックです。紅白幕を掲げているのは嫁入り道具を運んでいることを知らしめるためです。なぜ知らしめなければならないのか、それは「このトラックはバックすることができないぞ」と主張するためです。嫁入り道具を運ぶトラックがバックすることは出戻り、つまり離婚を想像させるので縁起が悪いとされているからです。運転マナーが悪い名古屋でも、道幅の狭い道路で紅白幕のトラックを見かけたら、皆バックさせないようによけなければならないのです。もしどうしてもよけない路上駐車の車などがあったらどうするか、その場合は祝儀を渡してでもどいてもらいます。決してバックはしないのです。

 そのトラックですが、よく「名古屋は嫁入り道具をガラス張りのトラックで運ぶんでしょ?」と言われますがそれは稀な例です。私は実際にガラス張りのトラックが家具を運んでいる姿を目にしたことはありません。しかし、もちろん家具屋さんには「寿」のマークと鶴・亀や、松竹梅の絵が入ったスケルトンのトラックが用意されているところも多くあり、希望者はいるようです。

 でもスケルトントラックはあまり必要ありません。なぜなら出発する前にお披露目会があるからです。名古屋では家具屋さんで嫁入り道具を買うと、そのまま新郎の家もしくは新居に荷送りするのではなく、一度全てを新婦の実家に搬入します。そこで近所の人々を集めて嫁入り道具を一つ一つ披露するのです。もちろん家具だけではありません。電化製品から食器、さらにはその家具の中に入れる着物。挙句の果てにはリボンのついた新車まで全てを披露するのです。これは「私は娘にこれだけのお金をかけましたよ。」「私の娘にはそれだけの価値があるんですよ。」とアピールするためだけの儀式です。名古屋っ子の自慢気質の最たるものと言えます。ですから家具も引き出しを全て少しずつずらして開けておきます。全てを見てもらいたいのです。

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